春爛漫、初夏の陽気の「杭州・紹興ツアー」に大満足

六和塔

4月7日正午過ぎ関西国際空港を飛び立ち、2時間半で2年前に開港した杭州国際空港に降り立ちました。中国ガイドの湯さん、杭州ガイドの謝さんの出迎えを受け、観光バスで「六和塔」見学に行きました。杭州市を流れる銭塘江の北側に建つ八角7層の塔で高さ60mあります。現在の塔は1163年に再建され、階段しかありませんが、3分の2の人が上りました。

3連泊した杭州市のホテルは西湖に近く、元気な人は夕食後や朝の散歩に出かけました。ホテルには出前を運ぶロボットがいて、同乗することもありました。電気自動車の普及が進んでいて、公共の路線バスの殆んど、乗用車の半数以上が電気自動車でした。ナンバープレートが緑色になっていて一目で分かります。

2日目午前中は、西湖の湖畔に建つ世界遺産「雷峰塔」を見学、ここはエスカレーター、エレベーターも有り、楽に上ることができました。最上階からは西湖全体を見渡すことができました。

お昼は浙江省対外友好協会との昼食懇談会で、大変なおもてなしを受けました。先方は協会副会長、秘書長と通訳2人の4名、こちらは参加者18名とガイドの宋敏さんが通訳を務めました。初めのあいさつで副会長は「浙江省は小さな省ですがIT産業をはじめとして経済は大きく発展していて、若者人口も増えている。民間交流を重視していて、特に若い人の来訪を歓迎したい」と述べました。訪中団を代表して兵頭理事長が、日中友好協会の簡単な歴史と目的、活動内容の紹介をし「私たちも若い人の獲得を目指し中国百科検定試験を行っている」と述べました。その後食前酒で乾杯、次々と出される料理、ビール、紹興酒を頂きながら、お互いへの質問も交えながら約2時間の懇談が続きました。

最後にこちらが持参した日中友好新聞、百科検定テキスト、ブックレットと神戸名物「瓦せんべい」を先方からのお土産と交換、記念撮影をして懇談会を終えました。午後は、西湖を遊覧船で約1時間回遊する船旅を楽しみました。

3日目午前中はこの地の有名な龍井茶畑、茶葉博物館を見学し、摘みたての龍井茶の試飲もありました。午後は抗日戦争勝利受降記念館を訪ね、近くにある「千人抗」碑に花を手向け、黙とうを捧げました。

4日目は杭州から紹興に移動し、世界遺産の「八字橋」見学では、日本語を学ぶ女子大学生と仲良く話すことができました。その後、「魯迅故宮」と「周恩来祖居」を見学し、夕方には歩行者天国となる街を訪ね、近くのレストランでの夕食となりました。

5日目午前は宋代詩人陸游関係の庭園「沈園」を訪ね、午後は紹興酒工場の見学を行いました。敷地内には100万個の壷があるとのこと、空の壷と中身の詰まった壷が所狭しと並んでいました。3年物と10年物の紹興酒を試飲し、それぞれがお土産の紹興酒も手にしました。最後に王義之が書いた蘭亭序のある公園を見学し、この夜は朝一番の便での帰国となるので、空港に隣接するホテルに宿泊しました。

中国のAI、世界を揺るがす

1月20日、中国のスタートアップ企業「ディープシーク」が、世界の最先端を行き、追随するものなしと思われていたアメリカの“Chat GPT”を超える性能の生成AI・R1モデルを開発したと発表。

しかも製作にかかった費用はアメリカの10分の1ほどという。世界に衝撃が走った。

ウォール街ではハイテク株が急落、AI半導体メーカ大手のNVIDIA(エヌビディア)は92兆円失ったという。

中国は技術応用に優れ、製品開発や改造に強い反面、新技術の開発には弱いと言われていた。2017年の中国共産党19回大会は技術革新に取り組むことを決議し、それを受けて中国国務院は[AIは未来を牽引する戦略的技術]と位置づけ、その発展スケジュールを決定し発表した。「ディープシーク」R1モデルの誕生にはそうした背景がある。中国のイノベーションが動き出したことを現すものだと言えよう。

