漢詩を読む会、「涼州詞」を読む

盛唐の王之渙と王翰の「涼州詞」2首を読む

4月7日に開催した第10回「漢詩を読む会」は王之渙と王翰の涼州詞2首を丹羽博之大手前大学教授の解説で読みました。

王之渙(688~742)涼州詞 

黄河遠く上る白雲の間 一片の孤城万仞の山

羌笛何ぞ須いん楊柳を怨むを 春光渡らず玉門関

黄河上流の遠く遥かな西の果て、ポツンと立つ砦、途方もない距離感と荒涼とした世界の孤独感。遠い砂漠の前線で涙もかれた兵士の悲しみが突き上げてくる。春の光も届かない所だという絶望的な心境、悲哀を強烈にうたっている。


王 翰(687~726?)涼州詞

葡萄の美酒夜光の杯 飲まんと欲すれば琵琶馬上に催す

酔うて沙場に臥すとも君笑うこと莫かれ 古来征戦幾人か回る

葡萄酒は西方から伝わった珍しい物、中国ではない西の方にあるとい雰囲気が伝わる。寝転がって飲んでいる者、馬上で琵琶を弾いている者、殺伐とした急き立てられるような寸暇の気晴らし。明日も知れぬ命、その苛酷な運命を紛らわそうと束の間の歓楽。戦場のやりきれない気分が表現されている。


次回は6月9日開催予定です。

第3回日中料理交流報告

日中友好協会西宮支部主催で「第3回日中料理交流」を3月25日に西宮市立今津公民館にて、中国帰国者・留学生含む約30人で行われました。

今回は福建家庭料理を福建省出身の林さんを講師に「蒸し鶏(清蒸鱼)」、「あさりの豆腐スープ(花蛤豆腐汤)」と「野菜混ぜご飯(菜饭)」の3菜をワイワイ楽しく調理し、福建産のお茶とともにいただきました。味はあっさりとして食べやすく美味しかったです。

食後は林さんより料理の由来(野菜混ぜご飯は出征前の息子のためにつくられたとか)についての説明があり、テーブルごとに自己紹介や日中交流などの思いを色々と語り合い、ビンゴゲームで盛り上がりました。