兵庫県中国帰国者の会が公墓・記念碑を建立

「残留孤児」の悲惨な歴史を後世に伝え、二度と戦争の惨禍を起こさせないための礎にと公墓・記念碑を建立、竣工式を開催

2015年に発足した兵庫県中国帰国者の会(植田恒陽代表)は、帰国者一世の多くが祖国日本の土に骨を埋めたいとの願いを抱きながらも経済的困窮で叶わない中、公墓と記念碑建設に取り組んできました。支援する会の協力を得て募金を集め、街頭でも市民に訴えてきました。(写真:記念碑の除幕、左から植田代表、久元神戸市長、尾山県社会福祉局長、宗藤弁護士。右側に建つのは中国帰国者公墓)

署名集め神戸市に協力を要請―神戸市は墓園の一画を無償提供

2017年1月、帰国者の会代表が支援する会、弁護士の協力を得て神戸市を訪問。久元喜造市長に680人分の署名を手渡し協力を要請。その後、神戸市は市立舞子墓園の一画を建設用地として無償提供しました。帰国者の会は、その後兵庫県を訪問し記念碑建立の趣旨を訴え県の助成を要請。兵庫県は記念碑建設費への補助を決定し「中国帰国者のための公墓・記念碑」建立が実現しました。

神戸市立舞子墓園で「公墓・記念碑」の竣工式を開催

3月26日午後、神戸垂水区の舞子墓園で竣工式を開催。兵庫県社会福祉局長、神戸市長、支援団体代表、元残留孤児訴訟弁護団代表など13人の来賓と県内の中国帰国者、支援者など約80人が出席しました。式典で、兵庫県帰国者の会代表の植田恒陽さん(74歳)は「墓碑が完成し嬉しさ一ぱいです、兵庫県、神戸市をはじめご支援頂いた多くの方々に深く感謝します」とあいさつ。尾山健司兵庫県社会福祉局長が知事のメッセージを代読、久元神戸市長が来賓あいさつしました。除幕された記念碑には「残留孤児の悲惨な歴史を永く後世に伝え、世界に二度と戦争の惨禍を起こさせないための礎とする」と刻まれ、植田代表は墓碑管理会をつくり大切に維持、管理していくと語っています。(写真上:式典であいさつする兵庫県帰国者の会・植田代表、写真下:中国残留孤児の苦難の歴史を刻んだ記念碑 神戸市立舞子墓園)

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