2021年「垂水区・平和のための戦争展」

核兵器禁止条約の批准を求めて

今年は、核兵器が広島・長崎に投下されて76年目を迎えます。被爆者の長年の願いであった「核兵器禁止条約」が正式に発効し、核兵器は「悪魔の兵器」となりました。

核兵器禁止条約は2017年7月、国連総会において、賛成多数で採択され、2020年10月、発効に必要な50ゕ国の批准に達したため、2021年1月22日に条約は発効となりました。しかし、世界で唯一の被爆国である日本の政府は、被爆者や多くの国民が願う中、アメリカの「核の傘」に依存し、条約の批准に背を向けています。

核兵器がもたらした悲惨な実態を後世に伝え、「二度と核兵器を使わせない」「被爆者をつくらせない」の思いを広げていくために「平和のための戦争展」を開催します。今年の戦争展では、広島の高校生が、被爆者の証言をもとに製作した絵を展示します。開催中、講演会や映像の上映会も行います。コロナ禍、猛暑の中ですが多くの方々の参加をお待ちしています。(実行委員会)

日程:2021年8月10日(火)10:00~12日(木)15:00

場所:垂水区文化センター1Fロビー(垂水駅東口北東へすぐ)

主催:2021年垂水区平和のための戦争展実行委員会

子育て中のツバメに声援!

協会事務所近くの商店街のはずれ、川の近くにあるワインショップの軒先にツバメの巣があります。巣の中には5羽のかわいいヒナが嘴を精一杯広げピーピーと声を上げ母ツバメが運んでくる餌を求める様子が実に可愛く、通りがかった母子などが足を止め見つめていました。「おなかがすいた!お母さんに餌ちょうだいとピーピーないているでしょ!」と指さしながら子供に話していました。人が出入りする軒先はツバメにとっては天敵から身を守るためだともと言われています。

巣の下の路上には、「頭上にご注意!」の文字の下に、ツバメの絵を描いた張り紙が、ワインショップ店主の思いやりが窺われ通行人の目を引いています。おそらくすぐ近くの川で母ツバメが餌を見つけてはせっせと運んでくるのでしょう。人間社会はいまコロナパンデミックの中、オリンピックが強行開催され毎日が大へんな状況となっていますが、ツバメには関係なく時期がくれば巣をつくり、卵を生み、ヒナが生まれれば餌を運んで懸命に子育てする日常があります、ヒナが無事成長することを静かに見守りたいですね。

世界から高く評価を受けている中国紅茶

渋味が少なく、茶葉本来の旨味が感じられる

中国茶講座の講師で、高級茶芸師の神田貴子さんの説明によれば、紅茶は世界中で広く親しまれ、その生産量は全世界のお茶生産量の6~7割を占めています。紅茶の発祥は中国で、はっきりした起源は不明ながら17世紀には紅茶生産が始まっていたと考えられています。最初に福建省で小種紅茶が作られ、18世紀になると、より製造が複雑で技術を要する工夫紅茶が登場し、次第に中国各地で輸出用の紅茶が生産されるようになっていきます。

現在、世界の紅茶の主流はCTC紅茶(顆粒状紅茶)で、機械で大量生産できるため、世界で生産される紅茶の6割以上がこのタイプです。その一方、中国では現在でも多くの工夫茶(カットせず葉の原型を留めたリーフティー)が作られています。工夫茶は、生産コストが高く大量生産向きではありませんが、渋みが少なく甘みが強いのが特徴で、茶葉本来の旨味が感じられるため、世界でも高く評価されています。

7月21日の「中国茶講座」は、神田貴子高級茶芸師、高級評茶員から中国茶紅茶についての詳しい説明を聞き、福建省の紅茶2種(武夷老叢紅茶・福建密桃香紅茶)、雲南省の紅茶3種(滇紅金芽針・雲南野生古樹紅茶・蝉蜒紅有機紅茶)、広東省の紅茶Ⅰ種(南嶺野生紅茶)を味わい、生産地、香り、味、湯色、茶葉の特徴などについて説明を受けました。(写真の紅茶は、雲南省の紅茶・滇紅金芽針を水出しで頂きました)

