1400年以上の歴史がある中国剪紙

剪紙は人生のセレモニーには欠かせない装飾品

剪紙は中国で代々引き継がれてきた民族工芸品の一つです。「剪」は「翦」の字の俗字で「きりそろえる」の意味で、転じて「紙を切る」という意味になります。ハサミを使用して切ったものを「剪紙」、小刀などを使って彫り刻んだものは「刻紙」と区分した呼び方もありますが、現在では総称して「剪紙」と呼ばれています。

1959年、新疆トルファンのアスターナ古墳で幾何学模様のものと鹿、馬の図柄の剪紙の一部が発見され、別の墳墓では猿を図案化した円形剪紙の断片が発見されました。これが1400年以上前の最古の剪紙と言われています。千数百年の歴史を持つ剪紙は正月をはじめ年中行事の必需品、人生のセレモニーには欠かせない装飾品として受け継がれてきました。

まず春節の飾りに剪紙が使われ、門扉には紙像の絵を門神として貼り、門柱の両側には赤色の台紙に一対の吉祥句の春聯。出入りの門には剪紙を暖簾のように垂らす門箋、窓には吉祥物・花鳥・干支などの窓花、屋内天井には六角形、八角形模様の大きな団花を飾り、部屋の壁には剪紙と共に年画が貼られ賑やかな装いで春節を迎えます。(百科剪紙図より)

「中国は社会主義か」6月初旬刊行

シンポジウム「中国は社会主義か!?」の全記録

「資本主義だ」説、「社会主義だ」説、どちらでもない説。これほど見方の分かれる問題はないだろう。第一級の研究者5名が、長文の見解を提出し、それをふまえて質問と意見をやりとりし、その上で長時間の議論を重ねた。これらの到達を経て、新たに書き下ろしたのが本書である。世界と日本を左右する21世紀の大問題への手がかりがここにある。

「中国は社会主義か」A5判208頁 6月初旬刊行

  1. 「21世紀・社会主義のあり方」立命館大学名誉教授 芦田文夫
  2. 「中国社会・経済の制度的特徴をどうみるか」立命館・長崎大学名誉教授 井手啓二
  3.  中国は「社会主義をめざす資本主義」である 慶応義塾大学教授 大西 広
  4. 「資本主義・社会主義・大国主義」元参議院議員 聴濤 弘
  5. 「中国の体制規定とその変革の論理」大阪経済大学名誉教授 山本恒人

日中友好協会関係者限定申込みチラシ(添付のチラシ)、書店では通用しません。

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中国武術は伝統的な体育種目の一つ

中国武術は「文革」で「封建的遺物」と否定され、1980年代に新しい武術普及と制度を充実することになった

中国武術は中国の伝統的な体育種目の一つであり、多くの流派に分かれています。中国では一般に「武術」と言われるが、広東省などの南方では「功夫」とも称されます。

中国武術には、身体機能の向上を図り、専門技能を増強させるための「功法運動」、徒手による衝、撞、擠、靠、崩、挑、劈などの打法および蹬、踹、弾、纏、挂、擺などの踢法を様々な身(型)法や眼法と組み合わせて編成した「套路運動」、さらに散手、推手、短兵などの「格闘運動」があります。套路運動は型の組み合わせを演じる徒手拳法と武器類に分かれるほか、1人で演じる「単練」と2人以上が競い合う「対練」があります。

中国武術の流派は多く、「拳法は千、武器類は数百」と言われています。中国発行の武術事典などから、中国武術の流派は約430あり、各流派の拳法には単練套路が約640種、対練套路が約60種あるほか、22種の武器類にも約650種の単練套路と約10種の対練套路などがあります。

1982年の全国武術工作会議で、建国以来の武術活動を検討し、新しい武術普及とそのための制度を充実することになりました。全国的な調査活動では、中国武術の流派は129で、主な拳法として長拳、太極拳、南拳、形意拳、八卦掌、通背拳、劈挂拳、翻子拳、地躺拳、象形拳などがあります。また主な器械類としては剣術、刀術、匕首、槍術、棍術、太刀、双刀、双剣、双鉤、九節鞭、三節棍、縄標、流星錘などがあげられます。(写真は百度百科)

中国鉄路のきっぷたち③

2020年4月29日より高速鉄道全線でチケットレス化が完了しました!

