中国旅の思い出(第12回)

華僑が故郷に残した“帰郷の城” ― 開平の碉楼

今回ご紹介する中国の特徴的な住宅は、 広東省中央南部・開平(カイピン)市に建つ碉楼(ディアオロウ)です。

広州から列車で2時間かからずに行け、 開平駅からはバスで各村落へ向かうことができます。 中国の伝統建築と西洋建築が融合した、非常に独特な住宅で、 私自身も訪れてみて強く心を惹かれた場所です。

■ 世界遺産に登録された“西洋風の中国建築”

碉楼は2007年に世界遺産に登録されました。 20世紀初めに建てられた鉄筋コンクリート製の住宅は、 当時としては非常に珍しく、貴重な建築だったことも登録理由の一つです。

開平周辺には、 5つの村落群に約1800棟もの碉楼が現存しています。

中国にありながら中国らしくない建物―― その理由は、広東省(特に江門市・開平市)に 多くの華僑(海外に渡った中国人)がいたことにあります。

海外で財を成した華僑たちは、 故郷に錦を飾るために碉楼を建てました。 しかし、ただ豪華な住宅というだけではありません。

開平は低湿地帯で水害が多く、 さらに盗賊の襲来も頻繁だったため、 碉楼は望楼や銃眼を備えた頑丈な高層建築(3〜6階建て)として造られました。 華僑の富と、故郷を守るための知恵が融合した建物なのです。

■ 世界遺産登録直後の“素朴な村”

私が訪れたのは世界遺産登録から間もない頃。 そのためか、ほとんど土産物屋がなく、 世界遺産にしては珍しく静かな雰囲気でした。

一般に世界遺産の観光地は土産物屋であふれていますが、 ここは何もない分、少し寂しくもあり、 逆に素朴さが際立っていました。 (今ではきっと多くの店が並んでいるかもしれません)

もう一つ印象的だったのは、 ほとんど人が住んでいなかったことです。

華僑が故郷に建てた碉楼ですが、 文化大革命の時期に多くの人が再び海外へ渡り、 戻れなくなったため、空き家となった建物が多いと聞きました。

■ 田園に佇む碉楼 ― どこか懐かしい風景

どの村落を訪れても、 田園の中にポツンと立つ碉楼はどれも雰囲気があり、 散策していてとても気持ちが良かったです。

中国の中でありながら、 どこか異国のような、しかし懐かしさも感じる風景。 華僑の歴史、故郷への思い、時代の流れ―― さまざまな物語が建物に刻まれているようでした。

中国の旅の中でも、 “ちょっと違う一面”を見られた場所として、 開平の碉楼は強く印象に残っています。

秋の午後にひらく「漢詩を読む会」

静かに深まる秋の気配のなか、心を落ち着けて漢詩の世界を味わうひとときをご一緒しませんか。 日中友好協会兵庫県連合会では、毎回ご好評をいただいている「漢詩を読む会」を下記の通り開催いたします。

今回は、唐代の大詩人 李白 の名作「静夜詩」を取り上げます。 月明かりに照らされた静かな夜、ふと故郷を思うあの名場面。 短い詩でありながら、誰の心にもそっと寄り添うような情感が漂います。

📅 日時

10月24日(土) 14:00〜16:00

📍 会場

日中友好協会 兵庫県連合会教室

🎓 講師

丹羽博之(にわ ひろゆき)先生/大手前大学教授 中国文学の専門家として長年ご活躍され、丁寧でわかりやすい解説に定評のある先生です。 漢詩が初めての方でも安心して参加いただけます。

📖 今回のテーマ

李白「静夜詩」 月光、静寂、望郷―― 李白が生涯を通じて抱いた「旅する者の心」を、詩の背景とともに読み解きます。

💴 参加費

1,000円

🏢 主催

日中友好協会 兵庫県連合会

皆で学ぶ「中国近現代史学習会」

日中友好協会兵庫県連では、毎月「中国近現代史学習会」を開いています。 中国が近代から現代へと歩んできた道のりを、ゆっくりとたどりながら学ぶ勉強会です。

9月19日に予定していた学習会は、参加予定者のご都合がつかず、残念ながら開催できませんでした。 しかし、学びの歩みは止めません。今後は新しいテキストを導入し、内容をさらに深めながら続けていく予定です。

