第22回「加印平和のための戦争展」

再び戦争への道を歩まぬためにー平和のバトンを次世代へ

昨年に続き、今年もコロナ禍の中ですが、平和を願い22回目の「加印平和のための戦争」を開催します。地元住民提供の戦時資料や日中戦争、沖縄と基地、治安維持法犠牲者、毒ガスの島・大久野島、戦没者名簿、遺品などの展示と開催期間中には講演会と「長崎の鐘」上映会を予定しています。(写真は昨年の戦争展)

開催日程:8月12日(木)午後1時~8月14日(土)午後5時

会場:加古川総合庁舎1階「かこむ」(JR加古川駅南東へ6分)

参加無料   会場電話:079-421-1101

◆「講演会・長崎の鐘上映」

・8月12日(木)14:10~16:00

「天皇機関説から85年ーみつかった美濃部達吉の手紙」

講師:宮先一勝氏(美濃部研究会会長)

・8月13日(金)「長崎の鐘」上映会 ①10:00~②14:30~

・8月14日(土)午前10:00~12:00

講演「日米首脳会談と台湾問題」

講師:前田清氏(日中友好協会)

・8月14日(土)午後13:30~15:30

講演「ポストコロナで憲法はどうなる」

講師:木下智史氏 主催有事ネット東播磨

会場:加古川総合庁舎1F「講座研修室」

主催:加印平和のための戦争展実行委員会

後援:加古川市、高砂市、稲美町、播磨町、各教育委員会

連絡先:080-6158-2371(菊本)

※マスク着用でお越し下さい。宣言が出た場合は中止

兵庫県連合会が第67回総会開く

干渉にも屈せず、自主的立場を貫いてきた歴史を教訓に運動の前進を目指す

日中友好協会兵庫県連合会は、7月4日午後、神戸市東灘区で第67回総会を開催しました。開会にあたり前田清県連会長は、来年の日中国交正常化50年を前に、1966年からの「文革」以後、1999年の中国側との関係正常化まで、協会は中国の大国主義干渉と闘い、日本人の自主的立場を貫いてきた、この運動の歴史を教訓として受け止め、真の日中友好の発展のため「中国を知る学習会」や多彩な文化活動、国民レベルの友好交流活動を積極的に展開し運動を前進させようと呼びかけました。

ゲストとして招いた中国人留学生は、コロナ禍で授業は全てオンライン、評価を受けないと大学に行けず友人とも会えません。3月に大学院を終了し、現在就活中ですが採用が制限され、面接もオンラインとなり多くの留学生が帰国を予定しています。アルバイトで凌いでいますが、この間、時短や休業でバイト収入は3分の1に減少し困っています、と現状を語っています。

総会での討議は多岐に渡り、中国問題や日中情勢、マスコミの中国報道、支部活動の現状や支部総会開催と会員を増やす取り組み、太極拳教室の現状、「中国百科検定」などについて発言がありました。総会は提案された議案を採択、新役員を選出し大会宣言を拍手で採択しました。

2021年国民平和大行進

核兵器のない平和で公正な世界をつくろう!

今年の国民平和大行進は、コロナ禍の影響で大きな制約を受けていますが、「核兵器なくせ」の思いを発信、結集することが大切なことは変わりません。その一つとして「平和行進ペナント」を集め被爆地(広島、長崎)に届けます。原水禁世界大会がオンラインで行われることになり、代表は送れませんが、8月6日広島で、9日長崎で全国から集まったペナントでアピールします。ペナントは下記の実行委員会にお申込み下さい。コロナ感染防止と参加者の安全を第一に考え、例年のように「隊列を組んで行進し沿道に訴える」やり方を変更し、限定した地域のみ行進することにしています。(兵庫県実行委員会)