これまでは、AI開発にはNVIDIAなどの高価な半導体がたくさん必要とされていたという。しかし、アメリカ政府は急速に発展する中国のデジタル技術に脅威を感じ、2019年から国内企業に中国の通信機器メーカ・華為(ホアウエイ)への半導体の輸出を規制、電子部品やソフトの取引を禁じた。また友好国へ華為の製品を使用しないよう呼び掛けた。さらに人気アプリTik Tokに対してもアプリ配信などを禁止し、アメリカでのTik Tokの事業をアメリカ企業に売却するよう求めるなど、中国企業への締め付けを強めており、ディープシークにもNVIDIA半導体の売却を禁じて来たという。

アメリカは中国のデジタル技術が急速に発展し、また社会実装が進み、世界的に大きな影響力を持つようになって来たことに神経を尖らせている。ディープシークはそうしたアメリカの干渉や制約に直面しながらも技術的にそれを乗り越えた。

新聞報道によると、ディープシークのAIのダウンロードは一時“Chat GPT“を抑えて一位になったという。

アメリカがいろいろ悪口を言ったり、規制したりしているのは、中国のデジタル技術の性能が優れていて、アメリカの脅威になっていることを認めている証拠でないかと思われる。

大西  広先生(京大、慶大名誉教授・日中友好協会本部副理事長)は、『ハイテク分野の覇権を争う中国から突如として有力AIスタートアップが登場したことは、これまでの米国の対中半導体規制が骨抜きになった可能性を示唆する。日経は「米国がオープンソースのAIモデルを規制する事態につながる恐れもある。」と書いていますが、そうなると世のオープンソースの中心は中国になるでしょう。こういう世界を見てみたいものです。要するに技術で「覇権」を握りさえすれば怖いものなし、ということです。いよいよこういう時代がやってきました』とフェイスブックに投稿されている。(県連理事 奥野有造)

春爛漫の杭州、紹興の旅

春爛漫の杭州、紹興の旅

5年ぶりの中国旅行に行きませんか?

  • 日程:2025年4月7日(月)~12日(土) 6日間
  • 旅行代金:218,000円(11名~14名様)/208,000円(15名~19名様)
  • 別途費用:26,000円前後 1人部屋追加料金:55,000円
  • 申込金:50,000円 申し込み締切日:2月14日(金)
  • 最少催行人数:11名様
  • 利用空港会社:中国国際航空(エコノミークラス)
  • ホテル:マルコポーロホテル(杭州)★★★★/ホリディ・イン紹興(紹興)★★★★ または同等クラス
  • 食事:朝5回、昼4回、夕5回
  • 添乗員:関空から1名同行いたします

日本人向けビザ免除再開

中国外交部(外務省)は本日、新型コロナ以来停止していた日本国発行の一般旅券を持つ者に対してのビザ免除を2024年11月30日より開始することを決定しました。

滞在期間も15日間から30日間に拡大しました。滞在目的は商業・貿易、観光、親族訪問、交流・訪問、トランジットに限られます。今のところ2025年12月31日24時までと期限付きでの免除となっていますが、おそらく継続されると思われます。

実は筆者は今年の9月に上海へ行ってきましたが、VISAの申請が本当に大変でした。とにかく質問事項が細かく、家族・親の情報、勤務先および上司の情報まで記載が必要でした。しかも写真の規格も細かく何せ大変でした。それが撤廃されることにより中国旅行のハードルも下がるかなと思われます。ただ中国国内の治安が心配ですが…

長江デルタをグルッと回る高鉄登場

(新民晩報より)

上海発上海虹橋行きという高鉄G8388次が2024年6月15日に登場しました。途中経由地は3省1市で停車駅は上海、上海西、蘇州、無錫新区、惠山、常州、鎮江、南京南、合肥南、盧江西、安慶、池州、九華山、黄山西、黄山北、千島湖、杭州東、海寧西、嘉興南、金山北、上海虹橋で総走行時間は8時間9分、距離は1200キロに及びます。

(中国鉄路上海局集団有限公司媒体中心より)

沿線には多くの観光資源がありますので需要は多く望めます。

なおグルッと回るきっぷは9月現在でもほぼ発売当初で売り切れになる人気ぶりのようです。

葫芦島から瀋陽へ ー引き揚げの足跡を訪ねる旅ー

日中友好協会東京都連合会企画

葫芦島から瀋陽へ – 引き揚げの足跡を訪ねる旅-

~ 大連 • 葫芦島 • 錦州 • 瀋陽 • 撫順 ~

旅のお誘い
1946 年、旧満州からの日本人引き揚げは、敗戦という厳しい環境の中で行われました。
中国の奥地から徒歩で、あるいは汽車で、長春や瀋陽などを経由して、命からがら葫蘆島港にたどり着きました。
葫蘆島港からの引き揚げ者は105 万人にものぼり、当時貧しかった中国人から食事の提供を受けました。葫蘆島が「戦後日中友好の原点」と言われるゆえんです。今回の旅行は父祖のたどった道をこの目で見、さまざまな中国と日本の歴史に触れる旅になります。
瀋陽では王希奇「一九四六」東京展でお世話になりました王希奇・王秋菊夫妻と再会する予定です。皆様のご参加をお待ちしています。