📚 新しいテキストで再スタート

この9月に出版された (新版)中公新書『中国近現代史』 を、今後の学習会のメインテキストとして使用します。 これまで長く活用してきた東京大学出版会の『中国近現代史』は、引き続き参考資料として参照しながら、より立体的に歴史を理解できるよう進めていきます。

新旧のテキストを併用することで、視点の違いや解釈の広がりも感じられ、学習会としても一段深い内容になるはずです。

📅 次回のご案内

次回の学習会は、下記の日程で開催を予定しています。 秋の午後、静かな教室で歴史を読み解くひとときをご一緒しませんか。

日時

10月31日(土) 14:00〜16:00

会場

日中友好協会 兵庫県連合会 教室

講師

前田清・兵庫県連合会会長

テーマ

毛沢東と蒋介石

参加費

500円

 

歴史に詳しくない方でも、気軽に参加できる雰囲気の学習会です。 「中国の近現代史を少し知ってみたい」「ニュースの背景を理解したい」――そんな気持ちがあれば十分です。 皆さまのご参加を心よりお待ちしています。

中国茶を楽しむ午後のひととき

― 日本中国友好協会 西宮支部 ―

9月13日の午後、西宮支部では恒例となった「中国茶を楽しむ会」が開かれました。 この日は8名が参加し、会議室にはゆったりとした空気が流れ、湯気とともに立ちのぼるお茶の香りが心地よく広がっていました。

講師はおなじみの宋敏(ソン・ミン)さん。 今回は3種類の中国茶を用意し、それぞれの産地・効能・副作用について、丁寧にまとめた資料を配りながら説明してくださいました。 参加者の皆さんは、茶杯を手にしながらうなずいたり、香りを確かめたりと、まるで小さな旅をしているような表情です。

🔶 1. 大紅袍(だいこうほう)

最初に味わったのは、歴代皇帝にも献上されたという名茶、大紅袍(ウーロン茶の一種)。 「貢茶」と呼ばれるほどの高貴なお茶で、宋さんの説明によると、癌抑制や老化防止の効果が期待されるとのこと。 参加者からは「なるほど」と感心する声が上がり、薄めに淹れた大紅袍の不思議な深みのある味わいに、皆さんが静かに舌鼓を打っていました。

🌼 2. 福建省産ジャスミン茶

続いては、爽やかな香りが魅力のジャスミン茶。 福建省の省花にもなっているだけあって、ふわりと広がる香りはどこか華やかで、気持ちがすっと軽くなるようです。 「すっきりして飲みやすいですね」との声が多く、会場の雰囲気も一段と明るくなりました。

🌿 3. プアール茶

最後は、独特の風味が特徴のプアール茶。 漢方薬のような深い香りがありながら、飲み進めるほどにクセになる味わいで、「これもまた良いですね」と参加者の表情がほころびます。 体を温める効果があることも紹介され、秋の訪れを感じるこの時期にぴったりのお茶でした。

🤝 初参加の方も加わり、賑やかな交流に

今回は初めて参加された方もおられ、休憩時間にはお茶の話題だけでなく、旅行や中国文化の話など、あちこちで笑い声が聞こえる和やかな雰囲気に。 会の趣旨をお伝えしながらお誘いすると、 「入会します」 と嬉しい返事をいただき、支部にとっても心温まるひとときとなりました。

📅 次回の予定

次回の「中国茶を楽しむ会」は 10月25日(日) に開催予定です。 秋の深まりとともに、また新しい香りと出会える時間になりそうです。

中国旅の思い出(第11回)

客家の知恵が生んだ要塞住宅 ― 福建土楼に泊まる

今回は、中国の特徴的な伝統住宅を巡ります。 まずご紹介するのは、2008年に世界遺産に登録された福建土楼(フージエン・ツウロウ)です。

福建省南端、広東省に隣接する永定という町には、 客家の人々が13世紀頃から建て始めた土楼が点在しています。 永定には46ヶ所の土楼群があり、建物は長方形や円形をしていて、 壁の厚さは1〜2m、3〜5階建て。 数十家族から、最大では200家族が共同生活を営んでいます。

入り口は一つだけ。 外敵から身を守るための“要塞住宅”としての役割も果たしていました。

土楼群が世界遺産に申請された際、 アメリカが衛星写真を見て 「これはロケットの発射台ではないか?」 とクレームをつけたというエピソードも残っています。 円形の巨大建築が並ぶ様子は、確かにそう見えなくもありません。

