中国歴史講座「中国の最新考古事情」

来村多加史教授が「黄河・長江文明」で講演

日中友好協会加古川支部主催の中国歴史講座新シリーズの第1回が7月22日(土)午後、加古川市の東播磨生活創造センターで開催されました。今シリーズは全6回(2023年7月~2026年3月)が予定されていて、古代史フアンからも好評の講座です。

今回のテーマは―中国の最新考古事情「黄河・長江文明の新発見」―、来村多加史阪南大学国際観光学部教授が約1時間半にわたり、新石器時代前期から後期に至る、中国で調査発掘された土器や青銅器などについて、年表や地図、絵、写真入りの詳しい手づくり資料と映像を映しながら講演しました。

先ず、新石器時代の遺跡について地図と写真で示しその位置と時代を解説。北から、牛河梁遺跡(紅山文化期)・西水坡遺跡(仰韶文化期)・陶寺遺跡(龍山文化期)・姜寨遺跡(仰韶文化期)・良渚遺跡群(新石器時代後期)・三星堆遺跡(殷代)・河姆渡遺跡(新石器時代中期)を地図上で示し、それら遺跡全てについて、特徴や出土品、集落の想像図などを示しわかりやすく説明しました。

参加者から、三星堆に政権はあったのかとの質問に、殷の人が逃げてきて文化を作ったのではないかと。三星堆遺跡発掘では調査員は宙刷りの状態で慎重な発掘作業を続けているという。遺跡発掘で人骨が残っている所と残っていない所があるがどういうことかとの質問に、土の質の違いによるもので、日本より中国の土質の方が残りやすい、水浸しの所も残る確率は高いとのこと。龍山文化の遺跡から発掘された面(顔)は彫が深いように思うなど講演を聞いて次々と質問や感想が出ました。

中国歴史講座「黄河・長江文明の新発見」

北村多加史先生の中国最新考古学事情

東アジアを視点に、古代中国と日本の歴史を学ぶ「中国歴史講座」開催を続けている日中友好協会加古川は、新シリーズとして中国の最新考古学事情「黄河・長江文明の新発見」をテーマにその第1回目を7月22日に開催します。

中国でも日本でも次々発見される歴史遺跡。中学・高校時代に学んだ知識では時代遅れ。新シリーズ「中国の最新考古学事情」と題して連続6回の講座です。新しい視点で中国の古代文明の実像を北村先生手づくりのテキストで学びます。どなたでも参加できますのでお誘い合わせてご参加下さい。

日時:2023年7月22日(土)午後2時~4時30分(質疑応答含む)

会場:東播磨生活創造センター(かこむ)1F講座研修室

JR加古川駅を南東へ徒歩約6分、県加古川総合庁舎

講師:北村多加史 阪南大学教授

テーマ:黄河・長江文明の新発見

参加資料代:1,000円、大学生800円、高校生以下無料

主催:日本中国友好協会加古川支部

お問い合わせ:090-8753-5972(前田)

形から読み解く甲骨文字の面白さ

「甲骨文字=漢字を学ぶ」展示と講演会

甲骨文字は、中国の殷(商)時代の遺跡から出土した古代文字で、古代中国で行われた占卜を、当時の文字で亀の甲羅や牛の肩甲骨に刻みつけて記録したものです。漢字の原初形態であり、現在確認できる漢字の最古の祖型を伝えており、亀甲獣骨文字、甲骨文とも言われています。(Wikipedia)

日中友好協会加古川支部は、ものしり文字会主宰の藤田而響先生を迎え「形から読み解く甲骨文字の面白さ」と題し講演をして頂きます。同時に、漢字の発祥といわれる甲骨文字を題材にした書なども展示します。どなたでも参加頂けますのでお気軽にご参加下さい。

日時:2022年9月11日(土)午後2:00~4:30

会場:東播磨生活創造センター1階講座研修室

講演:藤田而響さん(ものしり文字会主宰)

テーマ:形から読み解く甲骨文字の面白さ

参加費:500円

主催:日本中国友好協会加古川支部(☎090-8753-5972) 

協力:印象工作室

第23回「加印平和のための戦争展」

戦時資料の展示とビデオ上映会や講演会を開催

加印平和のための戦争展実行委員会は、再び戦争への道を歩まぬために、過去の歴史から学び、「平和のバトン」を次世代へ渡して行こうと第23回「加印平和のための戦争展」を開催します。

日程:8月12日(金)午後1:00~14日(日)午後4時

会場:加古川総合庁舎(東播磨生活創造センター)1F

資料展示場:タパス・展示ギャラリー 9:00~20:30

12日(金)は13:00~、14日(日)は16:00まで

「展示内容」:加印地域の戦争遺跡・日中戦争・平和のバトン展―広島から次世代へ・治安維持法犠牲者 三木清、哲学記念碑など・毒ガスの島 大久野島・戦没者名簿・地元提供の遺品・子どもの兵隊など