いよいよこの連載も最終回になりました。この回ではきっぷ実名制からチケットレスへの流れを書いていこうと思います。

2011年6月1日より高速鉄道において「きっぷ実名制」が導入されました。(2012年1月より全列車で導入)以前から横行していたダフ屋対策として実施されたようです。きっぷ様式は青地に和諧号のシルエットが入ったきっぷになり、身分証明書番号(外国人の場合はパスポート番号)と名前が切符に記載されています。下記にサンプルがありますが、個人情報は消さしていただいています。

きっぷの購入もネットが活用され、中国鉄路公式サイト12306.cnや公式アプリでできるようになり利便性が上がりました。ただしそのサービスを利用する際には中国の携帯電話番号ならびに中国国内の銀行口座(または支付宝か微信支付のアカウント)が必須となり外国人にとっては敷居が上がってしまいました。

そして高速鉄道ではきっぷ自体が無くなりました。数年前から中国の二代身分証などを自動改札機にタッチするとそのまま乗車できるサービスは主要高速鉄道で実用化されていましたが、海南島を手始めに本格的に高速鉄道のきっぷのチケットレス化が開始しました。そして2020年4月29日より高速鉄道全線でチケットレス化を開始しました。

あらかじめきっぷは公式サイトや公式アプリで購入しておき乗車時に先述の身分証を改札機にタッチするだけで乗車できます。パスポートの場合は有人改札でチェックしてもらうかパスポート対応の自動改札機を通ります。乗車証明は駅の端末で自分で打ち出すか窓口で発行してもらいます。

余談ですが今猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症肺炎の時に、きっぷ実名制のデータを活用し感染者が乗車した日にち・列車・席番情報が分かるので、濃厚接触の可能性を具体的に知らせることができました。

今は世界的に大変な状態ですが、皆さん力を合わせて乗り越えましょう。その後、一度中国鉄路の列車に乗ってみてください。日本では絶滅してしまった寝台車や食堂車もまだまだ走っています。

中国から県内自治体へ医療用防護物資届く

加古川市役所へ中国桂林市からマスク5万枚

4月25日、加古川市と友好都市提携を結んでいる中国・桂林市からマスク5万枚が届きました。今年1月末、新型コロナウイルス感染が拡大していた中国広西チワン族自治区桂林市へマスク1万2千枚を寄贈していました。加古川市は市内の学童保育や福祉施設などで活用するとしています。(加古川市、写真は神戸新聞より)

神戸市や西宮市にも中国から医療用防護物資届く

3月27日、西宮市と友好都市提携を結んでいる中国浙江省紹興市から「日本加油!西宮加油!」のメッセージが貼られた段ボール箱47個が届きました。贈られてきたのは、医療用マスク3万8千枚、防護服1千着、ゴーグル3千個で、西宮市内の医療機関などに配布されます。(西宮市)

4月10日、交流のある中国遼寧省大連市から新型コロナウイルス感染症対策支援物資として医療用防護服約3千着、医療用ゴム検査手袋約1万枚、一般用マスク約20万枚が神戸市役所に届きました。支援物資に添付されたメッセージには「瀟瀟春雨下、相約一把傘 神戸加油!日本加油!」(春雨を一緒に傘をさして身を寄せ合って乗り切りましょう。神戸がんばれ!日本がんばれ!)と書かれていました。神戸市は民間病院を含む市内医療機関等へ配布するそうです。(神戸市)

マスクの自動販売機登場

香港では自動販売機で1000万枚無料配布も

新型コロナウイルスによる感染拡大でマスク不足が続く中、香港市街や台湾台北市の保険センター、吉林省長春市の地下鉄駅などにマスクの自動販売機が登場しています。北京市の住宅地や欧州、日本の山形市でも自販機設置のニュースがあります。(写真:山形市内のニット製品などを手掛ける会社の前に設置されたマスク自販機。山形新聞より)

美術品収集家として知られるエイドリアン・チェン氏が特別製の自動販売機を香港の18地区に設置し費用や数量不足でマスクが買えずに苦しんでいる人たちのために1000万枚のマスクを無料配布する、その第1弾として社会的に弱い立場にいる人たちや低所得層が入手できるようにするとしている。自販機で入手するために使用されるカードには身元確認のためのQRコードが割り当てられ、カードを使えば自販機からマスクを受け取ることができるという。(CNN)

中国湖北省武漢市の封鎖が解除されました!

