アフガニスタンとテロとの戦い20年~日本政府の責任を問う~

ジャーナリスト西谷文和さんが講演、Zoom視聴も可能

「テロとのたたかい」を理由に始められたアフガニスタン戦争-アフガニスタンを長年現地で取材したジャーナリストの西谷文和さんを招き、現地の状況から日本政府の責任を考えます。

日時:2022年2月5日(土)14:30~16:30

会場:兵庫県保険医協会6階会議室

JR・阪神「元町」駅東口を南へ徒歩7分、神戸フコク生命海岸通ビル6F(神戸市中央区海岸通1丁目2-31)

「Zoom」による視聴も可能です。来場参加される方は、マスク着用をお願い致します。

「Zoom視聴について」メールで件名を「非核の会Zoom視聴希望」とし、本文に、①お名前②電話番号③会員、非会員の区分を記載の上、前日までに下記アドレスへ送信して下さい。案内メールを返信します。

Zoom申込用メールアドレス:hikakunokai.hyogo@gmail.com

非核の政府を求める兵庫の会第36回総会記念講演会

お問い合わせ:☎078-393-1833 

E-mail:yamakawa-t@doc.or.jp(事務局)

日本の日常言葉の中に生きる「漢語」

今年の干支は「壬寅」、中国の古典に虎が登場

2022年は「壬寅」(みずのえ・とら)年です。孔子の「五経」には虎が登場します。その言葉が現在の日本語の中に今も生きています。漢詩研究で知られる一海知義先生は著書「漢語の知識」の中の「虎さまざま」に書いています、その一端を紹介します。

象とちがって、虎は中国に古くからいた動物です。ライオンのいなかった中国では、虎が百獣の王でした。漢代の史書「戦国策」は「百獣長」とよび、最古の字書「説文解字」も「虎山獣ナリ」といっています。孔子が知識人必読の書として指定した五つのテキストを「五経」(易・書・詩・礼・春秋)といいますが、その中の「易経」や「礼記」に早くも虎が登場します。それだけでなく、私たちがよく知っている成語が、当時すでにできていたことがわかります。

例えば、非情な危険をおかすこと、はらはらすることを「虎の尾を踏む」といい、じっとチャンスをうかがうことを「虎視眈々」といいますが、これらはいずれも「易経」に見えることばです。また、「礼記」(檀弓篇下篇)に見えるつぎの話は「苛政ヨリモナリ」ということばとともに、よく知られています。(苛政:ひどい政治、厳しい税の取り立て)

(中略)「虎穴に入らずんば虎子を得ず」というよく使われることばは、「後漢書」という史書(五世紀の范曄著、班超伝)に見えますが、「虎を画いて狗に類る」という成語も、この史書(馬援伝)が出典です。これは、えらい人物のまねなどすると、かえって軽薄な人間になるぞ、という意味ですが落差をよく表していて、おもしろい表現だと思います。

この成語をちょっとひねって、わが国の良寛和尚(1758~1831)はつぎのような漢詩を作りました。

少年捨父走他國 少き年 父を捨てて他国に走り

辛苦畫虎猫不成 辛苦 虎を画いて 猫も成らず

有人若問箇中意 人ありて若し箇の中の意を問わば

箇是從來榮藏生 箇は是れ従来の栄蔵生

「栄蔵」は出家前の良寛の名前。虎を画いて(犬でなく)猫にもならぬというのは、何となくユーモラスで、良寛という人の楽天性をよく表しているように思います。また、20世紀になっても切れず、かつて毛沢東がアメリカ帝国主義を「張り子の虎」(紙老虎)とよんだのは、現代版の新しい成語に数えてよいでしょう。(一海知義著「漢語の知識」より)

古代日本人の世界観(3)

コロナ感染症の拡大により2月26日(土)の「中国歴史講座」(下記)は中止となりました!