8・15平和のつどい

「生かされた命」との思いに核兵器禁止条約を重ねて

日中友好協会兵庫県連合会が加盟する兵庫の「語りつごう戦争」展の会は、1945年の敗戦から76年目の8月15日に「8・15平和のつどい」を開催します。講師に、兵庫県原爆被害者団体協議会の副島圀義氏を迎え、お話を伺います。

副島さんは、1945年8月19日、広島の爆心地からほぼ真南に2.5km、辛うじて残った家で出生。母が被爆者運動に関わり、父がそれを支えていた姿を見て育ち、自然と学生の頃から平和運動などに関わって今日に至ります。現在は、兵庫県原爆被害者団体協議会(兵庫被団協)事務局の一員で、芦屋市原爆被害者の会幹事を兼務しています。

日中友好協会は、侵略戦争への反省から、7月7日(盧溝橋事件)~9月18日(柳条湖事件)を「不再戦平和友好期間」と定めこの期間中、集中して全国各地で他団体と共に平和行事を開催しています。

「8・15平和のつどい」

日時:2021年8月15日(日)午後2時~4時

会場:神戸市勤労会館4F 405・406会議室(下図参照)

講演:「生かされた命」との思いに「核兵器禁止条約」を重ねて

講師:副島圀義氏(兵庫県原爆被害者団体協議会)

資料代:500円(高校生以下無料)

※マスク着用、体調不良の方は参加をご遠慮下さい。コロナ感染拡大にともない、参加人数を制限する場合があります。

主催:兵庫の「語りつごう戦争」展の会

連絡先:090-5896-6048(上野)

7月の中国茶講座は中国紅茶

紅茶の発祥地・中国の紅茶を飲み比べ

紅茶といえば、インドやスリランカ産が有名ですが、紅茶の発祥地である中国でも、高品質で個性豊かな紅茶が作られています。今回は産地の異なる中国紅茶数種類を飲み比べます。

日時:2021年7月21日(水)午後1:30~3:00

会場:日中友好協会兵庫県連合会「会議室」

阪急岡本駅南を西へ1分、光の園幼稚園東隣のビル3F

講師:神田貴子 高級茶芸師 高級評茶員

参加費:1,500円(資料代、お茶のお土産付)

定員:15名(先着予約順)事前にご予約お願いします。

どなたでもご参加頂けます。マスク着用お願いします。

※8月は夏休みします。

主催:日本中国友好協会兵庫県連合会

Tel&Fax:078-412-2228

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net

韓国併合時の教育にも利用された漢詩

「少年老い易く学成り難し」の作者は日本の僧侶か?

6月19日に開催された漢詩を読む会は、「『少年老い易く学成り難し』の作者について」をテーマに、丹羽博之大手前大学総合文化学部教授が講義しました。

丹羽教授は、学校の漢文授業でこの詩は朱子の作と習ったが今では朱子の作ではないというのが定説で、日本人の偽作と言われています。朝倉和氏の国文学攷一八五号の「『少年老い易く学成り難し』詩の作者は観中中諦か」を紹介、その中で朝倉氏は、この詩は漢文入門の教材として広く人々に知られ起承句が慣用句として親しまれている。この「偶成」詩は、実は朱子(朱熹、1130~1200)の作ではなく、和製で、しかも近世初期以前の禅林僧侶の手に成るか、とセンセーショナルな発表をされたのは、柳瀬喜代志氏である。さらに、岩山泰三氏は、この詩は朱熹の詩文集に見られず、室町前期の五山詩を集成した「翰林五鳳集ー三七」に「進学軒」の題で五山僧、惟肖得巌(1360~1437)の作として収録されているこを指摘された、と記されていることを紹介しています。また柳瀬氏、岩山氏の説は出典の認定が異なっており、この作者問題はいまだに流動的で、決着がついていないような印象を受けるとも述べています。

丹羽教授は、この詩は日本統治下の朝鮮半島でも広まり、朝鮮語の「勧学歌」(恐らく日本の役人の作)にも利用され、その歌詞と楽譜を紹介し、この歌を明治期の日本の唱歌軍歌「勇敢なる水兵」(明治28年頃)のメロディで歌わせ、朝鮮支配に利用していたのだろうと語りました。また21世紀のソウルの地下鉄駅にもこの詩が掲げてあったと写真を示しながら解説しました。