7月7日(水)川西市役所→宝塚市役所、7月8日(木)伊丹市スワンホール→尼崎・JR立花駅、7月9日(金)西宮市役所→阪神御影駅南公園、7月10日(土)JR六甲道駅北→須磨区役所、7月11日(日)JR垂水駅西広場→明石駅南広場、7月12日(月)二見市民センター→高砂市中央公民館、7月13日(火)山電飾磨駅北側→大手前公園、7月14日(水)JR網干駅→たつの市役所、7月15日(木)JR相生駅→赤穂市役所、7月16日(金)JR寒河駅→岡山へ

オンライン世界大会と平和行進ペナントについては下記実行委員会へお問い合わせ下さい。

国民平和大行進兵庫県実行委員会

Tel:078-341-2818    Fax:078-371-2427

E-mail:hikakukobe@yahoo.co.jp

7月の中国茶講座は中国紅茶

紅茶の発祥地・中国の紅茶を飲み比べ

紅茶といえば、インドやスリランカ産が有名ですが、紅茶の発祥地である中国でも、高品質で個性豊かな紅茶が作られています。今回は産地の異なる中国紅茶数種類を飲み比べます。

日時:2021年7月21日(水)午後1:30~3:00

会場:日中友好協会兵庫県連合会「会議室」

阪急岡本駅南を西へ1分、光の園幼稚園東隣のビル3F

講師:神田貴子 高級茶芸師 高級評茶員

参加費:1,500円(資料代、お茶のお土産付)

定員:15名(先着予約順)事前にご予約お願いします。

どなたでもご参加頂けます。マスク着用お願いします。

※8月は夏休みします。

主催:日本中国友好協会兵庫県連合会

Tel&Fax:078-412-2228

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net

7月7日は「盧溝橋事件」から84年

1937年7月7日、中国・北京郊外の盧溝橋で

1937年7月7日、中国・北京郊外の盧溝橋付近で夜間演習中の日本軍が中国軍に攻撃されたとした盧溝橋事件をきっかけにして、日本は1945年の敗戦まで中国全土への侵略戦争をおしすすめ、南京大虐殺、731細菌戦部隊、戦時性暴力事件、燼滅掃討作戦(三光作戦)、強制連行・強制労働事件、重慶などへの無差別爆撃、遺棄毒ガス事件をはじめとした加害行為を重ねて、言語に絶する苦しみを中国の民衆に与えました。盧溝橋事件を契機に日本は戦火を中国全土へと拡大しました。「暴支膺懲」(暴戻支那膺懲の略)、つまり、日本の侵略に応戦する中国に対し、「言うことを聞かない中国を懲らしめる」これが、当時、日本政府が戦火を拡大する理由とされました。(写真上:北京郊外の豊台西方を流れる永定河に架かる盧溝橋)

1931年の柳条湖事件(満州事変)に始まる日本軍国主義による中国への侵略戦争は、「道義に欠ける中国を懲らしめて反省させる」との主張のもとに進められたものでした。いま、尖閣、香港、人権問題などをめぐって日本国民の対中感情が悪化する中、中国の軍事力増強に対抗するとして日米軍事同盟の強化と一体化が進められ、日本を戦争の出来る国にするための「改憲」の動きが強まっています。

侵略戦争の反省と教訓をもとに不再戦平和運動を進めてきた日本中国友好協会は、中国の国際法に反する行動の誤りを率直に指摘するとともに、あらゆる軍事的な対抗措置に断固反対します。パンデミックや地球温暖化の中で重視すべきは国際協調であり、体制の違いを越えて、人類共通の課題を克服するために世界が力を結集すべきことを強く訴えます。(写真下:1937年9月、東京朝日新聞号外)

