北京でもキャッシュレス乗車

北京市軌道交通(地下鉄)は2018年4月29日より西郊線を除く全線で二次元バーコードによるキャッシュレス乗車が始まりました。利用の方法は専用アプリ「易通行」をインストールし、中国の携帯電話番号とIDカードで会員(実名)登録を行います。キャッシュレス乗車をする場合は中国工商銀行、京東支付、支付宝などのモバイル決済サービスにて実名認証と紐づけを行います。

使用方法は上海と同じで、バーコード読み取り口(北京は黄色の枠の中)に二次元バーコードを読み取らせて改札機の入場、出場・支払を行います。

当面乗車割引サービスがあり月ごとの利用累計金額が100元に達すると次回乗車より2割引、150元に達すると次回乗車より半額となります。(累計400元に達すると割引は終了)

北京市軌道交通ではスムーズな改札機通過のため「改札機5m前で二次元バーコードを表示させてほしい」と呼びかけています。(北京地鉄サイトより)※残念ながら今のところ外国人は利用できません

中国・春の風物詩「柳の綿毛」

楊柳(枝垂れ柳)や柳樹(ポプラ)の綿毛が飛散

春になると様々な花が咲き始めます。その一つに柳があります。中国では古来より枝垂れ柳は文学作品にも登場するなど多くの人々に親しまれてきました。

この柳に花が咲き、花が終わると白い綿毛が町中を飛び始め一面雪が積もったように白くなります。これが柳の綿毛「柳絮」(りゅうじょ)です。中国ではこの柳を楊柳と呼び、特に1990年代以降、生育が早く植林から12年程でベニヤ板や家具などの加工用として使用出来るので注目され中国各地に植えられました。

綿毛は大へん軽いので風に吹かれ町中を飛散するため人々にとっては厄介なものです。特にアレルギー疾患の原因ともなり、外出時には帽子にメガネ、マスクを着用し防がなければなりません。中国の人々とって、日本の花粉同様この間、楊柳(枝垂れ柳)や柳樹(ポプラ)の綿毛に悩まれることになります(写真は、道路や庭の緑に薄っすら積もった綿毛、北京市郊外で4月26日撮影・飛散前の写真はchinese.comより)

澳門LRTタイパ線で試運転始まる

澳門初の軌道系大量輸送機関として大きな期待

澳門政府の運輸インフラオフィス(GIT)は、3月29日、澳門新交通システム(LRT)プロジェクトで先行開業しているタイパ線(9.3Km、11駅)の一部で試運転を開始したと発表しました。澳門政府は観光客増加に伴い、新交通システム(LRT)による大量輸送に大きな期待をかけています。

第1期プロジェクトは澳門半島北部の關閘~外港フェリーターミナル~新口岸~南湾湖~媽閣の半島線と媽閣~西湾大橋~コタイ地区~澳門国際空港、タイパフェリーターミナルの2線21駅、全長21Kmが計画されています。半島線はルート調整が難航するなど本格的な着工には至っていません。

先行着工(2012年末)したタイパ線は試運転を経て2019年開通予定です。第1期プロジェクトには、国際入札を経て三菱重工と伊藤忠商事の共同体がLRTシステム一式を受注し、2017年11月より日本から車両の搬入を進めています。(澳門新聞

中国鉄路ダイヤ改正

中国鉄路総公司は2018年4月10日0時よりダイヤ改正を行いました。旅客・貨物ともに大幅な増発を行っています。中でも最高時速350キロの高速列車「復興号」が16本増発されています。それにより運行される「復興号」は下記の通りです。

  • 北京南-上海虹橋(G1~G18、G21/G22)
  • 北京南-上海(G5/G6、G12、G21)
  • 北京南-杭州東(G19/G20、G31/G32、G39/G40)
  • 北京南-合肥南(G23/G24、G29/G30)

北京-上海間の最速所要時間は4時間18分で改正前に比べ6分の短縮となります。北京-杭州、北京-合肥間はそれぞれ36、20分の短縮となります。

スマホで地下鉄乗車

あのモバイル決済がついに地下鉄の自動改札に対応しました。

上海軌道交通では二次元バーコードを用いた自動改札システムを開発し、2017年10月よりリニア線にて試験運用ののち2018年より全線で運用を開始しました。

利用するには専用アプリの「Metro大都会」(ネーミングがすごい!)をインストールし、中国の携帯電話番号と電子決済サービスの「支付宝」または銀聯キャッシュカードにて実名認証と紐づけを行います。アプリを立ち上げ対応改札機にバーコードを読み込ませて通過・料金引き落としを行います。要する時間は0.5秒とのこと。

もともと二次元バーコードは1回限りの利用に対応しており、入場・出場という2回のスキャンは技術的に難しいとされていましたが、新技術を開発して今回の運用となりました。対応改札機はバーコード方式の他、普通きっぷ・公共交通カードなどICカード式にも対応しています。 続きを読む スマホで地下鉄乗車

澳門の旧市街と開発進むタイパ島

観光客で賑わう中国特別行政区「澳門」

1999年に澳門はポルトガルから中国へ返還され18年が経ちました。現在は中華人民共和国澳門特別行政区です。カジノや世界遺産が有名で世界中から観光客が大勢訪れている澳門ですが、返還後急速に開発が進み、特に3本の海上橋で結ばれている半島南のタイパ島開発は目を見張るものがあります。大型IR(総合型リゾート)が数多くつくられ景色は一変しています。2012年に着工した澳門新交通システム(LRT)が2019年に一部開通予定となっています。

