出入国管理法改定案の強行に反対する声明

外国人労働者と共生する日本社会の構築を

12月4日、日本中国友好協会は下記の声明を発表し、安倍晋三首相と山下貴司法務大臣に送付しました。

日本政府は、今国会で出入国管理法(入管法)改定案の成立を強行しようとしています。この改定案は、深刻化する日本国内の労働力不足を解消するため、外国人労働者の受け入れ拡大を目的としています。今後も日本の労働人口が減少していくことは避けられず、外国人労働者の受け入れ拡大は必要不可欠となっています。しかし、実質的に「安価な労働力」として劣悪な労働環境や人権侵害を強いられてきた「技能実習生」制度の問題点を放置し、外国人労働者の権利や生活を保障する具体的な施策もないままに、入管法改定案を強行しようとする政府の姿勢は断じて許されるものではありません。

日本社会は、ヘイトスピーチや侵略戦争・植民地化を正当化する言論などに見られるように、アジアを蔑視する風潮を払拭することができないままにいます。外国人労働者の受け入れ拡大によって、私たち日本人は、国籍、文化、習慣などを異にする人々との「共生」を求められることになります。いま日本社会に求められているのは、この「共生」のための準備と変革です。さらに、若者たちをはじめとする非正規雇用の拡大や「過労死」の問題など、日本の労働者の権利と生活がないがしろにされる実態があります。このような現状のなかでの入管法改定案の強行が、日本社会に混乱をもたらし、外国人労働者の人権や生活を守るどころか、外国人労働者に対する差別と偏見を助長することを強く危惧します。

日本政府は、欠陥だらけの入管法改定案を取り下げ、外国人を含めた日本で働くすべての労働者の権利と生活を守る観点で、「技能実習生」制度を見直し、外国人労働者の受け入れ拡大の施策を早急に具体化すべきです。さらに、差別や偏見を許さない日本社会を作るための国民的な議論と法整備に直ちに着手すべきです。日本中国友好協会はこのことを求めながら、日本で働く中国の人々の生活と権利を守り、日中両国民の相互理解と友好の心情を広げるために奮闘するものです。

2018年12月4日

日本中国友好協会(会長 大村新一郎)

海南環島高鉄で電子チケット運用開始

2018年11月22日より海南環島高鉄において電子チケットの試験運用を開始しました。中国鉄路総公司ではこのシステムの導入により更なる旅客サービスの向上を図るとのことです。

従来のきっぷは赤地の非磁気化券または青地の磁気化券で実名制を導入しています。これらが輸送契約書、乗車証明書、購入証明書を兼ねておりきっぷに集約されています。また乗車の際はきっぷが必要でした。電子チケット導入によりこれらの証明が電子的に保存されるようになり輸送契約書と乗車証明書がペーパーレス化し、購入証明書も逐次ペーパーレス化しつつあります。

きっぷ購入時はネット購入の場合は、購入成功後ウェブサイトから購入証明を自分で印字またはダウンロードでき、また海南省内の駅の窓口、自動券売機でも印字することができます。窓口や自動券売機で購入した際は購入証明をもらうことができます。

乗車時は二代身分証、外国人永久居留証、港澳台居民居住証、港澳居民来往内地通行証、台湾居民 来往大陸通行証を持っている乗客は直接自動改札機を通過することができます。それ以外(パスポートなど)で乗車する際は専用の身分確認窓口で係員に購入証明の二次元バーコードを読んでもらうか身分証明書番号を確認してもらい構内に入場します。

また中国鉄路サイト(12306.cn)で身分証確認を済んでいる人は、スマートフォンアプリにて二次元バーコードを表示させることができるのでそのまま自動改札機を通過することができます。(以下略)