盧溝橋事件83周年

事件を契機に侵略戦争を中国全土へ拡大

1937年7月7日、中国・北京(当時は北平)の中心地から南西へ約15kmにある永定河にかかる全長260mの盧溝橋付近で夜間軍事演習を行っていた日本軍の部隊へ中国軍の陣地から数発の銃弾が撃たれたとして、これを不遜な「不法射撃」ととらえた日本軍は「膺懲」(征伐してこらしめる)と称して中国軍の陣地を攻撃、中国軍も抗戦し盧溝橋付近で日中両軍の戦闘が繰り返された。これが盧溝橋事件(7・7事変)です。

この事件をきっかけにして日本は1945年の敗戦まで中国全土への侵略戦争をおしすすめ、第2次上海事変、南京事件、731部隊の細菌戦、戦時性暴力、燼滅掃討作戦(三光作戦)、強制連行・強制労働事件、重慶などへの無差別爆撃、遺棄毒ガス事件をはじめとした加害行為を重ねてきました。今年は事件から83年になります。

「国家安全法」の香港導入決定で協会が理事長談話発表

全人代での国家安全法制決定に関し、6月16日、日本中国友好協会本部は理事長談話を発表し、報道各社に送付しました。以下はその全文です。

全人代での「国家安全法制」決定に関し、中国政府による香港基本法と「1国2制度」の原則遵守を求める

5月28日、全人代で香港の「国家安全法制」(以下「安全法」)が採択されました。同法では香港での国家分裂行動、政府転覆、外国勢力の関与、さらに組織的テロ活動などが禁止されることとなっています。昨年行われた逃亡犯引き渡し条例に反対する抗議行動を、中国政府は外国勢力の関与による不法な組織的テロ行為、国家分裂活動と見なし、安全法が不可欠としていますが、国際世論は強く反発しています。さらに中国の国家安全当局が香港に配置されて監視活動が繰り返される事態に至っています。

植民地香港を平和的に、繁栄を維持しつつ返還させるため、中国はイギリスとの協定で「1国2制度」「資本主義50年不変」を世界に約束しました。1997年の返還式典にはアメリカを含む世界各国が招待され、香港の繁栄を共に慶祝しました。この歴史的事業を成功させ、その後経済大国となった中国がこの約束を守るのかどうかを世界中が注目しています。仮にも「1国2制度」が崩壊すれば、香港の繁栄と香港市民の将来だけでなく、中国に対する世界の信頼は奪われることになるでしょう。

返還時には香港独立や革命を主張する勢力は皆無でしたが、残念ながら返還からの20年余りの間に香港市民の不安や反発が強まり、現在は香港を脱出する市民も増え、全人代決定が実行されればその数が急増することが懸念される事態となっています。あらゆる暴力に反対する立場に立つ者として、昨年の主催者発表100万人の平和的な抗議行動、区議選等で示された市民の感情に配慮し、冷静に市民との対立を回避し、基本法と「1国2制度」の原則を厳守することこそが香港の繁栄維持に向けての唯一の解決策と考えます。

香港基本法では「1国2制度」の原則の下で、集会、結社、デモなどの自由が保障されていますが、死文化してしまうことを香港市民は恐れています。中国は多くの国際人権条約の批准国として人権規約を順守する義務があることは言うまでもありません。

いまや香港の将来は香港市民だけのものではありません。「1国2制度」の破綻は中国本土と香港両市民間の信頼の醸成を妨げ、日本における反中感情をさらに高めることと強く懸念します。国際紛争の平和的な話し合いによる解決を主張してきた中国が、平和を願う大国としての責任を果たすことを心から願い、力ではない平和的な話し合いによって事態が打開されることを強く求めるものです。

太極拳の練習を再開しました

自粛による運動不足解消に太極拳は最適

3月中旬から新型コロナウイルス感染拡大で休講していた太極拳講習会を6月から2か月半ぶりに再開しました。長期にわたる外出自粛のため運動不足となり、特に足が弱りがちになります。太極拳は年齢に関係なく誰にでも出来、運動不足を解消するためには最適です。

高齢者が通う垂水区の朝霧太極拳同好会は6月11日から練習を始めました。会場を使用する際の会館からの「お願い」は、入館の際は必ずマスクを着用し、当日の体温を毎回参加者各自が検温し、体調について所定の項目ごとにチェックし、体調が優れないときは参加を控える。チェック用紙は主催団体が記録を保存し、要請があればいつでも提出できるようにします。また会場で使用した部屋の備品等は使用者が除菌して退室します。感染拡大が収束するまではこの状況が続きそうですが安全第一で練習に汗を流しています。(マスクをして練習する太極拳メンバー)

