2020年4月29日より高速鉄道全線でチケットレス化が完了しました!
いよいよこの連載も最終回になりました。この回ではきっぷ実名制からチケットレスへの流れを書いていこうと思います。
2011年6月1日より高速鉄道において「きっぷ実名制」が導入されました。(2012年1月より全列車で導入)以前から横行していたダフ屋対策として実施されたようです。きっぷ様式は青地に和諧号のシルエットが入ったきっぷになり、身分証明書番号(外国人の場合はパスポート番号)と名前が切符に記載されています。下記にサンプルがありますが、個人情報は消さしていただいています。
きっぷの購入もネットが活用され、中国鉄路公式サイト12306.cnや公式アプリでできるようになり利便性が上がりました。ただしそのサービスを利用する際には中国の携帯電話番号ならびに中国国内の銀行口座(または支付宝か微信支付のアカウント)が必須となり外国人にとっては敷居が上がってしまいました。
そして高速鉄道ではきっぷ自体が無くなりました。数年前から中国の二代身分証などを自動改札機にタッチするとそのまま乗車できるサービスは主要高速鉄道で実用化されていましたが、海南島を手始めに本格的に高速鉄道のきっぷのチケットレス化が開始しました。そして2020年4月29日より高速鉄道全線でチケットレス化を開始しました。
あらかじめきっぷは公式サイトや公式アプリで購入しておき乗車時に先述の身分証を改札機にタッチするだけで乗車できます。パスポートの場合は有人改札でチェックしてもらうかパスポート対応の自動改札機を通ります。乗車証明は駅の端末で自分で打ち出すか窓口で発行してもらいます。
余談ですが今猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症肺炎の時に、きっぷ実名制のデータを活用し感染者が乗車した日にち・列車・席番情報が分かるので、濃厚接触の可能性を具体的に知らせることができました。
今は世界的に大変な状態ですが、皆さん力を合わせて乗り越えましょう。その後、一度中国鉄路の列車に乗ってみてください。日本では絶滅してしまった寝台車や食堂車もまだまだ走っています。