中国人犠牲者を慰霊する集い

戦時下、劣悪な環境の下での強制労働で多数の犠牲者

今年は日本による中国への侵略戦争が中国全土へと拡大する契機となった盧溝橋事件から85年になります。

太平洋戦争末期、当時の日本政府は国内の労働力不足を補うために中国大陸から中国人を強制的に連行し国内135事業所で苛酷な労働を強いて全国で6,834人が犠牲となりました。兵庫県内では神戸港の貨物船荷役などの重労働と栄養失調などで17人、相生の造船所では造船の雑役工として強制労働をさせられ28人が亡くなっています。

神戸では、神戸駅周辺の旅館を軍が撤収し宿舎として使用していました。筆者が1970年代半ばに、宿舎の一つとして使用されていた当時の旅館の主人から直接聞いた証言では、部屋は畳を取り外しアンペラを敷き雑魚寝状態で、衣類の支給はなく連行されてきたときの衣服のまま、冬は寒さに震え、ドンゴロス(麻袋)などを体に巻き付けていた者もいたと言います。風呂を使用させないので強烈なにおいがして近所から苦情が出るほどであった。食べ物は支給されていたが監視役がピンハネ、連行されてきた人たちは病気になったり、常に腹をすかせ歩くことも出来ない状態の者もいたと言います。

当時一室を住居として軍から使用を許されていた旅館の主人は、見るに見かねて時々台所に握りメシを置いておくと夜中にこっそりきて顔を合わせば謝々と小声で礼を言って部屋へ持っていき何人かと少しづつ分け合って食べていたようだ、亡くなった人のほとんどは過労と栄養失調による衰弱死だろうと語っていました。

戦後、中国への遺骨送還運動が全国で行われるようになり、1957年、相生の市営墓地に眠る犠牲者の遺骨を宝地院の当時の住職や協会役員が市と交渉し、許可を得て3柱の遺骨を宝地院へ持ち帰り仮通夜を行い、翌日神戸の関帝廟で県をあげて慰霊祭が行われました。当時の住職は遺骨壺を何度も抱きしめ「さぞ辛かったやろな」と言ったそうです。ゆかりある宝地院で今年も「中国人犠牲者を慰霊する集い」を開催し犠牲者を追悼します。(写真は現在の宝地院本堂、右下が地階への入口)

日時:2022年9月11日(日)午後1:30~4:00

場所:宝地院(地図参照下さい)

「犠牲者追悼」午後1:30~ 本堂 (10分前に着席)

「セミドキュメンタリー映画上映」午後2:00~地階集会所

―私はシベリアの捕虜だった―1952年制作(86分)配給:東宝

シベリアの捕虜生活体験者の証言を忠実に再現しています。タイ国向けに作成された映像が米国、国立公文書館で発見されDVD化した作品。

お供え料:500円(本堂下の地階集会所受付けにて)

◇マスク着用でご参加下さい。体調の優れない方は参加をご遠慮下さい。

主催:日本中国友好協会兵庫県連合会

Tel&Fax:078-412-2228

第27回「尼崎平和のための戦争展」

資料の展示と映画「ちむぐりさ」上映など

「憲法施行75年・いま光を放つ平和憲法」をテーマに第27回尼崎「平和のための戦争展」が実行委員会主催で開催されます。平和紙芝居や原爆被害者、中国「残留日本人孤児」の体験談や訴えの語り部コーナーも企画されています。

日程:2022年8月26日(金)~28日(日)9:00~18:00(最終日は16:00まで)

会場:尼崎市立中央北生涯学習プラザ(尼崎総合医療センター西)

・資料展示会場:1F学習室ABC 26日~28日 入場無料

・平和紙芝居:26日(金)午前中随時 2F学習室1

・映画「ちむぐりさ」上映:27日(土)1F大ホール

①10:00 ②14:00 ③18:00 上映時間104分

上映協力券代 一般1,000円 中高生500 協力券は日中友好協会にもあります。(☎078-412-2228)

・語り部コーナー 14:00~15:30 2F学習室1

※当日は体温測定の上、マスク着用でご来場ください!