「中国残留婦人」感動の手記

動乱の中国で34年、懸命に生き抜いた記録

手記を書いた西岡瑞江さんは1927年生まれ、2017年、卒寿を迎えた。小柄な体に柔和な面差しをたたえた老奶奶を象徴するような女性である。ただこの人の半生は、中国残留婦人として、苛酷な環境の中で、歴史の動乱と共に生きてきた。さらに日本に帰った後のおよそ20年は、自分の自立とともに中国に残っていた家族たちを日本に招くために粉骨砕身した日々であった。今私は瑞枝さんと話しをしていると、瑞枝さんから人生のやるべきことをやり終えたという安堵感みたいなものを感じる。これは私が瑞枝さんの手記を読ませてもらい、その生きてきた姿を思い浮かべるからであろうが・・・。(菅野正則日中友好協会神奈川県連合会副会長)

手記作者の西岡瑞枝さん(1927年山口県生まれ)紹介

1941年、父の勤務する「満州」阜新へ、阜新炭鉱病院付属看護婦養成所入学。1945年、日本敗戦後も炭鉱病院看護婦勤務。1947年、国民党・国民革命軍第60軍衛生兵の曹尚武と結婚。長春(新京)に移動、10月長春人民解放軍に包囲される。1948年10月、国民党降伏。捕虜教育のため延吉に移動、捕虜生活。1949年9月延吉から解放され、曹氏の郷里・福建省泉州へ、郊外の山仔后に居住。1974年12月、三男と共に帰国、横浜に居住。1975年5月横浜市特別養護老人ホーム「芙蓉苑」の寮母に。1986年6月「芙蓉苑」を定年退職。退職後、神奈川県の中国帰国者自立相談員に。

手記「心の支えは家族の絆」ー「日中不再戦」への思いをこめて

併載の「補記」ー「満州」時代から現代まで中国の歴史を通観

手記 西岡瑞枝(横浜市在住、93歳)

編集・補記 菅野正則(日中友好協会神奈川県連合会)

B5判 121ページ  頒価:900円(送料200円)

注文先:日中友好協会神奈川県連合会

E-mail:info@fujisawa.deca.jp

FAX:045-663-0041

韓国併合時の教育にも利用された漢詩

「少年老い易く学成り難し」の作者は日本の僧侶か?

6月19日に開催された漢詩を読む会は、「『少年老い易く学成り難し』の作者について」をテーマに、丹羽博之大手前大学総合文化学部教授が講義しました。

丹羽教授は、学校の漢文授業でこの詩は朱子の作と習ったが今では朱子の作ではないというのが定説で、日本人の偽作と言われています。朝倉和氏の国文学攷一八五号の「『少年老い易く学成り難し』詩の作者は観中中諦か」を紹介、その中で朝倉氏は、この詩は漢文入門の教材として広く人々に知られ起承句が慣用句として親しまれている。この「偶成」詩は、実は朱子(朱熹、1130~1200)の作ではなく、和製で、しかも近世初期以前の禅林僧侶の手に成るか、とセンセーショナルな発表をされたのは、柳瀬喜代志氏である。さらに、岩山泰三氏は、この詩は朱熹の詩文集に見られず、室町前期の五山詩を集成した「翰林五鳳集ー三七」に「進学軒」の題で五山僧、惟肖得巌(1360~1437)の作として収録されているこを指摘された、と記されていることを紹介しています。また柳瀬氏、岩山氏の説は出典の認定が異なっており、この作者問題はいまだに流動的で、決着がついていないような印象を受けるとも述べています。

丹羽教授は、この詩は日本統治下の朝鮮半島でも広まり、朝鮮語の「勧学歌」(恐らく日本の役人の作)にも利用され、その歌詞と楽譜を紹介し、この歌を明治期の日本の唱歌軍歌「勇敢なる水兵」(明治28年頃)のメロディで歌わせ、朝鮮支配に利用していたのだろうと語りました。また21世紀のソウルの地下鉄駅にもこの詩が掲げてあったと写真を示しながら解説しました。

