岸田首相と靖国神社参拝の3閣僚への抗議声明全文
8月15日の終戦記念日の当日、岸田文雄首相は靖国神社に玉串料を奉納し、秋葉賢也復興相と高市早苗経済安全保障相の2閣僚が同神社を参拝したと報じられた。さらに13日には西村康稔経済産業相が参拝しており、閣僚の靖国神社参拝は3人にのぼった。
靖国神社は中国をはじめとしたアジア諸国への侵略戦争に国民を動員した国家神道の中心的な神社であり、この戦争の責任者であるA級戦犯を合祀し、今もなお侵略戦争を美化・宣伝する施設となっている。首相の玉串料奉納と閣僚の参拝は政教分離を定めた憲法に違反する宗教行為であり、日本が歴史の真実に背を向けているとの国際的な疑念を招くものである。
この首相と閣僚の一連の行為への中国と韓国の強い反発に対して、「いつまで謝罪を続けなければならないのか。過去にこだわらず未来志向で行くべきだ」との主張も聞こえてくるが、繰り返されている靖国神社への首相の供物の奉納と閣僚の参拝こそが、未来志向の道を閉ざし、日本の歴史認識を繰り返し問わざるを得なくしている原因であり、歴史を改ざんする行為と言わざるを得ない。
日本中国友好協会は、岸田首相の靖国神社への玉串料の奉納と閣僚の同神社参拝に強く抗議するとともに、岸田首相をはじめとした閣僚が、侵略戦争の加害責任を明らかにし、国際社会が共有する歴史認識に立ち、アジアと世界の平和と安定のために力を注ぐことを、繰り返し強く求めるものである。
2022年8月17日 日本中国友好協会
協会本部は、上記の「抗議声明」を本日首相官邸へ送りました。