現代中国学習会

コロナ後の中国の政治・経済のゆくえ―2ゕ月遅れて開かれた「全人代」を読み解く―

 中国・武漢に端を発した新型コロナウイルス感染症は、全世界へと拡がり、今も多くの国に困難をもたらしています。感染拡大にともない、日本では4月7日「緊急事態宣言」が発出され、約50日間にわたる自粛を余儀なくされました。5月25日に宣言は全国で解除され、新しい生活様式での日常が戻りつつあります。

 中国は、1月23日に人口1,100万人の武漢市を都市封鎖し、徹底した検査と隔離により感染拡大を防止、コロナ禍を克服してきました。今年3月に予定していた全国人民代表大会を5月下旬に開催し、コロナ後をスタートさせました。今年の「全人代」では何が議論され、何が決まったのか。会議内容の解説とこれからの中国の政治、経済を展望し、安井三吉神戸大学名誉教授に講演して頂きます。最近の「香港問題」についても語って頂きます。

  • 日時:2020年7月18日(土)午後2時~4時
  • 会場:東灘文化センター8階第1会議室(旧区民センター)
  • 講師:安井三吉神戸大学名誉教授

1941年東京生まれ。東京大学文学部東洋史学科卒、1972年神戸大学教養部助教授、国際文化学部教授、2004年定年退官、名誉教授、孫文記念館館長・神戸華僑歴史博物館研究室長。専門は中国社会文化論

参加協力費:500円 事前予約が必要です

主催:日本中国友好協会東神戸支部

Tel&Fax(078)412-2228(兵庫県連内)

E-mail:sps98kg9@kobe.zaq.jp

「中国茶講座」6月開催

「一年茶・三年薬・七年宝」と言われる「白茶」

白茶は漢方薬としても使われます。様々な健康効果があるほか、身体の熱を冷ます効果があるため、これからの季節におすすめのお茶です。

3月に開催を予定していた「中国茶講座」は、新型コロナウイルスの感染拡大により長期間休講を余儀なくされていましたが緊急事態宣言の解除を受け、6月より再開することとなりました。まだ収束したわけではないので「3密」を避ける対策を行い、十分気を付けながら開催して参ります。ぜひ白茶を味わってみて下さい。

日時:2020年6月17日(水)午後1:30~3:00

会場:日中友好協会兵庫県連合会「会議室」

※阪急岡本駅南を西へ徒歩1分、「鳥貴族」さんが入るビル3F

講師:神田貴子さん 高級茶芸師 高級評茶員

6月のテーマは「白茶」

参加費:1,000円(お土産、茶菓子付き)

定員:15人 欠席が出たためあと1名可

申込先:日本中国友好協会兵庫県連合会

Tel&Fax(078)412-2228

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net

外国人留学生への「差別」に抗議

内閣総理大臣 安倍 晋三 殿

文部科学大臣 荻生田光一 殿

外国人留学生への「差別」に抗議し、

外国人の学業と雇用を守ることを強く求めます!

政府は19日の閣議で、新型コロナウイルスの影響で経済的に困窮する大学生などに最大20万円を支給する支援策を決定しました。しかし、対象となる外国人の留学生は「学業成績が優秀な者」に限定されています。「日本に将来貢献するような有為な人材に限る」ためだとしていますが、「緊急給付金」は困窮した学生を助けるのが目的であり、留学生だけに厳しい要件を設け、差別することは許されません。

政府は2008年、当時12万人ほどだった留学生を30万人に増やす計画を打ち出し、その目標を達成しました。留学生の多くは、在留資格外の活動として認められたアルバイトで学費や生活費を捻出しつつ学び、事実上の労働力として人手が不足する現場を補ってきました。

留学生の積極的な受け入れを推進してきたのは政府であり、外出自粛や休業の要請で窮地に追い込まれているのを知りながら、放り出すような対応を取ることは許されません。一般学生と区別なく手を差し伸べる責務があるはずです。留学生だけでなく、日本で働く外国人の多くが雇用の不安定さから困窮に直面しています。政府が推進してきた外国人の受け入れを促進する政策の責任を踏まえて、日本で生活する外国人の学業と雇用を守り、生存権を保障することを強く求めます。

2020年5月23日  日本中国友好協会(会長 井上久士)

「漢詩を読む会」を再開します

杜甫・絶句の「山青花欲然」を読みます

新型コロナウイルス感染拡大により緊急事態宣言が発出され、長期にわたる自粛を余儀なくされたため4月11日に開催を予定していた第22回「漢詩を読む会」は延期していました。5月中旬以降は新規感染者数も減少し、5月21日には関西3府県の宣言が解除され日常が戻りつつあります。延期していた「漢詩を読む会」を4か月ぶりに再開することとしました。当面、講義時間を30分短縮し、会場内が「3密」にならないよう十分気をつけながら開催して参ります。お誘い合わせてご参加下さい。参加に際しては事前ご予約をお願い致します。(写真は四川省成都市にある杜甫草堂)