「記念講演会」8月12日(金)14:00~16:00 講座研修室

テーマ:「91年前(1931年)日本はなぜ戦争を始めたのか」―今、それを考える意義―

講師:小南浩一(元兵庫教育大学教授)

「講演会」8月14日(日)13:30~15:30 講座研修室

テーマ:「憲法と戦争」 講師:明日わか弁護士

「ビデオ上映会」13日(土)、14日(日)午前・午後

・13日(土)「NHKスペシャル太平洋戦争前編・後編」

「関口宏のもう一度近現代史  日本国憲法公布」

1回目:10:00~12:30 2回目:14:00~16:30

・14日(日)「NHKスペシャル「沖縄返還史」10:00~11:40

報道特集・沖縄本土復帰50年・「国会爆竹事件と沖縄の今」

※マスク着用お願いします。緊急事態宣言が出た場合は中止します。

主催:加印平和のための戦争展実行委員会

後援:加古川市・高砂市・稲美町・播磨町・加古川市教育委員会・高砂市教育委員会・稲美町教育委員会・播磨町教育委員会

連絡先:☎ 080-6158-2371(菊本さん)

高松塚壁画発見50周年―来村多加史教授が記念講演

高松塚壁画の源流が唐王朝にあると思わせるもの

7月30日(土)午後、日中友好協会加古川支部は、高松塚壁画発見50周年を記念し講演会を開催しました。講演会では来村多加史阪南大学国際観光学部教授が「画家が伝えた中国の最先端文化」と題し約2時間講演しました。その一端を紹介します。

唐墓、章懐太子墓・懿徳(イトク)太子墓・永泰公主墓の3墓の墓室壁画は一流の画家により描かれた名作となっている。700年前後に築造されたものと推測される高松塚古墳の壁画は、3墓の壁画と時期をほぼ一にするものであるだけに、それらが比較検討されるのは当然のことであろう。高松塚壁画の画家が黄文連本実であるならば、彼が渡航して唐朝の絵画を学んだ時期は、3墓が営まれた時期よりも半世紀前である。比較するならば、その時期かそれ以前の唐墓壁画を引き合いに出すべきであろう。高松塚壁画の構図や運筆には、唐士(もろこし)においても一流と認められる技量が感じられる。よって、最先端の文化を担う画家たちの作品を見なければならない。

東アジアの墓室壁画概説

1、中国 およそ西周時代から墓室壁画の発想が現れるが、発見例は限られている本格的に発展するのは前漢時代になってからのことである。主題は、神々の世界を天井に表現し、魂の「昇天」を願うものであったが、後漢時代になると、壁面に現実世界の絵画が描かれ、被葬者が生前に送った生活を再現して見せるようになる。南北朝時代に西安や洛陽などの黄土地帯に深い土洞墓が掘削されるようになると、墓室には侍従や侍女に囲まれた屋内での生活風景が描かれ、墓道には、威儀を正して外出する儀仗出行の場面が描かれるようになった。

2、朝鮮半島 主に高句麗の壁画が残されている。高句麗は五胡十六国時代から強大化し、拠点を遼東から朝鮮半島の北部へと移していった。後期の都である平壤は、かつて漢民族の支配地であっただけに、漢民族の文化がよく残り、壁画の方面でも大きく影響を受けた。また南北朝時代には南朝との交流もあって、その影響を受けている。早くから受容した仏教的な色彩も強い。

3、日本 古墳時代後期から九州を中心に装飾古墳が築かれたが、抽象的なデザインが多く、具象的なものも原始絵画の域を出るものではなかった。飛鳥時代になって、中国との直接的な交流が始まるなか、遣唐使に同行して留学した僧侶や学生が唐文化をもたらした。キトラ・高松塚古墳の壁画もその交流史の中で語るべきでである。

日中国交正常化50周年記念行事―加古川支部が連続開催

「中国歴史講座」―高松塚壁画発見50周年記念講演

日時:2022年7月30日(土)14:00~16:30

会場:東播磨生活創造センター1F講座研修室

JR加古川駅南東へ徒歩約6分、県加古川総合庁舎

講師:来村多加史 阪南大学国際観光学部教授

テーマ:画家が伝えた中国の最先端文化

資料代:1,000円 大学生800円 高校生以下無料

後援:加古川市教育委員会、神戸新聞社ほか

「日中交流―思い出展」中国の思い出の品を展示

日時:2022年8月17日(水)~20日(土)9:00~17:00

17日(水)は午後1:00~、20日(土)は17:00まで

会場:東播磨生活創造センター1F展示スペース

写真・書・画・刺繍・や民間交流時の記念品などを展示

入場無料

協力:印象工作室 問合せ先:090-8753-5972(前田)

甲骨文字=漢字を学ぶ―講演と展示

日時:2022年9月11日(日)14:00~16:30

会場:東播磨生活創造センター1F講座研修室

講師:藤田而響さん(ものしり文字会主宰)

