中国帰国者が生活講座で生け花を体験

真剣な眼差しで正月用の生け花を体験

神戸市の委託事業として中国帰国者に日本語教室や日本の文化、習慣などを紹介する「生活講座」を毎週開いている中国「残留日本人孤児」を支援する兵庫の会は、12月25日午後、2018年最後の生活講座を「岡本教室」で開催しました。

講座には、帰国者28人と学習を支えるボランティアスタッフ13人が参加しました。生け花教室は、佳生流師範の石井敏子さんが、用意された正月用のめでたい花材、松・柳・千両・万年青・葉牡丹や水引について説明、生ける順序や枝ぶり、方向などをアドバイスしました。帰国者はボランティアの手助けを受けながら茎を切ったり、花の向きを考えたりしながら真剣な眼差しで取り組んでいました。生け花を体験した帰国者は自分が生けた生け花を手に、これでよいお正月が迎えられますと言って笑顔で教室を後にしていました。2019年は1月10日(木)から日本語教室が始まります。

中国を知る最適のテキスト「中国百科」

中国のことどの程度知っていますか?

第6回中国百科検定が2019年3月21日(木・祝)、全国一斉に実施されます。兵庫県では、神戸市中央区の兵庫県民会館10F会議室「福」(JR/阪神元町駅北へ6~7分)が試験会場となります。申込み受付は18年12月1日~19年2月21日です。

検定に向け、兵庫県連合会は、これまで実施された検定試験問題を参考にして「検定模擬試験」と解答合わせ、学習会を計画しました。中国を知るには百科検定公式テキスト「中国百科」(2013年8月初版発行、株式会社めこん)とその後の増補版を合わせればとても役に立ちます。この1冊に「地理」「政治経済」「歴史」「文化・芸術・風俗習慣」の4分野、13項目が写真、図表入りで39人の執筆者が各項目毎に詳しく紹介、これはよくわかると好評です。

百科検定試験が体験できる「模擬試験」です。どなたでも受けられます。自分は中国についてどの程度知っているだろうか、模擬試験で試してみませんか。

中国百科検定「模擬試験」要項

●日時:2019年1月20日(日)午後2時~4時

●会場:日中友好協会兵庫県連合会「会議室」

●模擬試験コース:初級、3級、2級

参加費:500円

■初級・3級・2級から一つコースを選び、お名前・ご住所・電話番号またはメールアドレスを書いて下記へFAXまたはメールで前日までに届くようお申込み下さい。

日本中国友好協会兵庫県連合会

Tel&Fax(078)412-2228  

E-mail;okmt50@nicchu-hyogokenren.net

紅茶当てクイズを楽しむ

「中国茶講座」鑑定杯で中国紅茶を当てる

中国茶の鑑定は、測定器を使った科学的な成分分析と、人の感覚による品質鑑定の2つの方法で行われます。人の感覚による品質鑑定には専用の鑑定杯が使われます。急須のような役割をする蓋付きの「審評杯」と、お茶を入れる茶碗のような「審評碗」があります。他に「審評盤」「茶匙」「葉底盤」「天秤」などが使われます。

12月の「中国茶講座」は、鑑定杯を使い8種類のお茶を入れ、その中から紅茶を当てるクイズをしました。クイズ回答と4種の紅茶、白茶2種、烏龍茶、黒茶について茶芸師・評茶員の神田貴子講師から銘柄、産地、特徴などの説明を聞き、遊び感覚で紅茶クイズを楽しみました。

次回「中国茶講座」、2019年1月16日(水)午後1:30~

事実を歴史に残さなければ

「慰安婦問題」―記憶が未来を作る

12月15日、日中友好協会東神戸支部主催の総会記念講演会が神戸市内で開催され、中学教員で子どもと教科書大阪ネット21事務局長の平井美津子氏が「慰安婦問題を考える」と題し講演しました。平井氏は、まず今年のノーベル平和賞は、アフリカのコンゴ民主共和国で性暴力の被害女性の治療と支援に取り組む医師デ二・ムクウェゲさんとイスラム国(IS)に家族を殺され、自らも拉致され性奴隷にされた被害者で、奇跡的に助かり世界に告発し続けているイラクのナディア・ムラドさんが受賞したことを紹介。ムラドさんは、賞金を使い、過激派組織ISの性暴力を受けた女性らを治療するための病院をイラクに建設する意向を表明していると伝えられています。