■ 予約できない宿 ― とにかく行ってみる

中国国内を旅するとき、私はいつも 「往復の航空券と宿泊先だけは必ず予約してから出発」 というスタイルでした。

しかし今回は、 「土楼に泊まれる」という情報があったものの、どうしても予約が取れず、 「とにかく行ってみよう」と永定へ向かいました。

永定駅で列車を降りると、ちょうど土楼群へ向かうバスがあり乗車。 終点で降りると、そこには小さな食堂が一軒あるだけで、他には何もありません。

まず昼食をとろうと食堂に入ると、客は私一人。 壁には手書きの土楼群の地図が貼られており、 それをじっと見ていると、店主が「旅行者か?」と声をかけてきました。

「そうだ。土楼を見て回りたい」と答えると、店主は二つのことを教えてくれました。

  1. バスで回るなら1日1ヶ所。バイクタクシーなら半日で有名どころを回れる。

  2. 泊まる場所を探しているなら、近くの土楼で宿泊できる。

その場で翌朝のバイクタクシーを予約し、 土楼での宿泊もお願いしました。

昼食後、店主の子供(6〜7歳ほどの男の子)が 宿泊する土楼まで案内してくれました。

扉のついた一室で、 木のベッド、タオルケット1枚、扇風機1台、小さな窓が一つ。 それだけの簡素な部屋でしたが、 1泊20元という破格の安さ。 私が経験した中で最安値の宿泊でした。

■ 暗闇の部屋で見つけた“救いの紐”

鍵を預かり、観光用に公開されている土楼を見学しました。 公開されている土楼は非常にきれいに整備されていますが、 一般の土楼では今も多くの人が生活しており、 内庭では豚や鶏が飼われ、井戸を囲んで共同生活が営まれています。 大きな土楼には祖廟もあり、客家の文化が息づいていました。

夕方、食堂に戻って夕食とビールを楽しみ、 宿泊する土楼へ戻りました。

階段の位置、部屋の場所も間違えず扉を開けたものの、 中は真っ暗。 照明のスイッチを探すも見つからず、 周囲には明かりが一切ないため、 暗闇の中で手探りでベッドを探しました。

小さな部屋なので、すぐにベッドにぶつかりましたが、 その瞬間、頭に何かが触れました。 それが電灯のスイッチの紐だったと分かった時の嬉しさは、 今でも忘れられません。

■ バイクタクシーで土楼群を巡る

翌朝、食堂前からバイクタクシーに乗り、 手書きの地図にあった有名な土楼群へ向かいました。

言葉はあまり通じませんでしたが、 運転手は写真に絶好のスポットへ次々と案内してくれ、 とても助かりました。

アメリカが「ロケット発射台では?」と疑った土楼群にも行くことができ、 その風景は中国の郵便切手にも採用されています。

今も息づく土楼の生活に触れられたことは、 大変貴重な経験でした。

最後に運転手は永定駅まで送ってくれ、 心から感謝した旅となりました。

強制連行による中国人犠牲者を追悼するつどいを開催

例年9月に行われている「追悼のつどい」が、今年は9月6日、兵庫区の宝地院にて開かれました。  午後1時30分より中川住職の読経があり、参加者全員が焼香を行い、強制連行によって命を落とした中国人犠牲者の冥福を静かに祈りました。

続く午後2時からは、安井三吉・神戸大学名誉教授による講演が行われ、兵庫県内における強制労働の実態、そして戦後の遺骨送還運動について詳しいお話がありました。

戦争遂行のための労働力確保を目的として、1942年11月の閣議決定「華人労務者内地移入に関する件」に基づき、華北を中心に約4万人の中国人が国内135事業所へ送り込まれました。そのうち、実に7千人近くが過酷な労働の中で命を落としています。

兵庫県では、相生の播間造船所に490人(死者28人)、神戸港に996人(死者17人)が強制的に働かされました。相生で亡くなった28人のうち3人の遺骨が市営墓地に埋葬されていたことが判明し、1957年9月、日中友好協会神戸支部役員や宝地院住職・中川浩安師らが相生市長と交渉のうえ発掘を実施。遺骨は宝地院に安置され、法要が営まれました。

その後、同年10月19日には関帝廟で「兵庫県殉難中国人慰霊祭」が行われ、翌1958年4月には白山丸による第8次遺骨送還が実施されました。この船には、戦後13年間もの間、北海道の山中をさまよい生き抜いた劉連仁(山東省出身)も乗船していました。