緊急事態宣言など出され、会館使用が制限された場合は、会館の指示に従うことをご了承下さい。

主催:尼崎平和のための戦争展実行委員会

後援:尼崎市・尼崎市教育委員会

連絡先:090-4902-8398(松岡さん)

8・15平和のつどい

沖縄復帰50年。県民の「基地のない平和の島」の願いとは逆に、名護市辺野古では米軍新基地建設が強行されています。軍事で平和はつくれない。

「8・15平和のつどい」を開催します。今回は、灘校の沖縄旅行で出会った沖縄戦遺品回収作業を続ける国吉勇氏に感動、以来沖縄と日本をテーマにイェール大学で研究を深めている若い研究者西尾慧吾氏に「ヤマトンチュ―として沖縄に向き合う」と題してお話をして頂きます。

日時:2022年8月15日(月)午後1時30分~

会場:妙法華院2階(高速新開地駅西口上る南へ2分)

講演「ヤマトンチュ―として沖縄に向き合う」

講師:西尾慧吾さん(沖縄戦遺骨収容国吉勇応援会・学生共同代表)

1998年生まれ。米イェール大学在籍。哲学・人類学専攻。2017年4月より沖縄戦遺骨収容国吉勇応援会・学生共同代表として、関西を中心に、毎年10ゕ所程度沖縄遺品の展示会を開催する傍ら、国吉勇氏から遺品に関する聞き取りをすすめ、地上戦の「動かぬ証拠」としての遺品の活用・継承に取り組んできた。現在は、「ヤマトにおける沖縄戦平和学習」の研究と実践に励む。「遺骨で基地を作るな!緊急アクション!」呼びかけ人

参加費:500円(高校生以下無料)

●マスク着用をお願いします。体調不良の方は参加をご遠慮下さるようお願いします。(コロナ感染拡大にともない、参加人数を制限する場合があります)

主催:兵庫の「語りつごう戦争」展の会

連絡先:090-5896-6048(上野さん)

7月7日は盧溝橋事件から85年

全ての紛争は平和的手段で解決を!

1931年9月18日に中国・瀋陽郊外の鉄道線路を日本軍が爆破し、これを中国軍のしわざとした柳条湖事件をきっかけに日本は中国東北部を占領し、事実上自分たちが支配する「満州国」をつくりました。そして1937年7月7日、中国・北京郊外の盧溝橋付近で夜間演習中の日本軍が中国軍に攻撃されたとした盧溝橋事件をきっかけにして、日本は1945年の敗戦まで中国全土への侵略戦争をおしすすめ、南京大虐殺、731細菌戦部隊、戦時性暴力事件、燼滅掃討作戦(三光作戦)、強制連行・強制労働事件、重慶などへの無差別爆撃、遺棄毒ガス事件をはじめとした加害行為を重ねて、言語に絶する苦しみを中国の民衆に与えました。

人間性を奪う戦争の犠牲者は常に罪のない市民

日本中国友好協会は、日本軍国主義が推し進めた中国侵略戦争の戦場で日本軍の兵士たちが加害に走る鬼と化した歴史事実をふまえ、戦争は多くの兵士の人間性を奪ってしまうこと、そして戦争で犠牲を強いられるのは常に罪のない市民であることを訴え続けてきました。ロシアの侵略によってウクライナの市民が犠牲になり、かつての日本軍と同様にロシア軍による略奪や強制連行などが行われていると伝えられるなかで、あらためて「人間が人間であることを許さない」戦争を繰り返してはならないこと強く訴えます。

日中両政府が誓い合った日中共同声明の精神こそ

1972年の日中共同声明は、日中両政府が平和五原則と国際連合憲章の原則に基づいて「すべての紛争を平和的手段により解決し、武力又は武力による威嚇に訴えないことを確認する」と宣言しました。ロシアのウクライナ侵略という生命と平和を踏みにじる暴挙を止め、全ての紛争を平和的に解決するために、国際社会が日中共同声明の精神に立ち返ることを強く訴えます。

軍事的な対立ではなく平和的な外交努力を

ロシアのウクライナ侵略に乗じて、日本国内では「改憲と軍備増強」の宣伝が強められ、「非核三原則」を見直して核兵器を共有すべきとの主張や、「憲法9条では国を守れない」との主張が意図的に広げられています。武力による威嚇や軍事同盟が軍事的な対立を深め戦争へと至った歴史の教訓を踏まえて、軍事的な対抗ではなく、平和的な外交努力による解決をめざすことが求められています。

日中国交正常化50周年の歴史的な節目にあたる今年、あらためて、日本の侵略戦争と戦後の中国敵視政策を清算し、日中両国政府がアジアと世界の平和に貢献する協力関係を築き、国際紛争の平和的な解決のために共同して努力を重ねることを強く訴えます。

第51回神戸空襲犠牲者合同慰霊祭

感染対策をして今年も開催します!

