中国茶の起源
新茶の季節となりました。中国茶について、その起源と分類を知るため中国百科検定公式テキスト「中国百科」より紹介します。
中国で生まれた茶は、中国国内で様々に変化し、世界中に広がりました。唐代に茶聖と呼ばれる陸羽が著した世界最初の茶専門書「茶経」の中では、一之源(茶の源)に「茶者南方之嘉木也」と記され、茶が中国の南方の木であると述べられている。また、七之事(第七章)の冒頭に「三皇 炎帝神農氏」と名前が挙げられている。農業の神様、本草学の始祖と言われる神農は、山野を駆け巡り、野草を食べては、食べられる植物を人々に教えていた。時には毒草にあたり苦しむが、神農は茶の葉を噛んで解毒したと伝えられている。
「茶を飲む習慣は、遠く神農の時代から(紀元前3400年頃)から始まり魯の周公旦によって世に広められた(紀元前1046頃)と記されている。最初は「薬」として飲まれていたと考えられるが、次第に庶民の飲み物として広まっていった。茶には特有のよい香りがあり、飲むと爽やかな気持ちになる。また、様々な成分が活力を増進し、疲労の回復に役立つ。その薬効作用と味、香りの良さからやがて世界中に普及し、それぞれの国の風土や文化に合った形で発展していった。
中国茶の分類
茶樹から若芽を摘み取り、各種の茶葉に製茶する。製茶した茶葉の種類を大きく分けると基本茶類(1次加工茶)と再加工茶類(2次加工茶)の2種類になる。基本茶類には緑茶、白茶、青茶、紅茶、黄茶、黒茶があり(6大分類茶)、発酵の度合いで種類が分かれている、再加工茶には花茶、緊圧茶、粋取茶、果味茶、茶飲料、薬用保健茶などがある。(中国百科検定公式テキスト「中国百科」より抜粋)