平井氏は、中学校の社会科授業で(従軍)慰安婦問題について、新聞記事を生徒に読み解かせ、生徒自身がこの問題についてどう考えるか、生徒との対話の内容を紹介しました。「先生、私らに責任あるの」「私ら関係ないやん」「慰安婦の人たちに、私らが何かしたわけでもないし、この時代に生きていないし・・」×『私らはこの人たちにごめんなさいという必要はないけど、知る責任はあるんじゃないかな、日本の過去を知る責任、私らは政治家じゃないけど、どうやったらこの人たちの問題を解決できるかな、っていうことを考えるっていうのが大切かも』

政治家による数えきれない問題発言、行動やフェイクニュースが横行する中で、歴史の本当の事実を教える場所は学校、学校の教師の役割っていうのは、ますます大きくなってきている。過去と今をつなぐ学習として、「慰安婦」問題と、アメリカ軍兵士による性暴力が絶えない沖縄などについてこれからも追及していきたいと語りました。

万里悲秋―杜甫の名作「登高」を読む

12月の「漢詩を読む会」は盛唐の詩人・杜甫の「登高」を丹羽博之大手前大学教授が、杜甫の流浪の旅を地図で示し、その地の景色を録画映像を映しながら解説して頂き読みました。

杜甫(712~770)洛陽に近い、鞏県(河南省)の生まれ。字は子美。幼くして文才があり、七歳ころから詩作を始めたと言われています。二十歳から三十五歳ころまでは科挙を受験するも及第せず遊歴し、困窮生活を送っている。

杜甫の詩は沈痛、憂愁を基調として、正義感、人間愛に基づき現実社会を直視して客観的に描写する。「詩史」と評され白居易、元稹などに大きな影響を与えたと言われています。「李絶杜律」と言われるように、李白は絶句にすぐれ、杜甫は律詩の名手、杜甫の律詩はずばぬけています。

風急天高猿嘯哀 風は急に 天は高く 猿の嘯くこと哀しく

渚清沙白鳥飛廻 渚は清く 沙は白く 鳥の飛ぶこと廻る

無辺落木蕭蕭下 無辺の落木 蕭蕭として下り

不尽長江滾滾來 不尽の長江 滾滾として来る

万里悲秋常作客 万里 秋を悲しんで 常に客と作り

百年多病独登台 百年 病多くして 独り台に登る

艱難苦恨繁霜鬢 艱難 苦だ恨む 繁霜の鬢

潦倒新停濁酒杯 潦倒 新たに停む 濁酒の杯

(読み下し文は、一海知義著「漢詩入門」より)

次回の「漢詩を読む会」は2月16日(土)の予定です。  

12月の「中国茶講座」

紅茶はどれ?紅茶あてクイズ

今年最後の講座は、テイスティングカップを使った紅茶あてクイズをします。遊び感覚で中国紅茶に親しんでいただきたいと思います。初心者の方も楽しめる内容です。何かと気ぜわしい年末ですが、美味しい中国紅茶を味わいながらひと時を過ごしませんか。お気軽にご参加ください。

日時:2018年12月19日(水)PM1:30~3:00

会場:日中友好協会兵庫県連合会「会議室」

講師:高級茶芸師 高級評茶員 神田貴子さん

参加費:1,000円(茶菓、お土産付)定員:15人

参加ご予約は先着順 Tel&Fax:078-412-2228

日本中国友好協会兵庫県連合会「中国茶講座」

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net

********************

次回「中国茶講座」は1月16日(水)午後1:30~

テーマは「白茶」 申込み受け付け中!