76日ぶりに動き始めた武漢の街!

中国湖北省武漢市が4月8日午前0時、実に76日ぶりに封鎖解除されました。3月28日、地下鉄、公共バス、鉄道の乗り入れが再開されましたが、幹線道路や航空便は再開を待っていました。封鎖が全面解除となった4月8日、中国の報道機関は一斉に武漢市街の様子や封鎖中の市民生活、感染症と闘う医療現場の状況などを報じています。(写真上:漢口駅へ向かう人々、中:封鎖が解除された幹線道路、4月8日、下:街の様子、4月12日 百度快照より)

四川省西昌で大規模森林火災発生!

消防隊員18人と森林局関係者1人が犠牲に

AFPBBニュースによれば、3月30日午後、四川省南部の山岳地帯にある涼山イ族自治州、西昌市(人口約70万人)郊外の森林で火災が発生。消防車140台以上、ヘリコプター4機、約900人の消防隊員が出動し、緊急当局者ら2000人が火災の鎮圧活動に加わり、火災現場から半径5Km以内の地元住民1200人以上が避難したと伝えています。この火災の消火活動にあたっていた消防隊員18人と森林局関係者1人が死亡したと地元自治体は発表しています。3月31日も引き続き複数のヘリコプターが消火活動にあたっていると伝えています。同地域は昨年3月にも火災が発生しており31人が犠牲となっています。原因は自然現象によるものか、人為的なものなのかはわかっていないという。(写真は中国日報網より)

湖北省武漢市で公共交通機関が運行再開

65日ぶりに鉄道、地下鉄、公共バスが運行再開

中国の国営通信社・新華社は、コロナウイルス感染拡大で、1月23日から封鎖が続いていた湖北省武漢市の地下鉄、公共バス、鉄道乗り入れが3月28日に再開されたと報じています。実に65日ぶりとなります。(鉄道乗り入れが再開し、武漢駅へ到着した乗客、3月28日)

乗客は、駅に入る前や乗降時にQRコードをスキャンし実名を認証することになっていて、乗客から感染者が出た場合、同列車に乗車していた乗客がわかる仕組みになっています。武漢市では2か月以上全ての公共交通機関が止まっていたが徐々に復旧が進んでいます。ただ、幹線道路や航空便の封鎖解除は4月8日以降になる見通しで、当局によると4月8日に武漢市の封鎖を解除する方針を明らかにしています。(写真は武漢市の地下鉄4号線、中国青年网3月29日より)

中国漢方(中医学)の由来

漢方の名称は江戸時代に日本で生まれた―蘭方に対し漢方と

中国漢方は、古代中国哲学「陰陽五行説」の考えを基にした伝統医学です。理論体系は漢代に出来上がり、医学書「黄帝内経」が前漢代頃にまとめられた。その後、後漢代に、植物・動物・鉱物など365種類の生薬を分類し効能を記した「神農本草経」がまとめられた。同じく後漢代、感染症などの急性疾患や、慢性疾患についての治療法と処方を解説する「傷寒雑病論」が張仲景により著された。

唐代には、後に薬王と称された医師の孫思邈により、近代臨床医学の分類方法を採用し自身の臨床経験をまとめた「備急千金要方」とその補完版「千金翌方」が著された。金・元代には、金元四大家と呼ばれた劉完素、張従正、李東垣、朱震亨らにより「黄帝内経」の理論が発展し、多くの新処方が誕生した。清代に入ると「傷寒」とは発病の原因が異なる熱病が流行したことにより、「温病」についての研究が盛んになった。

中華人民共和国成立後、中国漢方の名称は「中医学」と定められた。その後、中医薬大学が設立され、西洋医学と同等に国が中国漢方の発展を推進している。「漢方」という名称は江戸時代に日本で生まれたもので、「蘭方」(西洋医学)に対し、漢の時代の「黄帝内経」を基本とする伝統医学を「漢方」と呼んだのが始まりです。(中国百科より)