テーマ:形から読み解く甲骨文字の面白さ

甲骨文字を題材にした「書」などを展示します。

参加費:500円

主催:日本中国友好協会加古川支部

協力:印象工作室 

中国歴史講座「高松塚壁画発見50周年講演」

中国歴史講座―画家が伝えた中国の最先端文化

高松塚古墳(奈良県明日香村)の極彩色壁画が発見されて、今年3月21日で50年を迎えました。発見50年を記念し、来村多加史先生を迎え、大好評の先生手づくりのテキストにより講義して頂き学びます。どなたでも参加できますのでお誘い合わせてご参加下さい。

壁画には「飛鳥美人」と呼ばれる女子群像など男女16人のほか、中国古代思想の方角の守護神「四神」などが描かれています。残念ながら(04年)壁画はカビなどによる劣化が判明し、石室を解体して12年がかりの大修理が2020年3月に終了し、報道陣に公開されたばかり。だが、築造年代が完全に特定されず男子群像のズボンや袖口、襟元などの服装や「続日本紀」にある衣服の記述などから年代について議論されています。また、誰が被葬されたのかも不明で、謎が多いだけに謎の解明は古代日本を知る重要な手掛かりになると言われています。

日時:2022年7月30日(土)午後2時~4時30分(質疑応答含)

会場:東播磨生活創造センター(かこむ)1F講座研修室

講師:来村多加史 阪南大学国際観光学部教授

資料代:1,000円 大学生800円 高校生以下無料

主催:日中友好協会加古川支部 ☎090-8753-5972(前田)

後援:加古川市教育委員会、神戸新聞社、他申請中

領土問題Ⅱ「ウクライナ問題と千島問題」

特別テーマ「領土問題Ⅱ」で問題の本質を話し合う

協会加古川支部の「中国近現代史研究会」は前回(尖閣問題)に続き、今回はウクライナと千島(北方領土)の領土問題をテーマに参加者の知見を徹底的に出し合い問題の本質に迫ります。どなたでも参加できます、初めての方歓迎です。

日時:2022年4月9日(土)午後2時~4時30分

会場:サンライズビル5階B(JR加古川駅南すぐ)

テーマ:領土問題Ⅱ―ウクライナ問題と千島問題

参加費:500円

お問い合わせ

日中友好協会加古川支部「中国近現代史研究会」

事務局:090-8753-5972(前田)

日中文化交流-展示会と講演会

―日中国交正常化50周年記念―

「書」と中国児童絵画の展示・講演「漢字の歴史」

昨年8月に開催予定の展示会と講演会は、コロナの影響で再々の延期となっていましたが、3月16日から開催することになりました。ぜひご来場下さい。

展示会は、漢字の発祥である「甲骨文字」を題材にした「書」など多数の作品と、2017年に加古川市を訪問し市内の中学校生徒との交流を深めた中国江蘇省の中学生徒の絵画作品を展示します。

「講演会」は漢字研究家の藤田而響先生が「甲骨文字と漢字の歴史」と題し講演します。漢字発祥の歴史と漢字文化の交流の視点から古代中国と日本の歴史、文化を学びます。

●「書と中国児童絵画の展示」

日時:2022年3月16日(水)~19日(土)9:00~17:30

   16日は13:00~、19日は17:00まで

会場:東播磨生活創造センター1F展示ギャラリー、タパス

●「講演会」

日時:2022年3月17日(木)14:00~16:30

会場:東播磨生活創造センター1F講座研修室

講師:藤田而響先生(ものしり文字会主宰)

テーマ:甲骨文字と漢字の歴史

何れも入場無料

主催:日本中国友好協会加古川支部

連絡先:☎090-8753-5972(前田)

古代日本人の世界観(3)

コロナ感染症の拡大により2月26日(土)の「中国歴史講座」(下記)は中止となりました!

東アジアを視点に古代中国と日本の歴史を学ぶ講座

来村多加史教授講演―遣隋使が見た隋帝国の威容―

古来、日本人が中国とどう付き合ってきたかを、文献記録や考古資料で探り、現代の日中外交史を考える上での日本を追及します。NHK歴史番組などでお馴染みの来村多加史先生の「中国歴史講座」。聖徳太子時代、派遣された遣隋使たちは、統一された隋帝国の威容を、どのように見たのか、中国と日本の「史書・文献」から、わかりやすい大好評の先生手作りの「テキスト」による講義で学びます。予約不要でどなたでも参加できます、この機会にご参加下さい。

日時:2022年2月26日(土)午後2時~4時30分

会場:東播磨生活創造センター(県加古川総合庁舎)1F講座研修室

講演:来村多加史  阪南大学国際観光学部教授

テーマ:遣隋使が見た隋帝国の威容

資料代:一般1,000円、大学生800円、高校生以下無料

主催:日中友好協会加古川支部 ☎090-8753-5972(前田)

後援:加古川市教育委員会、神戸新聞社