第28回「漢詩を読む会」

9月の「漢詩を読む会」は講師の丹羽先生がケガで入院されたため急遽中止します!

開催日間際の中止となり、参加を予定されている皆様には心よりお詫び申し上げます。講師の回復を待って、再開が可能となりましたら改めてご案内致します。

「漢詩を読む会」事務局 Tel&Fax(078)412-2228

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net

「蚕婦詩」の世界

軽くて光沢もあり上品な絹。それを作るには、桑を育て、葉を取り、蚕を育て蛹(さなぎ)にし、製糸工場で仕上げるという複雑な経過を経る。その苦労は並大抵なものではない。その辛苦を詠んだ詩に蚕婦詩があり、日中韓で数多く読まれている。その一斑を紹介し、当時の人々の苦労を偲びたい。その貧富の差の激しさの矛盾をついたものが蚕婦詩である。(丹羽博之教授)

日時:2021年9月18日(土)午後2時~4時

会場:神戸市立東灘区文化センター8F 第5会議室

(JR住吉駅改札を出て左へ案内表示に沿って渡り回廊を徒歩5分)

講師:丹羽博之 大手前大学総合文化学部教授

資料代:1,000円 マスク着用でご参加下さい!

定員:20人

絹を作る女性たちの辛苦を詠んだ一連の漢詩がある。その詩は、唐の杜甫にその萌芽が見られ、白楽天の作品にも受け継がれ、宋の張兪「蚕婦」、謝枋得「蚕婦吟」等に詠まれ、「古文真宝(前集)」(巻一)にも無名氏「蚕婦」が収められている。

中国の漢詩、特に社会批判の詩から強く影響を受けた韓国の漢詩にも蚕婦を詠んだ作品が残る。高麗末期の李穡の「蚕婦詩」や、李氏朝鮮時代の李孟専にも「蚕婦詩」があるとされてきた。一方日本では、かなり時代が遅れ、ようやく江戸末明治初期の詩僧、釈大俊に「蚕婦詩」の作が詠まれた。その後、明治維新を経て、殖産興業の一環として、製糸業が興り、養蚕業に従事する女性たちも漢詩に詠まれた。(大手前大学論集「蚕婦詩の系譜」丹羽博之著より)

主催:日本中国友好協会兵庫県連合会「漢詩を読む会」 

連絡先:Tel&Fax:078-412-2228 (月曜日~金曜日)

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net

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