東アジアを視点に古代中国と日本の歴史を学ぶ講座

来村多加史教授講演―遣隋使が見た隋帝国の威容―

古来、日本人が中国とどう付き合ってきたかを、文献記録や考古資料で探り、現代の日中外交史を考える上での日本を追及します。NHK歴史番組などでお馴染みの来村多加史先生の「中国歴史講座」。聖徳太子時代、派遣された遣隋使たちは、統一された隋帝国の威容を、どのように見たのか、中国と日本の「史書・文献」から、わかりやすい大好評の先生手作りの「テキスト」による講義で学びます。予約不要でどなたでも参加できます、この機会にご参加下さい。

日時:2022年2月26日(土)午後2時~4時30分

会場:東播磨生活創造センター(県加古川総合庁舎)1F講座研修室

講演:来村多加史  阪南大学国際観光学部教授

テーマ:遣隋使が見た隋帝国の威容

資料代:一般1,000円、大学生800円、高校生以下無料

主催:日中友好協会加古川支部 ☎090-8753-5972(前田)

後援:加古川市教育委員会、神戸新聞社

「一九四六」神戸展 安斎育郎実行委員会代表の就任あいさつ

私はこのたび、王希奇先生の絵画の神戸展実行委員会代表を務めさせて頂きます安斎育郎と申します。どうぞ宜しくお願いします。私が終身名誉館長を務める立命館大学国際平和ミュージアムは、世界の大学に先駆けて、1992年に総合的な平和博物館を開設しました。立命館大学も戦時には約3000人の学生を戦場に送り、1000人近い学生の命を失っています。戦後、立命館大学は戦時の教学のあり方を深く反省し、「平和と民主主義」を教学理念として採用しました。国際平和ミュージアムは現在リニューアル休館中ゆえお招きすることは叶いませんが、2023年9月にリニューアル開館の折には機会を見てご訪問を歓迎致したく存じます。

国際平和ミュージアムは、太平洋戦争のもとで全土が戦場となった日本が受けた「被害」の側面だけでなく、それに先立つアジア・太平洋諸国に対する「加害」の歴史も取り上げています。侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館(南京虐殺記念館)とは協力協定を締結しています。私は2018年~2020年、「平和のための博物館国際ネットワーク」のGeneralCoordinatorを務め、2020年9月には成功裡に第10回国際平和博物館会議をオンラインで開催しました。同時に開催した「マンガ・パンデミックWeb展」には、中国の漫画愛好家から多数の応募をいただきました。文化は国境を超えるひとつの例でもありました。

王希奇先生の作品が日本各地で展覧され、多くの日本人が(若い人たちも含めて)戦争の悲惨さ、非情さ、非人間性を理解する助けとなることは、何と有難いことでしょう。展覧会の機会を与えて頂いたことを、深く感謝申し上げます。神戸展の実行委員会代表を務めるにあたり、改めて心より御礼申し上げます。日本では落ち着いているかに見える新型コロナ・ウイルス感染症は、世界的に新たな感染流行の様相を呈しています。皆様十分ご自愛の上、ご健勝にてお過ごし下さい。

安斎育郎(立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長)

「一九四六」王希奇(魯迅美術学院教授)神戸展

●日時:2022年8月31日(水)~9月4日(日)10:00~18:00

(最終日は15:00まで)

●会場:兵庫県立原田の森ギャラリー本館2階大展示室

(https://hyogo-arts.or.jp/harada/)

●入館料 大人1000円(大学院生以下無料)

主催:「一九四六」神戸展実行委員会

事務局:☎090-3714ー6228

E-mail:smiyahara0405@gmeil.com

2022年新年のごあいさつ

日中国交正常化50周年、一層のご支援、ご協力を!

2022年の新年にあたり、皆様に心からのご挨拶を申し上げます。コロナ禍でこの2年間、日中両国民間の人的交流が出来ないという制約がある中で、兵庫県連合会と支部の文化活動、学習会、展示会など創意ある諸活動に暖かいご支援を頂きありがとうございます。

いま世界は、コロナ禍からの脱出への模索、風水害など地球環境の激変など気候危機への対応、貧困や人種・民族差別からの脱出への挑戦が始まっています。今こそ国境を越えた国際的な協働がますます重要です。

総選挙後の新しい体制の下で、岸田首相が「『敵基地攻撃』能力の保有」の「検討」を歴代首相で初めて明言するなど、憲法9条をないがしろにした事態が進行し、「憲法改悪」の危険が強まっています。さらの安倍元首相が「台湾有事は日本有事、日米同盟有事である」と述べました。(写真は芦屋川河口近くに建つ日中友好平和の塔)

自衛隊が台湾海峡に派遣される事態になれば、日本とアジアの平和はもとより、「日本と中国」両国の友好関係は根本から破壊されます。憲法の平和主義、立憲主義の破壊、憲法9条改悪・平和の破壊は絶対に許されません。