「漢詩を読む会」8月はお休みで次回は9月に開催します。

中国歴史講座「卑弥呼が見た中国文化」

来村多加史教授が語る―古代日本人の世界観

前回の「弥生人の見た中国」に続いて、今回のテーマは「卑弥呼が見た中国文化」について来村多加史阪南大学教授が講義します。いわゆる「魏志倭人伝」をテキストで読み、帯方郡の使者が何度も邪馬台国を訪れていることが明らかで、その度ごとに、中国で作られた珍しい品々が倭国にもたらされたことでしょう。

女王卑弥呼は、使者である中国の知識人から、彼の地の事情を聴く機会があったことが明らかです。今回は、「魏志倭人伝」を読み、同時に考古学の出土品を検証しながら、邪馬台国時代の日中交流を、NHKTV歴史番組などでお馴染みの来村多加史先生手づくりの大好評「テキスト」で学びます。どなたでも参加できますので是非ご来場下さい。

日時:2021年7月31日(土)午後2時~4時30分

会場:東播磨生活創造センター「かこむ」1F講座研修室

   JR加古川駅南東へ徒歩約6分

講師:来村多加史 阪南大学国際観光学部教授

資料代:1,000円、大学生800円、高校生以下無料

主催:日本中国友好協会加古川支部 090-8753-5972(前田)

後援:加古川市教育委員会、神戸新聞社

日中友好協会が第70回全国大会を開催

オンライン開催に192人が参加

日本中国友好協会第70回全国大会が6月12日(土)、オンラインで開催され、全国の組織から代議員、評議員、オブザーバー、役員合わせて192人が参加しました。

井上久士会長は開会あいさつで、コロナ禍で一同に集まることは出来ないが、オンラインによる開催には利点もあります。中国に対する批判的な報道もあるが、大会議案で深めて頂きたい。協会が70年前に創立した目的は、日本による中国侵略への反省から、二度と侵略の過ちを繰り返さない決意からであります。しかし、現状は、武力には武力でという極めて危険な状況にあります。軍事力で事態に対応することには反対すべきです、と語りました。

大会は、前大会以後に亡くなられた物故者への黙祷、ブロック毎に参加者を紹介した後、活動報告、方針、情勢などの大会議案が提案され、昼食休憩をはさみ午後から議案討議が行われ、19人が発言しました。本部事務局長から討論のまとめがあり、全議案が代議員の賛成多数で採択され、125人の新役員を承認しました。最後に、1300字に及ぶ大会宣言を採択し大会を終えました。今大会に、兵庫県連合会から、代議員2名、評議員7名、オブザーバー1名、役員1名が参加しました。(写真上:県連事務所から8名が参加。下:発言する前田県連会長)

井手啓二教授「中国の今とこれから」を語る

コロナ、人権、民主主義、環境問題などに多くの質問

日中友好協会東神戸支部は、6月5日(土)午後、神戸市東灘区で「現代中国学習講演会」を開催し、市民26人が参加しました。井手啓二長崎大学・立命館大学名誉教授が「中国の夢―経済、人権、民主主義・中国の今とこれから」と題し講演しました。

井手教授は、コロナ禍を克服した中国は、経済回復も早く、第1四半期のGDPの伸びは14.6%で順調に推移している。コロナ感染症については、徹底した検査と都市封鎖も含め強い処置でゼロコロナを推進し、スマホの普及を情報管理と提供に積極的に活用している。

中国は、2020年を「小康社会の全面的実現」を目標としていたが、それをほぼ達成している。今年3月の全国人民代表大会では、次の中期、長期目標を掲げ、先進国への展望を示しているが、解決しなければならない問題も抱えているので注目している。特に労働人口の急激な減少や香港、ウイグル問題、人権、民主主義に関することは大きな課題であると語りました。

参加者からは、中国はレーニン主義を取り入れているか?・習近平主席の任期を無期限としたがどうか?・コロナで失業や営業損失に対する補填はどうなっているのか?・環境問題への対応は?・香港の民主派弾圧は?などの質問が出て、わかる範囲でと質問に応えていました。(H)