半島側の旧市街には22の建造物と8つの広場が世界遺産として登録され連日多くの観光客で賑わっています。一般市民が暮らす住宅街に入れば、細い坂道沿いに古い高層マンションが立ち並び、土地が狭いため道路の片側が駐車場となっていて更に狭くなった道路を小型バスが市民の足となり走っていて、現代と昔が同居したような趣があります。港珠澳大橋が開通すれば更に開発が進むかも知れません。(写真上は開発進むタイパ島、下は世界遺産・聖ポール天主堂跡へ向かう観光客、何れも2017年12月撮影)

続・シェア自転車

シェア自転車の続報です。先の記事で紹介した2社が日本へ進出してきました。利用に関してより使いやすくなりました。

このサービスを利用するのには中国の携帯電話番号と電子決済サービス(支付宝・微信支付)が必須でしたが、この点が緩和されました。

モバイクの場合は日本の携帯電話番号で利用登録を行う事ができます。決済方法も日本のクレジットカードで行えます。デポジットは3,000円、チャージは500円からとなっています。主として日本でのサービス利用を前提にしていますが、中国を含め世界中のモバイクを利用することができます。中国での利用の場合、30分17円か8.5円と人民元建てとほぼ同額で利用できます。(逆に中国の携帯電話番号で登録した場合は日本のサービスをそのまま利用できる)

ofoの場合は情報が少ないですが、概ね同様の要領で利用できると思われます。

これにより中国に一時滞在する旅行者や出張の方も気軽に利用できそうです。

※この利用法については私自身実際に利用したことがないので確証は持てませんが、別のサイトで何例か紹介されています。検索の上それらのサイトを参考にしてから利用することをお薦めします。この件に関しては自己責任でお願いします。

滴滴出行でラクラク移動

今回はタクシーなどの配車アプリ「滴滴出行」について紹介しようと思います。何をするアプリかですが、タクシーや滴滴出行の契約ドライバーのクルマをアプリで呼び目的地まで行ってもらうサービスを提供するアプリです。これが非常に便利でこれに慣れると手を挙げてタクシーを呼ぶのが面倒くさくなります。

アカウント登録ですが、携帯電話番号(日本の番号で可能、ただし中国番号を推奨)が必須です。アプリをインストールし携帯電話番号を入力し、送られてくるSMSの暗証番号を入力すれば完了です。決済方法ですが、中国の電子決済(支付宝、微信支付など)のほか国際クレジットカード決済に対応しています。よって一時滞在の旅行者や出張などで使えそうです。

呼び方ですが、アプリを開くと現在地と周囲のクルマの走行状況がリアルタイムに分かります。クルマの種別は「出租车」はいわゆるタクシーです。「快车」は普通の契約ドライバーのクルマ、「专车」少し高級なクルマとなります。出発地と目的地を入力すると自動的に車種ごとの大体の料金が表示されます。「呼叫」ボタンをタップするとドライバーが決まり数分ほどで来てくれます。あとは乗車すれば目的地まで行ってくれます。(ドライバーにも専用アプリがありナビ機能もあります) 続きを読む 滴滴出行でラクラク移動

シェア自転車は便利

日本でも話題になっている中国のシェア自転車ですが、実際に利用してみたので紹介したいと思います。

これは上海市内の地下鉄の駅ですが、様々な色の自転車が停まっています。これがズバリシェア自転車です。オレンジ色が摩拝単車(モバイク)で黄色がofo(オッフォ)です。この2社でほぼ市場を独占しています。自転車は至る所に停まっていますので利用するのに困ることはありません。

利用方法は自転車のサドルやハンドルなどに貼ってある二次元バーコードを(QRコード)をスマートフォンのアプリで読み取ります。するとガチャンといってロックが解除されます。(オッフォの場合は4ケタの数字がアプリに表示されるので、それを自転車ロック部にある数字ボタンを押すと解錠される)そのまま乗車して利用できます。なお中国のクルマは右側通行なので自転車も右側通行で走りましょう。大体の所は車道の端が自転車専用道になっているので走りやすいです。(信号も守りましょうね) 続きを読む シェア自転車は便利

港珠澳大橋まもなく開通

香港~珠海~澳門を結ぶ世界最長の海上橋

珠江デルタ地域を高速道で結び、人の往来、物流の拡大により経済のさらなる発展をめざして2009年12月15日に着工し建設を進めてきた港珠澳大橋が8年余りの難工事を経て間もなく開通することとなりました。大橋の全長は55Km(橋の最長区間29.6Km)で海中に3か所の人工島(東人工島・西人工島・拱北人工島)を  つくり洋上の船舶通行を確保するため海底トンネル(全長6.75Km)を建設しています。大橋通行にあたり出入境ゲートが3か所(香港・珠海・澳門)に設けられ、通行者は出発地の出境検査と目的地の入境検査を受ける「三地三検」を採用することとなっています。

海上大橋は片側3車線で車両走行速度100Km/hの高速道路となっており、現在の陸路所用時間4時間を大幅に短縮し、香港~澳門間を現在運航している高速船・ターボジェットでは、所用時間60分~70分が大橋を利用すれば30分に短縮されます。通行量は1日5万台、年間2000万台を見込んでおり、高度な技術と総工費約1,100億元を投入して建設された世界最長の海上大橋は2018年7月に正式開通の予定となっています。(写真、図は百度百科より)