上海リニア、クレカタッチ決済を試験運用

上海リニア(上海磁浮線)において、2025年6月14日よりクレジットカードなどによるのタッチ決済の試験運用を行います。

取り組みの目的

この試験運用は、公共交通の支払いの利便性を向上させ、国内外の乗客の移動体験を最適化することを目的としています。上海市金融事務局や中国人民銀行上海本部などの指導のもと、上海地下鉄が中国銀聯や主要銀行、Visa、Mastercard、American Express、JCB、そしてデジタル人民元運営機関と協力し、磁浮線での銀行カードおよびデジタル人民元ハードウォレットを使用した改札通過を初めて試験導入します。

国外旅客向けの利便性向上

上海は中国の国際的な玄関口として、多くの海外旅行者を迎え入れています。磁浮線は、海外からの到着後に都市に最速でアクセスできる第一の交通手段であり、今回の施策により国外旅客が入境直後にスムーズな支払い体験を享受できるようになります。

多様な支払い方法

この試験運用では、以下の方法で改札を通過できます:

  • 中国銀聯、Visa、Mastercard、American Express、JCBなどの主要なクレジットカードおよびICカード
  • 金融ICカード基準を満たすスマートフォンのPayサービス(Apple Payなど)
  • デジタル人民元ハードウォレット(ICカード、SIMカード、スマートフォン、ウェアラブル端末など)
  • デジタル人民元ハードウォレットはネットワーク接続や電源がなくても使用可能であり、乗客に柔軟な支払い選択肢を提供します。

改札通過の仕組みと効率化

  • 入場時に決済が行われる方式を採用。乗客は改札機にカードやウォレットをかざすことで素早く認証と決済を完了できます。
  • 中国銀聯と外資系カードの両方のマークがあるカードの場合、銀聯経由で決済される仕組みになっています。
  • 支払いや改札通過の問題が発生した場合は、駅のサービスセンターで対応が可能です。

小額決済の簡便性

  • 乗客は特別な申請をせずに銀行カードの非接触決済機能やデジタル人民元ウォレットを利用可能
  • 事前に銀行の小額決済機能を有効化しておくことで、即座に利用可能
  • スマートフォンを利用する場合は最新のPayアプリへアップデートを推奨
  • 支払いができない場合は、「Metro大都会」アプリ、交通カード、随申コードなど他の決済方法に切り替えることも可能

サポート体制と改善

試験運用の過程で乗客からのフィードバックを受け付けながら改善を進めます。問い合わせ先として**上海地下鉄監督ホットライン(021-64370000)、中国銀聯(95516)、交通銀行(95559)、デジタル人民元カスタマーサービス(956196)**が24時間対応。

この試験導入は、上海のスマート交通システム構築と国際的な決済環境の整備の一環です。磁浮線での運用結果を参考に、今後上海全域の地下鉄網へ導入を拡大する可能性があります。

今回の施策により、より便利でスムーズな都市交通が実現しそうですね。上海を訪れる方にとって、これまで以上に快適な移動手段になりそうです!

【情報提供元】申通地铁集团运管部