昨年一昨年とコロナ禍の下、厳しい状況が続いています。1995年1月17日の阪神淡路大震災に見舞われた私たちを、またも続く自然災害を日本中の人々が助け合ってきました。新型コロナウイルス感染症拡大も、医療現場の皆さまの努力や働く皆さまの努力で収束が来ること、また人が人を傷つけあう戦争は人間の思いや想像力できっと避けられることを信じたいものです。

77年前の3月17日、5月11日、6月5日、8月6日と何度もあった神戸空襲を忘れないように、亡くなられた方々の無残な死や無念へ思いを新たにするために、亡くなられた方々を思うひと時を過ごします。ただ、今年も感染症拡大に配慮し、マスク着用や消毒の徹底などと、密集を避ける形で行いますのでご協力をお願い致します。

日時:2022年3月17日(木)午後1時30分~

場所:薬仙寺(神戸市兵庫区今出在家町4-1-14)

☎078ー671ー1696 市営地下鉄海岸線「和田岬駅」から案内板があります。(連絡先:080-1419-8208)

内容:空襲体験のお話、戦災体験集の朗読など

神戸空襲を記録する会

兵庫の「語りつごう戦争」展に市民300人が参観

マスコミ各社が大きく報道

12月8日~12日、「子どもたちと戦争」をテーマに、兵庫の「語りつごう戦争」展が神戸市兵庫区の妙法華院で開催されました。実行委員会からの報告を紹介します。

今回で44回目となる「兵庫の『語りつごう戦争』展は、12月8日~12日までの5日間開催しました。今年はNHKが、私たちが取材した引率教師の日記に基づいて展示開催の報道、及び展示の紹介の報道を12月7日、8日と2日にわたり行ったこと、毎日新聞、神戸新聞、朝日新聞の報道、特に毎日新聞、神戸新聞に展示内容が大きな紙面を割いて報道されたこともあり、連日活気ある展示会となりました。

参観者は延べ300人、並行して開いた「戦争体験を語る会」には4回で累計約80人、「12・8のつどい」には16人が参加しました。開催にあたり、物心両面のご支援を頂いた方々にご報告し、御礼申し上げます。

今年は、「子どもたちと戦争」をテーマに、子どもたちが直接体験したことは「疎開」ではないか、ということで神戸市立小野柄国民学校(現・中央小学校)が疎開した赤穂郡上郡町の黙笑寺へ取材に行き、提供された「引率の先生の日記、スケッチブック」を中心に、神戸市立須佐国民学校(現・明親小学校)の児童が書いた作文集「疎開生活壱か年のあしあと」、神戸市立山手国民学校(現・中央小学校)集合写真や疎開生活の写真など、取材し提供されたものを展示しました。

戦争は全ての国民を巻き込むもので、決して反対者を許さず、国民の意識を戦争に集中させるため、教育・マスコミ・近隣コミュニティを総動員したという歴史の事実。戦争の惨禍を忘れないだけでなく、戦争体制がつくる軍国社会・暗黒社会の怖さも知ってもらいたいです。「12・8のつどい」では、後藤浩氏の講演で「沖縄の今!」と」題して、沖縄の直面している問題の打開へ向けて様々な角度から学習しました。「戦争体験を聞く集い」では、学童疎開の経験をはじめ、「兵庫から伝えたいヒロシマ・平和」、「父の戦争体験」、「母から伝え聞く沖縄戦」と4名の方々からお話しを聞きました。また2005年から同時開催している「平和色紙展」へ58点の出展を頂きました。

兵庫の「語りつごう戦争」展実行委員会

第44回兵庫の「語りつごう戦争」展

子どもたちと戦争ー太平洋戦争80年・満州事変90年ー

今年は「満州事変」から90年、太平洋戦争開戦から80年にあたります。兵庫の「語りつごう戦争」展の会は、第44回戦争展を12月8日から開催します。資料展示と合わせ、連日、「戦争体験を聞くつどい」「こどもコーナー」、「平和色紙展」や太平洋戦争開戦日にあたる12月8日には「12・8のつどい」が開催されます。

●開催期間:12月8日(水)~12日(日)10:00~18:00

8日(水)は13:00~ 12日(日)16:30まで

●会場:妙法華院2階(高速新開地駅西口上り南へすぐ)

「展示内容」2階展示場 入場無料 マスク着用!

◆戦争する国の社会◆戦争と子ども・学校◆戦時中のくらし

「子どもコーナー」2階展示場

◆ちいちゃんのかげおくり ◆一つの花

「平和色紙展」 1階展示場

「12・8のつどい」 4階和室 参加無料!

・12月8日(水)18:00~  

・講師:後藤 浩(安保破棄兵庫県実行委員会)

・テーマ:沖縄の今!