定員:15人 先着順

 

中国の社会保障制度を学ぶ

中国の税金・医療・介護・保険制度などについて学習会

「中国を知る講座」の開催を続けている東神戸支部は12月の学習会で中国の社会保障制度をテーマに開催します。どなたでも参加できますのお誘い合わせてお越し下さい。

日時:2018年12月23日(日)午後2時~3時30分

会場:日中友好協会兵庫県連合会「会議室」(阪急「岡本」駅西)

テーマ:税金、医療、介護、保険制度などについて

講師:劉 波さん(法学博士)

会費:1,000円

主催:日本中国友好協会東神戸支部 080-6151-9700

ジャスミンの香り楽しむ

中国茶講座でジャスミンの飲み比べ

「花茶」とは、緑茶、烏龍茶、紅茶などに様々な花の香りを吸着させたお茶の総称です。その中でも、緑茶にジャスミンの花の香りを付けたお茶の生産量が最も多く、中国で花茶といえば一般的にはジャスミン緑茶のことを指します。

11月28日に開いた「中国茶講座」では、神田貴子高級茶芸師・高級評茶員が、茉莉花茶の製造工程や茶の品種、特徴などを紹介した後、福建省政和県などの新芽の花茶2種、香り付けした茶葉にジャスミンの花を加えた四川省峨眉山の花の舞うお茶2種、手作業で丸く形成した緑茶にジャスミンの花で香り付けをした福建省の球形花茶2種をそれぞれ飲み比べました。何れも大変な手間をかけて作られたお茶で、一口飲めば芳醇な香りが口の中に広がり幸せな気分になります。

写真上:茉莉銀針・茉莉茶王、下:茉莉雪花・茉莉龍珠(何れも福建省)

次回は:12月19日(水)午後1時30~日中友好協会「会議室」

心に響いた中国残留邦人の言葉

「理解を深める集い」尼崎で200人、神戸で300人超

中国残留邦人への理解を深める集いが県内2ヵ所で開催されました。10月20日に尼崎市で開催された集いでは約200人の市民が参加、「残留孤児」1世、2世、支援者が参加したシンポジウムや特別記念講演でジャーナリストの大谷昭宏氏が「みんなの命輝くために」と題し講演しました。

11月18日には神戸市で開催、300人を超す市民が参加しました。先ず、日本民謡藤本流の皆さんによるミニコンサートがあり、続いて大橋晴美さん母子が中国の生まれ故郷を訪ね、戦争と友好を見つめる旅を記録した信越放送テレビ局制作のドキュメンタリー映画「遼太郎のひまわり~日中友好の明日へ」を鑑賞。最後に帰国者2世の大橋晴美さんが「中国帰国者2世の思い」と題し講演しました。「戦争がなければ私は生まれてこなかった命、存在そのものへの不条理、その苦悩は今も消えない。戦争の歴史ゆえに中国では非難を受け、日本では偏見の中で生きてきた」と自身の半生を語りました。大橋さんの言葉に参加者は心打たれ聞き入っていました。(写真上は尼崎市の集い、左はジャーナリストの大谷昭宏氏。写真下、神戸市の集いで演奏する民謡藤本流の皆さん)

「日中友好・夢コンサート2」開催

二胡・フルス・中国琵琶の音色に心安らぐ

昨年に続き、東神戸支部主催の「日中友好・夢コンサート2」が11月11日(日)午後、神戸・六甲道勤労市民センターで開催され市民80人余が参加しました。

コンサートでは、劉偉さん(内モンゴル出身・モンゴル民謡歌手、中国笛・フルス奏者)、エンキさん(大連出身・中国琵琶奏者)、陳曼麗さん(西安出身・二胡奏者)、次郎丸智希さん(ピアノ奏者)が中国、モンゴル、日本の歌曲など15曲を演奏しました。次郎丸さんは15曲全てを演奏し、劉偉さんはフルス(フル=瓢箪、ス=シルク)について紹介、エンキさんは中国琵琶について、マンドリンに似た楽器で、べっ甲の爪で演奏しますと説明。陳さんの二胡演奏では、哀愁を帯びた優しい音色に参加者はじっと聞き入っていました。最後に4人の奏者は、四季に因んだ日本の曲、「さくら」「夏の思い出」「里の秋」「雪やこんこ」を演奏、会場からのアンコールに応えて「ふるさと」を演奏、参加者は晩秋のひと時を心安らぐ思いで素晴らしい演奏に聞き入り、大きな拍手を送っていました。

参加者からは、「民族音楽が好きで何度かコンサートに来ています。音楽を通じて両国が今後も長く友好関係が続くことを望みます」「国の政争をする人たちはともかく、国民同士が仲良くしなければと思います」などのアンケートが寄せられています。