1400年以上の歴史がある中国剪紙

剪紙は人生のセレモニーには欠かせない装飾品

剪紙は中国で代々引き継がれてきた民族工芸品の一つです。「剪」は「翦」の字の俗字で「きりそろえる」の意味で、転じて「紙を切る」という意味になります。ハサミを使用して切ったものを「剪紙」、小刀などを使って彫り刻んだものは「刻紙」と区分した呼び方もありますが、現在では総称して「剪紙」と呼ばれています。

1959年、新疆トルファンのアスターナ古墳で幾何学模様のものと鹿、馬の図柄の剪紙の一部が発見され、別の墳墓では猿を図案化した円形剪紙の断片が発見されました。これが1400年以上前の最古の剪紙と言われています。千数百年の歴史を持つ剪紙は正月をはじめ年中行事の必需品、人生のセレモニーには欠かせない装飾品として受け継がれてきました。

まず春節の飾りに剪紙が使われ、門扉には紙像の絵を門神として貼り、門柱の両側には赤色の台紙に一対の吉祥句の春聯。出入りの門には剪紙を暖簾のように垂らす門箋、窓には吉祥物・花鳥・干支などの窓花、屋内天井には六角形、八角形模様の大きな団花を飾り、部屋の壁には剪紙と共に年画が貼られ賑やかな装いで春節を迎えます。(百科剪紙図より)

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