台湾問題をテーマに前田清会長が講演

東灘憲法共同センターが学習会を開催
2月11日午後、東灘憲法共同センターは「いま台湾海峡でなにが?」をテーマに講演会を開催し、40名を超える参加者が集まりました。総選挙直後ということもあり、関心の高いタイミングでの学習会となりました。講師は日本中国友好協会兵庫県連合会会長の前田清氏です。

子ども時代から中国に関心
前田氏はまず、自身が中国に関心を持つようになった原点を紹介しました。
母親の旧姓が「秦」であったことから、幼い頃にいとこから「中国人か」と言われた経験があり、中国への興味が芽生えたといいます。
さらに中学生の時に起きた松川事件で、教師に「列車転覆で共産党にどんな利益があるのか」と質問したところ答えられなかったことが、社会や政治への関心を深めるきっかけになったと語りました。

台湾の歴史と日中関係の背景
講演では、台湾問題を理解するための歴史的経緯が丁寧に説明されました。
• 1895年、日清戦争の結果として日本は下関条約で台湾を清国から割譲し、以後50年間統治した。
• 第2次世界大戦後、台湾は中国に返還され、国民党政権と中国共産党の内戦を経て、台湾は国民党、大陸は共産党が支配する体制となった。
• 国連では長く台湾(中華民国)が中国代表だったが、1971年の米中接近を経て、1979年以降は中華人民共和国が代表権を持つようになった。
• アメリカは台湾との外交関係を断ったものの、国内法により台湾との関係維持を続けており、これが台湾問題を複雑にしている。

中国の姿勢と台湾住民の意思
前田氏は、中国政府が台湾統一の方針を掲げているものの「急いでいるわけではない」と指摘しました。
現在、中国と台湾の経済関係は深まり、台湾住民の意思を無視した行動は考えにくいと述べました。

「台湾危機」を利用した軍拡の動き
講演では、日本国内の政治状況にも言及がありました。
• 台湾危機を強調することで、政府が軍事力強化への国民の理解を得ようとしているのではないか。
• トランプ政権の要求に応じる形で、日本の軍事費は年間5兆円規模から10兆円超へと倍増し、GDP比2%に達した。
• 物価高で生活が苦しい中、さらなる軍拡が狙われている。

憲法改定やスパイ防止法への懸念
総選挙後の高市政権について、前田氏は次のように指摘しました。
• 緊急事態条項の導入や自衛隊明記など、憲法改定を進めようとしている。
• 言論統制につながる「スパイ防止法」の制定も狙われている。
こうした動きを止めるためには、左翼勢力の結集、市民と野党の共闘の再構築が必要であり、憲法共同センターの役割はますます重要になると強調しました。

学習会の反響
当日は「台湾問題リーフレット」10冊が完売し、追加注文も寄せられるなど、参加者の関心の高さがうかがえました。