日時:2020年6月13日(土)午後2:30~4:00(2:30から開始)

会場:日中友好協会兵庫県連合会会議室(阪急岡本駅南を西へすぐ)

講師:丹羽博之 大手前大学総合文化学部教授

テーマ:杜甫・絶句「山青花欲然」

資料代:1,000円 ※事前に参加予約お願いします。

主催:日中友好協会兵庫県連合会「漢詩を読む会」

Tel&Fax(078)412-2228

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net 

中国残留日本人の帰国促進運動の歴史

戦後、民間三団体により3万数千人の在華邦人引き揚げが実現

戦争中に中国へ渡った日本人、日本の敗戦当時、中国には400万人近い民間人、軍人がいました。300万人近くは、1945年の敗戦から1948年にかけて日本へ引き揚げましたが、当時まだ多くの日本人が中国に残留していました。また引き揚げの中で多くの民間人が死亡しました。

1952年12月、当時の日本政府が1949年10月に誕生した中華人民共和国を認めない中で、日本赤十字社、日中友好協会、平和連絡会(現在の日本平和委員会)の三団体が訪中、翌年3月、中国紅十字会と在華邦人帰国協定を結び、3月に第1次集団帰国が実現しました。その後1958年の21次まで帰国促進運動は行われ、合計3万数千人の在華邦人が帰国しました。

1972年の日中国交回復後、1975年から公開調査が行われ、残留日本人の帰国が促進され、1981年には「残留日本人孤児」の訪日調査が開始されました。しかし今日に至るもまだ帰国者の生活に関わる問題や残留日本人孤児を育ててくれた中国人養父母の問題などがあり、帰国者への支援活動は続けられています。(日中友好運動のあゆみより)

1400年以上の歴史がある中国剪紙

剪紙は人生のセレモニーには欠かせない装飾品

剪紙は中国で代々引き継がれてきた民族工芸品の一つです。「剪」は「翦」の字の俗字で「きりそろえる」の意味で、転じて「紙を切る」という意味になります。ハサミを使用して切ったものを「剪紙」、小刀などを使って彫り刻んだものは「刻紙」と区分した呼び方もありますが、現在では総称して「剪紙」と呼ばれています。

1959年、新疆トルファンのアスターナ古墳で幾何学模様のものと鹿、馬の図柄の剪紙の一部が発見され、別の墳墓では猿を図案化した円形剪紙の断片が発見されました。これが1400年以上前の最古の剪紙と言われています。千数百年の歴史を持つ剪紙は正月をはじめ年中行事の必需品、人生のセレモニーには欠かせない装飾品として受け継がれてきました。

まず春節の飾りに剪紙が使われ、門扉には紙像の絵を門神として貼り、門柱の両側には赤色の台紙に一対の吉祥句の春聯。出入りの門には剪紙を暖簾のように垂らす門箋、窓には吉祥物・花鳥・干支などの窓花、屋内天井には六角形、八角形模様の大きな団花を飾り、部屋の壁には剪紙と共に年画が貼られ賑やかな装いで春節を迎えます。(百科剪紙図より)

2020年度前期「中国語講座」6月開講

初級~上級の10クラスが6月1日~5日に開講

4月13日からの開講を予定していた2020年度(第65期)中国語講座は、新型コロナウイルスの感染拡大のため緊急事態宣言が発令され、受講者、講師の安全のため4月、5月を休講としてきましたが、5月に入り感染の拡がりが少し抑えられてきたようです。引き続き5月中を休講とし、教室内の予防対策を講じながら6月1日(月)~5日(金)に全10クラスを開講することとしました。

6月1日(月)中級Ⅰクラス 午前・夜間

6月2日(火)初級Ⅱクラス 午前・夜間

6月3日(水)中級Ⅰクラス 午前・夜間

6月4日(木)中級Ⅲクラス 午前・夜間

6月5日(金)上級クラス  午後

6月5日(金)初級Ⅰクラス 夜間

・午前クラス:火曜日、水曜日は10:00~

       月曜日、木曜日は10:15~

・午後クラスは13:30~

・夜間クラスは18:30~

前期は今期に限り9月までの15回(通常は18回)

※月曜日午前クラスを除き見学を受付します。

日中友好協会兵庫県連合会「中国語講座」

Tel&Fax(078)412-2228

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net