日中友好協会東京都連合会 理事長 前山 加奈子/事務局長 北中 一永


旅行期間:2024年10月13日㈰~18日㈮ 5泊6日間

旅行代金:260,000円 (お二人部屋を2名様でご利用の場合)

募集人員:30名 (最少催行人員20名)

申込締切:2024年8月5日㈪ *定員になり次第締切

[お食事] 朝5回・昼4回・夕5回

[ご利用予定航空機] 中国南方航空(CZ)

[添乗員] 日本から同行いたします 

[ご利用予定ホテル] 大連:ホテルニッコー大連 5★クラス/葫芦島:華泰国際酒店 5★クラス/瀋陽:鳳凰飯店 5★クラス

*別途、航空諸税(28,690円)、8月5日時点で中国査証が必要な場合は中国査証費用(29,750円)がかかります。

広州ー湛江高速鉄道の湛江湾海底トンネルが貫通

トンネル全長9640m、シールド区間7551m

3月15日、広州ー湛江高速鉄道の湛江湾海底トンネルが完成しました。トンネル全長は9,640mで、その内7,551mがシールド区間、直径は14.33mです。湛江湾海底トンネルプロジェクトは、シールドマシンによって、一方向に掘削され、1つの穴と2つのラインがあり、これは中国で最も長いシングルヘッド掘削距離を持つ大口径高速鉄道シールドトンネルであり、掘削セクションが大きく、地質条件が悪く、多くの廃泥、簡単な泥ケーキ、および海と都市の両方を通過するという特徴があります。トンネルの建設は、湛江湾の既存の都市のスカイラインを効果的に保持し、水路の通過への影響を軽減し、高速鉄道の運行安全に対する台風の影響を効果的に回避します。

広州ー湛江高速鉄道の本線は、広州から西に佛山、肇慶、雲福、陽江、茂明、湛江、そして最後に広州ハブと湛江ハブ関連プロジェクトを含む湛江北駅につながり、推定プロジェクト投資額は998億元、401キロメートルの新しい二重線、設計速度は350㎞/hで、新しい佛山駅、珠江デルタハブ空港駅、新興南駅、陽春東駅、陽江北駅、マタ駅、茂明南駅、五川駅、湛江北駅9駅、湛江東駅と楊渓駅が予約されています。現在、広山高速鉄道の路床プロジェクトの93%が完成し、橋梁プロジェクトの91%が完了し、トンネルプロジェクトの86%が完了し、駅の背後にある4つの電力および住宅プロジェクトの建設が完全に開始され、2025年までの開通を目指していると言われています。(中国経済ネット)

中国映画「草原に抱かれて」上映会

フルンボイルの広大な草原  その懐に抱かれるような心地よさ!

内モンゴル自治区の都会に暮らすミュージシャンのアルスは、兄夫婦と共に集合住宅の小さな部屋で暮らす認知症の母を引き取り、母が求めてやまない故郷へ連れて帰ることに。広大な草原の中で2人きりの生活が始まるが、母の病状は次第に悪化し俳諧を繰り返すようになっていく。アルスは母が迷子にならないように縄で母と自分の体を結びつけ、一緒に母の思い出の木を探す旅に出る。

フルンボイル(呼侖貝尓)市は内モンゴル自治区の東部に位置し、総面積25万K㎡、人口255万人、漢民族、モンゴル族、回族、満族、朝鮮族、ロシア族、ダウル族など32の民族が居住している。ここは広大な草原や原生林で有名な大興安嶺の森林地帯も属しており、川や湖などの水資源も豊富で、世界で最も綺麗な草原と称されている。

市民映画劇場2月例会

2024年2月16日(金)①11:30②14:30③19:00

会場:神戸朝日ホール(神戸朝日ビル4階)神戸大丸東へ50m

料金:当日一般1,700円(事前予約一般1,300円、電話・メールで受付)

