2025年7月1日午前0時から、中国全土の鉄道において新しいダイヤが施行されます。改正により、旅客列車は13,302本(現行より236本増加)、貨物列車は23,635本(同39本増加)に拡充され、輸送能力・サービス品質・運行効率の一層の向上が図られます。
- 幹線高速鉄道の増便
上海・長沙間や北京・ハルビン間などで「標杆列車(速達・停車駅少ない列車)」が大幅増便され、主要都市間の移動時間短縮と地域間交流を促進します。 - 新路線・新駅の活用
渝厦高速鉄道の一部開業により、重慶〜黔江の直通列車が運行開始。成都・重慶から長沙・南昌方面へのダイヤも拡充され、西部と中部をつなぐ経済圏の発展を後押しします。 - 多様な旅客ニーズへの対応
北京〜成都や上海〜宜賓などの区間で、夜行動車(夕発朝着)が新たに運行開始。高速鉄道に寝台車を導入することで、快適な長距離移動を提供します。 - 各地ローカル路線の強化
地方都市や観光地へのアクセス向上のため、新たな停車駅の追加や普通列車の延長運転が行われ、地域のつながりを強めます。 - 貨物列車の運行最適化
国内外の物流需要に対応するため、国際輸送(中欧・中老鉄道など)を含む貨物列車の体制を整備。複合一貫輸送(マルチモーダル)も強化されます。 - サービス向上策
高速鉄道の予約サイト「12306」の機能強化、ペット輸送や座席選択、電子食事注文、音声抑制車両の拡充など、旅客体験を向上させる施策も展開されます。
この改正により、鉄道は全国的により便利で効率的な移動・物流手段となり、国の経済発展や地域連携を一層支える存在となることが期待されています。