神戸では1999年10月、「神戸港における戦時下朝鮮人・中国人強制連行を調査する会」が結成され、調査が進められましたが、遺骨の所在は不明のままでした。その後、関係団体の協力により、2008年7月には「神戸港平和の碑」が華僑総会ビル前庭に建立され、犠牲者を追悼し平和を願う場として今日まで大切に守られています。

日中友好・夢コンサート開催

毎年ご好評をいただいている「日中友好・夢コンサート」。 今年も兵庫県連主催で 10月23日(金) に開催されます。

歌・民族音楽・器楽演奏など、多彩な出演者によるステージは、 中国文化の魅力を身近に感じられる人気イベントです。 ぜひお誘い合わせのうえ、ご参加ください。

チラシや前売りチケットは県連事務所にて取り扱っています。 ご連絡いただければ郵送も可能です。

■ 開催概要

  • 日時:10月23日(金)  開演 14:00(開場 30分前)

  • 会場:東灘区・御影公会堂  1階 白鶴ホール  (阪神石屋川駅より北へ徒歩10分   阪神バス/神戸市バス「御影公会堂前」すぐ)

  • 入場料:  一般前売り 1,500円  ※当日は 300円増  ※帰国者・留学生・高校生以下は無料

■ 出演者

  • 久保比呂誌(津軽三味線・ピアノ)

  • 劉偉(リュウイ)(笛奏者・歌手)

  • 後藤ゆり子(マリンバ奏者)

和と中の響きが交差する、心地よい音楽のひとときをお楽しみいただけます。

■ お問い合わせ

日本中国友好協会 兵庫県連合会

〒658-0003 神戸市東灘区本山北町3丁目4-9 マンション甲南ビラ201

TEL & FAX:078-412-2228

Email:sps98kg9@gmail.com

「尼崎平和のための戦争展」開催されました

今年で 31回目 を迎える「尼崎平和のための戦争展」が、8月21日から23日までの3日間、尼崎市立中央北生涯学習プラザで開催されました。 長年続く取り組みだけに、会場には地域の歴史を伝える資料や市民の思いが丁寧に並び、訪れた人々が静かに展示を見つめる姿が印象的でした。

実行委員会は、市内のさまざまな団体が力を合わせて構成されており、地域ぐるみで平和を考える場として定着しています。

📚 多彩な展示と体験のコーナー

会場には、戦争の記録や写真、地域に残る資料を紹介する展示コーナーのほか、 ・紙芝居 ・映画上映会 ・被爆体験・戦争体験の語り部コーナー など、子どもから大人まで幅広い世代が参加できる内容が揃っていました。

紙芝居の前では小さな子どもたちが真剣な表情で見入っており、語り部のコーナーでは、来場者が静かに耳を傾けながらメモを取る姿も見られました。 「体験を語り継ぐ」という取り組みが、世代を超えて受け継がれていることを感じさせます。

👶 初日の朝には保育園児も来場

初日の朝一番には、近くの保育園の子どもたちが先生に連れられて見学に訪れました。 小さな手をつないで展示を見て回る姿はとても微笑ましく、戦争展が地域の教育の一環としても活用されていることが伝わってきます。

幼い頃から「平和について考えるきっかけ」を持つことは、きっと大切な経験になるはずです。

🎥 映画「はだしのゲンはまだ怒っている」上映

22日には大ホールで、映画 「はだしのゲンはまだ怒っている」 の上映が行われました。 原爆の悲惨さと、今も続く課題を問いかける作品で、多くの来場者が足を運びました。

上映後には、作品の余韻を胸に静かに会場を後にする人の姿が多く見られ、映画が投げかけるメッセージの重さを感じさせました。

🌿 おわりに

「戦争展」は、ただ過去を振り返るだけの場ではなく、 “平和を守るために、今できることを考える場” として、地域に根付いてきました。

今年も多くの人が足を運び、展示や語り部の言葉からさまざまな思いを受け取った3日間でした。 来年もまた、地域の力で平和の大切さを伝える取り組みが続いていくことでしょう。

中国旅の思い出(第10回)

ラサの心臓 ― 大昭寺(ジョカン寺)で触れた祈り

昼から、布達拉宮のすぐ近くにある大昭寺(ジョカン寺)へ向かいました。 ここも世界遺産に登録されており、ラサの中心に位置するチベット仏教の聖地です。

大昭寺はポタラ宮から東へ約1km。 7世紀、吐蕃王朝のソンツェン・ガンポ王によって建立されました。 寺院の中心には、唐から嫁いだ文成公主が持参したとされる 釈迦牟尼12歳等身像が安置されています。 (残念ながら内部は撮影禁止でした)