「戦争体験を聞くつどい」3階会議室 13:00~

・12月9日(木) 山本美弥子さん

「兵庫から伝えたいヒロシマ・平和」

・12月10日(金) 白井 博美さん

「父の戦争体験」

・12月11日(土) 米倉 澄子さん

「私の学童集団疎開」

・12月12日(日) 仲村 元一さん

「母から伝え聞く沖縄戦」

主催:兵庫の「語りつごう戦争」展実行委員会

連絡先:神戸市兵庫区永沢町4-5-8(妙法華院内)

Tel:090-5896-6048(上野) 078-575-2608

後援:神戸市教育委員会/毎日新聞神戸支局/読売新聞神戸総局/朝日新聞神戸総局/神戸新聞/サンテレビジョン/ラジオ関西

第19回「戦争遺跡めぐり」

~神戸市灘区の戦争遺跡を歩く~

兵庫の「語りつごう戦争」展の会主催の戦跡めぐりです。今回は神戸市灘区の戦跡を歩いてめぐります。参加される方は添付の申込書に「お名前・住所・所属・電話番号」を書いてFaxで下記へお申込み下さい。

  • 日時:2021年11月27日(土)雨天中止
  • 集合場所:阪神大石駅改札口 午前10時集合
  • 参加協力費:500円(資料代含む)

コース:阪神大石駅→船寺神社1945年の空襲で大きな被害を受けた)西灘公園(戦災復興記念碑)西郷小学校(紀元2600年記念台座)成徳小学校・成徳公園皇紀で書かれた学校創立記念碑、六甲飛行場仮設滑走路)東明八幡神社(空襲を受けた跡がある鳥居)石屋川公園(アニメ「火垂るの墓」のモニュメント)御影公会堂(地元酒造家の:寄付で建てられ1945年の空襲で残った、アニメ「火垂るの墓」に出てくる)解散(12:30頃)

申込先:兵庫の「語りつごう戦争」展の会

FAX:0798-43ー7138

問い合わせ先:090-8535ー7401(大木)

オンライン講演会「大学と戦争―慶応義塾大学の学徒出陣を事例に―

遠藤美幸神田外語大学・埼玉大学兼任講師が講演

今回は、慶応義塾大学を事例に「学徒出陣」をテーマに遠藤美幸さんが講演します。慶応義塾大学では学徒3000人以上を軍隊へ送り、約400人が戦没しました。さらに慶応の日吉キャンパス(横浜市)には連合艦隊司令部の地下壕があります。「学徒出陣」で学生が日吉キャンパスからいなくなり、校舎や宿舎なども海軍が使用しました。元学徒兵への聞き取りや連合艦隊の地下壕の内部の話もされる予定です。

日時:2021年12月5日(日)19:30~21:40

・前半講演(30分)視聴のみ 休憩5分

・後半講演(30分)視聴のみ 休憩5分

・質疑応答(30分)

講演:遠藤美幸さん(神田外国語大学・埼玉大学兼任講師、日吉台地下壕保存の会運営委員)

テーマ:大学と戦争―慶応義塾大学の「学徒出陣」を事例に―

参加費:無料  参加人数:100名限定

申込み:氏名、メールアドレス、お住いの都道府県名、所属団体等を明記の上、下記宛にお申込み下さい。申込者には開催前日にズームミーティングのID番号、パスコードをお知らせします。

申込みアドレス:uketugu@kansai.email.ne.jp

主催:撫順の奇蹟を受け継ぐ会関西支部

長編ドキュメンタリー映画「ヒロシマへの誓い」

  • 芦屋非核平和都市宣言36年、被爆76年・非核平和祈念のつどい

「ヒロシマへの誓い―サーロー節子とともに―」上映会

2021年核兵器禁止条約発効が実現します!その大きな原動力として世界で最も尊敬される女性の一人となったサーロー節子の原点を探ったドキュメンタリ―がついに登場しました。

長編ドキュメンタリー映画「ヒロシマへの誓い―サーロー節子とともに」上映会

日時:2021年10月15日(金)14:00~16:00

会場:芦屋市民センター401JR芦屋駅西へ徒歩約6分

参加協力費:500円(高校生以下無料)

先着100人まで マスク着用でお願いします

〈サーロー節子さんのプロフィール〉

広島女学院高等女学校在学中に学徒動員先にて被爆。世界各地にて英語での被爆証言活動を続け、ICAN発足当時よりICANを代表して国連や国政会議にて被爆者としての体験を語り、多くの人に影響を与えている。

主催:芦屋非核平和のつどい実行委員会

連絡先:事務局 Tel&Fax:0797-31-6634(福田)

共催:芦屋市原爆被害者の会

協賛:原水爆禁止兵庫県協議会/比較の政府を求める兵庫の会/平和と民主主義をすすめる芦屋西宮の会