シニア・障がい者・大学生以下:1,300円

主催:神戸映画サークル協議会

電話:078-371-8550 E-mail:kcc1950 @kobe-eisa.com

後援:神戸市/神戸市教育委員会/(公財)神戸市民文化振興財団

2023年中国経済の動向と24年の展望

24年も5%台の成長目標か、内需拡大策が課題

今年は、いきなり能登半島地震、日航機炎上で幕を開けるというショッキングな展開。昨23年の世界経済は、アメリカによる米中対立・中国包囲網の形成、ウクライナ戦争の長期化とパレスチナ戦争の勃発で混迷を深めた。好調で世界経済を牽引しているのは、緒紛争の圏外にあるインドをはじめとするアジア経済である。

中国経済は、住宅・不動産危機の継続で難局下にあるが、それでもインドに次ぐ5・3%前後の成長達成の強靭を維持している。23年の11月までの統計では、工業生産4・3%増、小売高7・2%増、貿易5.6%減で、米中、日中貿易は2桁減である。中国経済の日本化(長期停滞)やソ連化(行政的計画経済への回帰)を語る向きがあるが、いずれもピント外れでしょう。電気自動車、再生エネルギー、航空機、半導体など、新興産業の高い成長が支えている。

しかし、中国経済が難局にあることは変わらない。住宅・不動産危機、地方財政危機解決の十分な対策は打ち出されていない。中期の経済発展方針を打ち出すはずの20期3中全会は意思統一が難しいためか、昨秋に開催されず延期となっている。24年方針を定める中央経済工作会議は12月中旬に開催され、かなり厳しい現状認識が示され、高質発展、有効需要・財政支出の拡大など9項目の経済回復策を打ち出している。今後の推移に注目しておきたい。

23年は、アジア競技大会、第3回一帯一路サミットなど中国の活躍が目立った。米中、日中間の首脳級会談が開催されているが、対立解消には程遠く、デリスキング(リスク回避)の動きは持続すると見られている。BRICSの11ヵ国への拡大、上海協力機構(SCO)の拡大(イラン加入)、ドル離れなど、戦争にのめり込むG7 諸国の影響力低下の流れとなっており、24年もこの趨勢が続くと見られる。

23年の異変は、出生人口の引き続く急減(900万人を割り込む可能性)、対内直接投資の1割減、米中および日中貿易の1割強の減少であろう。住宅・不動産危機は継続しているが、対策は小出しである。15年ほどは住宅価格が低下していないためであろう。自動車輸出が世界一に踊り出たこと、大型航空機の就航開始などは好調面である。今年も5%前後の成長目標を掲げそうである。住宅・不動産危機や地方財政危機は持続し、貿易の大幅拡大は期待できないため、内需拡大策が課題となる。(井手啓二長崎大学・立命館大学名誉教授、日中友好新聞2月1日号中国レーダーより)

(中国初のクルーズ船、全長324m、13万5500トン、乗客定員5246人商用運行開始、csscb=バルのウエブサイトより)

東神戸支部が総会記念講演会を開く

2023年中国経済の動向と新疆ウイグル自治区訪問報告

12月17日午後、日中友好協会東神戸支部は支部総会を開催し、総会終了後、井手啓二立命館大学名誉教授を迎え学習講演会を開催しました。井手氏は先ず、今年9月1日~9日、中華人民共和国駐大阪総領事館主催の新疆ツアーに参加した際の様子について報告をしました。

ツアーは日本人18人、中国人3~7人が参加し、天山南路コースで行われ11年前に訪れた天山北路との違いについてテロ対策の強化、特に県境での検問の厳しさが印象的であったと感想を語っています。新疆の1949年の総人口は433万人、内ウイグル族人口は360.8万人、2020年時点では総人口2,590万人となり内ウイグル族の人口は1,162万人で、ウイグル族の人口が全体の半数以下となっていることを紹介しました。有名な観光地訪問では自然、文化、歴史を毎日感じる思いであった。タクマラカン砂漠には地下水路が沢山あり、オアシス都市の人口が40万人~70万人となっていた。

海抜3千6百メートルに位置するカラクリ湖から看る景観は圧巻だった。農業も盛んで、特に綿花栽培が大きく発展していたとのことです。中国経済の見通しについては、米中関係が影響しており厳しい状況はあると思うが、年率3~5%の経済成長はするだろうと語りました。BRICSや上海協力機構(SCO)に参加する国も増えており、アジア地域の発展があり、それほど心配することはない。台湾との関係も経済が深くつながっており、争いが起きるとは考えられないと語りました。(H)