内部はバター灯(蠟燭)の明かりだけが揺れる薄暗い空間で、 旅行者の私と、熱心な信者たちが同じ通路を行き交います。 その雰囲気に、少し罰当たりな気持ちになり、 自然と背筋が伸びるような神妙さを覚えました。

■ チベット人の心の中心地

大昭寺は、チベット仏教の総本山であり、 チベット人なら一生に一度は必ず参拝したいと願う心の中心地です。

寺院は西向きに建てられています。 これは建立当時の妃・ティツン妃がネパール出身で、 故郷の方向に向けて建てられたためだと伝えられています。

屋根の上には黄金の法輪と、 その法輪を回すように跪く二頭の鹿が飾られています。 法輪は釈迦の教えの象徴で、 チベット仏教の精神を表す大切な意匠です。

■ 五体投地 ― 絶対的な帰依の形

大昭寺の前では、多くの信者が五体投地をしていました。

五体投地とは、 両手・両膝・額の五つを地面に投げ伏して礼拝する方法で、 対象への絶対的な帰依を示す、最も丁寧な礼拝のひとつです。

巡礼者たちは敷物や膝当てを準備し、 一回一回、丁寧に地面へ身を投げ伏しながら進んでいきます。 その姿は、ただの宗教行為ではなく、 人生そのものを捧げるような深い祈りに見えました。

■ 2400kmを五体投地で ― 祈りの旅

巡礼者は大昭寺へ向かう巡礼道「バルコン」を通り、 マニ車を回しながら歩く人もいれば、 五体投地を繰り返しながら少しずつ前へ進む人もいます。

中には、はるか遠くの村から何ヶ月、何年もかけて ラサを目指す巡礼者もいます。

2017年には、 チベットの小さな村から2400kmを五体投地で約1年かけて巡礼した 子供を含む3家族11人の村人を描いた映画 『ラサへの歩き方 祈りの2400km』が上映されました。

信じられないほどの距離ですが、 彼らは「ズルをしないこと」「他者のために祈ること」を大切にしながら進んだといいます。

チベット仏教の教えは、 現代にも通じる深い意味を持っていると感じました。

中国の「夏の料理を作り楽しむ会」

西宮支部 8月16日開催レポート

8月16日、西宮支部主催の「中国の夏の料理を作り楽しむ会」が開かれました。参加者は男女13名、そして講師の宋敏(ソン・ミン)さん。夏らしい涼味と食欲をそそる中華の家庭料理を、みんなでわいわい作り上げる楽しい午後となりました。

今回のメニュー

  • クラゲときゅうりの和え物

  • 青椒肉絲(チンジャオロース)

  • 干し豆腐ときゅうりとパクチーの和え物

  • セイロで蒸すネギ塩と蒸し鶏

  • 蒸した一口クリームパン

どれも中国の家庭で親しまれている、夏にぴったりの5品です。

初登場の食材「干し豆腐」

今回の料理で初めて登場したのが「干し豆腐」。硬めの豆腐をさらに圧縮・脱水して作る加工食品で、見た目はまるで平たいラザニアのよう。これを細切りにし、熱湯でさっと茹でてから、きゅうりとパクチーと合わせて和え物にしました。

口に入れると、豆腐ともパスタとも違う、不思議でクセになる食感。参加者からは「初めて食べたけど面白いね」との声も上がりました。

調理の様子

参加者は3組に分かれて調理を開始。 手際よく包丁を進める人、調味料の分量や順番を丁寧にメモする人、それぞれのスタイルで和気あいあいと作業が進みます。気がつけば1時間ほどで全品が完成し、テーブルには色鮮やかな料理が並びました。

試食タイムでは「おいしい!」の声があちこちから。クラゲの歯ざわり、青椒肉絲の香ばしさ、蒸し鶏のしっとり感など、どれも夏の疲れを吹き飛ばすような味わいで、お腹も心も満たされました。

食後のひととき

食事の後は、宋敏さんの来日から現在に至るまでの、波乱万丈の人生のお話を伺いました。苦労を乗り越えながら前向きに歩んでこられた姿に、参加者一同「本当にすごい方だ」と深く感じ入りました。

宋敏さん、今回も温かいご指導をありがとうございました。 次回の料理会も、どんなメニューが登場するのか楽しみにしています。