第8回中国国際輸入博覧会が開幕

CR450高速鉄道技術革新プロジェクト、第8回中国国際輸入博覧会で注目の的に
2025年11月5日、上海国家会展中心にて第8回中国国際輸入博覧会が開幕しました。会場では、中国高速鉄道の最新技術成果を紹介する「CR450科技创新工程(技術革新プロジェクト)」が華々しく登場。革新的な展示手法と没入型の体験を通じて、多くの来場者の関心を集め、今回の博覧会の目玉となりました。

国家プロジェクトとしてのCR450の歩み
CR450技術革新プロジェクトは、習近平国家主席による「高速鉄道の自主技術革新」に関する重要指示を受け、国鉄グループが主導し、国内の研究機関・大学・企業が連携して推進している国家「第14次五カ年計画」の重点研究プロジェクトです。
2021年に始動し、時速400kmのCR450型車両の開発と、それに対応する鉄道インフラ技術の研究を中心に進められてきました。これまでに、永久磁石式駆動システム、振動・騒音低減、空気抵抗・エネルギー消費の抑制、制動制御、軽量化など、数々の重要技術を克服。基礎理論から安全性、装備開発に至るまで、多くの成果を挙げています。
2024年12月29日には北京でCR450の試作車が発表され、運行速度、エネルギー効率、車内騒音、制動距離などの主要指標で世界トップレベルを達成。すでに複数の高速鉄道路線(渝黔、武宜、沈白、沪渝蓉)で試験運用が行われ、単列で時速453km、交差時には896kmという新記録を樹立しました。これは、世界初となる時速400km級車両の設計体系と開発手法の確立を意味し、中国の高速鉄道が世界をリードする地位をさらに強化したことを示しています。

展示ブースの見どころ
CR450の展示は、中国館の「総合国力の向上」セクションに設置され、CR450車両の塗装を模した箱型ブースが目を引きます。内部にはCR450AF・CR450BFの模型が並び、背面には大型の湾曲スクリーンを設置。来場者はタッチパネルで操作し、CR450の3D映像を鑑賞したり、試験走行や運転席・車内のVR体験を楽しむことができます。
特に注目は、以下の3つの体験コンテンツです:
• 🎥 没入型映像:CR450の基礎研究から設計、技術開発、試験評価までの道のりを迫力ある映像で紹介。
• 🚄 試験走行シミュレーション:運転士の視点で、CR450が高速で走行・交差する様子をリアルに再現。
• 🕶️ VR全景ツアー:車両内部を仮想空間で歩き回り、次世代高速鉄道の技術と人間中心の設計を体感。

今後の展望
CR450プロジェクトの進博会での公開は、世界に向けて中国の技術力と開放性を示す重要な機会となりました。国鉄グループは今後も研究開発を継続し、2026年にはCR450車両を成渝中線でより実用に近い条件下での全面試験を予定。早期の商業運行を目指し、より快適で便利な鉄道旅行の実現に貢献していく方針です。

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