今年は「日中国交正常化50周年」です。いま中国には、世界の厳しい目が注がれ、大国となった役割と責任が求められます。日中友好協会は1950年創立以来の原点、「日中不再戦・平和友好運動」を基本に、「中国を知る」「百科検定への挑戦」などの学習活動、楽しい多彩な文化活動の継続発展の活動の中で、「仲間づくり活動」に取り組んでいます。本年も一層のご支援と、ご協力をお願い申し上げます。(50周年ロゴマークは北京のデザイナー肖忠橋さんの作品)

2022年1月吉日 

日本中国友好協会兵庫県連合会 会長 前田 清

中国人画家が葫蘆島からの引揚げを描く

「一九四六」神戸展、10年半かけて描いた大作を展示

「一九四六」の作者は、魯迅美術院(遼寧省瀋陽市)の王希奇教授(61)。この絵は、1945年8月の日本敗戦後、「満州」に取り残され難民状態となった日本人が遼寧省の葫蘆島に集められ、1946年に始まった帰還事業の様子を描いたものです。作者の王さんは、祖父から話を聞き、着の身着のままの子ども達が写った当時の写真に衝撃を受け作品制作を決意したとのことです。この絵は縦3m×横20mの大作で引揚者の表情が繊細に描かれています。これまでに東京・舞鶴・仙台・高知で開催され感動と注目を集めています。今回計画している神戸展を最後に、現在建設中の葫蘆島引揚紀念館(仮称)で常設展示される予定です。

「神戸展の日時、会場」

日程:2022年8月31日(水)~9月4日(日)

時間:午前10時~午後6時(9/4は午後3時迄)

会場:兵庫県立原田の森ギャラリー2F大展示室(阪急王子公園駅西、JR灘駅北へ)

入場料:大人1,000円(大学院生、大学生以下無料)

詳しい内容は下記の神戸展ホームページをご覧下さい。

URL: https://free.yokatsu.com/koube/

主催:「一九四六」神戸展実行委員会

実行委員会事務局・☎090-3714-6228(宮原)

日中友好協会兵庫県連合会・☎078-412-2228

「中国語講座」年末・年始の予定

2021年度後期は1月~3月の3か月に短縮、新規受講者募集!

2021年の中国語講座は残り僅かとなりました。2021年度前期は間もなく終了します。2021年度後期の講座は2022年1月~3月、本来期間は6か月ですが、コロナ拡大で緊急事態宣言による休講が続いた影響で、今年に限り後期期間を3か月に短縮し、来年4月~9月は2022年度前期となります。見学ご希望の方は下記日程をご覧下さい。

12月終了日と1月開始日

(月)12月13日終了 1月17日~開始 

(火)12月21日終了 1月18日~開始

(水)12月22日終了 1月19日~開始

(木)12月23日終了 1月20日~開始

(写真は木曜日午前クラスの学習風景)

日本中国友好協会兵庫県連合会「中国語講座」

お問い合わせ:Tel&Fax:078-412-2228

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net

日中国交正常化以降の日中関係

2022年は日中国交正常化から50年

1972年9月、田中角栄首相と周恩来首相が北京で日中共同声明に署名、中国との国交が回復しました。日本政府が台湾の蒋介石政権を中国の正統政権としてきたそれまでの態度を転換して、中華人民共和国政府を中国を代表する唯一の合法政府として承認したのは歴史的出来事でした。

声明では、日本が戦争で中国国民に重大な損害を与えたことに「責任を痛感し深く反省する」と表明、双方が平和5原則を順守し、すべての紛争を平和的に解決し、武力または武力による威嚇に訴えないことを約束しました。1978年8月12日、北京で日中平和友好条約が調印され、同年10月に批准書が交換され発効しました。同条約は、日中共同声明に規定された「平和5原則」や「紛争の平和的解決」などの諸条項を再確認し、日中関係の基本原則を条約の形で確定したものでした。(画像:yahooニュース)

中国侵略を認め、深い反省を表明した「日中共同宣言」

1998年11月の江沢民国家主席の来日の際の日中共同宣言では、日本が「過去の一時期の中国への侵略によって中国国民に多大な災難と損害を与えた責任」と「深い反省」を表明し、両国間の公式文書で日本側が初めて「中国侵略」を認めました。21世紀に入り、小泉純一郎首相が01年から06年まで毎年靖国神社を参拝、そのため日中首脳の相互訪問による直接会談が断絶、「政冷経熱」の状態が続き、05年4月には中国全土で群衆の抗日デモが展開されました。

「戦略的互恵関係」の確立を約束した「日中共同声明」

06年9月に就任した安倍晋三首相(第1次安倍内閣)は、最初の訪問国として中国を訪れ、当時の胡錦濤主席、温家宝首相と会談、直接の首脳会談が復活、双方は「戦略的互恵関係」の確立を約束しました。08年の福田康夫首相と胡錦濤主席が発表した日中共同声明では、「日中関係が両国の何れにとっても最も重要な二国間関係の一つであり、今や日中両国がアジア太平洋地域及び世界の平和、安定、発展に対し大きな影響力を有し、厳粛な責任を負っているとの認識で一致したとし、双方が『戦略的互恵関係』の新たな局面を絶えず切り開くことを確認。さらに『共に努力して、東シナ海を平和、協力、友好の海とする』としています。(画像:ロイター)

しかし、2010年9月の尖閣諸島沖での中国漁船と海上保安庁巡視船との衝突事件、12年9月の日本政府による尖閣諸島国有化措置により国交回復以来日中関係は最悪の事態となりました。中国国内では抗日デモが全国で吹き荒れました。

安倍晋三首相の靖国参拝で関係が更に悪化

2012年、政権に戻った安倍晋三首相は、13年12月、靖国神社に参拝(右、朝日新聞2013年12月26日付号外)、侵略戦争肯定・美化の姿勢を示したことから日中関係は更に悪化しました。14年11月、北京で開催されたAPECの機会に安倍首相と習近平主席の会談が実現。この会談は、両国政府の事前の4項目合意事項を前提に実現したもので、「日中間の四つの基本文書の諸原則と精神の遵守」などがうたわれました。四つの基本文書とは、日中共同声明・日中平和友好条約・日中共同宣言・日中共同声明(08年)を指し、日中関係を律する重要な基本文書として、双方が確実に履行すべき拠りどころとなっています。(画像:朝日新聞)

東シナ海を平和、協力、友好の海に、武力ではなく外交の努力で

日中友好を更に発展、前進させ、確固たるものにするためには基本文書の諸原則を遵守すること、紛争は武力ではなく外交による話し合いで解決することが両国に強く求められています。

福建省武夷山の烏龍茶「岩茶」―Part 2―

希少性の高い「岩茶」をテイスティングします

前回の講座に引き続き福建省武夷山の烏龍茶「岩茶」を紹介します。ブランド生産地「三坑両澗」の希少性の高い岩茶を中心に、数種類の岩茶をテイスティングします。

日時:2021年12月15日(水)午後1:30~3:00

会場:日中友好協会兵庫県連合会「教室」

JR摂津本山駅北口を東へ線路沿いに徒歩約1分、「甲南ビラ」2階201号室

講師:神田貴子 高級茶芸師 高級評茶員

参加費:1,500円(資料代含む)事前予約が必要です!

(12月3日現在の予約数 10人)

主催:日本中国友好協会兵庫県連合会Tel&Fax:078-412-2228

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net

中国「民主主義」と少数民族問題の実際

大西広 慶応義塾大学教授がオンラインで講演

今年7月、「中国共産党100年」の記念式典で、習近平国家主席は2020年を目標と小康社会は達成できた。「中国の夢」である建国100年を目途に社会主義近代化強国を目指すと述べました。

一方、香港では「国家安全維持法」制定で、民主派が排除され「一国二制度」の形骸化が懸念されています。西側諸国のマスコミは、新疆ウイグル自治区での人権弾圧にも言及しています。こうした中国の実態はどうなのか?中国研究第一人者で、民族問題にも詳しい大西広慶応義塾大学教授に講演して頂きます。講演はオンラインで行われます。

日時:2021年12月12日(日)午後2時~4時

会場:神戸・東灘区文化センター8階第1・2会議室

(JR住吉駅下車、渡り回廊を東へ約3分、旧東灘区民センター)

講師:大西 広 慶応義塾大学経済学部教授

テーマ:中国「民主主義」と少数民族問題の実際

参加協力費:500円

主催:日本中国友好協会東神戸支部

神戸市東灘区本山北町3丁目4-9 201号室

Tel&Fax(078)412-2228

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net