「漢詩を読む会」8月はお休みで次回は9月に開催します。

井手啓二教授「中国の今とこれから」を語る

コロナ、人権、民主主義、環境問題などに多くの質問

日中友好協会東神戸支部は、6月5日(土)午後、神戸市東灘区で「現代中国学習講演会」を開催し、市民26人が参加しました。井手啓二長崎大学・立命館大学名誉教授が「中国の夢―経済、人権、民主主義・中国の今とこれから」と題し講演しました。

井手教授は、コロナ禍を克服した中国は、経済回復も早く、第1四半期のGDPの伸びは14.6%で順調に推移している。コロナ感染症については、徹底した検査と都市封鎖も含め強い処置でゼロコロナを推進し、スマホの普及を情報管理と提供に積極的に活用している。

中国は、2020年を「小康社会の全面的実現」を目標としていたが、それをほぼ達成している。今年3月の全国人民代表大会では、次の中期、長期目標を掲げ、先進国への展望を示しているが、解決しなければならない問題も抱えているので注目している。特に労働人口の急激な減少や香港、ウイグル問題、人権、民主主義に関することは大きな課題であると語りました。

参加者からは、中国はレーニン主義を取り入れているか?・習近平主席の任期を無期限としたがどうか?・コロナで失業や営業損失に対する補填はどうなっているのか?・環境問題への対応は?・香港の民主派弾圧は?などの質問が出て、わかる範囲でと質問に応えていました。(H)

パンダのタンタン(旦旦)を語る会

「タンタン」を語ろう、タンタンに愛をこめて!

神戸・王子動物園の人気者ジャイアントパンダの「タンタン(旦旦)は中国からの貸与期限が7月15日に迫り、中国へ返還されることが決まっています。現在、新型コロナウイルス感染症の影響で返還日程は確定しておらず、今も同園で見ることはできるが輸送のメドが付き次第、1か月程度の検疫期間を経て中国へ返還されることとなります。

この度、中国駐大阪総領事館、神戸市立王子動物園、中国パンダ保護研究センターの共催で「タンタン」を語る会が計画されています。Zoomによるウエブ会議で、参加申込み方法は、後日Peatixに登録したメールアドレス宛に連絡されます。

「申込方法」下記のURLからエントリーして下さい。

https://talkabout-panda-tantan.peatix.com

「申込期限」6月6日(日)23時55分まで

「開催時期」2,021年6月10日(木)15:30~17:00

参加人数:1,500人を上限に

主催:中華人民共和国駐大阪総領事館

共催:神戸市立王子動物園

   中華人民共和国ジャイアントパンダ保護研究センター

「少年老い易く学成り難し」の作者は誰か

6月の「漢詩を読む会」は―少年易老学難成―の作者について丹羽博之大手前大学教授が講義します

昔学校の漢文で朱子の「少年老い易く学成り難し、一寸の光陰軽んずべからず」を習った人は多い。しかし、今では朱子の作ではないというのが定説です。朱子に仮託された日本人の偽作というのです。他方、この「少年老い易く」の詩は日本統治下の朝鮮半島でも広まり、朝鮮語の「勧学歌」(恐らく日本の役人の作)にも利用され、21世紀のソウルの駅にも掲げてあったことなども紹介して頂きます。

日時:2021年6月19日(土)午後2時30分~4時

会場:日中友好協会兵庫県連合会「会議室」(阪急岡本駅西すぐ)

講師:丹羽博之  大手前大学総合文化学部教授

資料代:1,000円  マスク着用でご参加下さい

定員:15人 事前に下記へご予約下さい

日本中国友好協会兵庫県連合会

Tel&Fax: 078-412-2228

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net

現代中国問題学習会

中国の夢―経済、人権、民主主義

****中国の今とこれから****

新たな経済発展を目指す中国ですが、アメリカとの貿易摩擦、軍事的緊張は続いています。

一方、香港、ウイグル問題をめぐる西側諸国からの懸念、批判もあります。今年3月に開かれた「全人代」を受けた習近平政権は、どういう政策でどう進もうとしているのか?中国経済に詳しい井手啓二先生を迎えて学習講演会を開きます。

日時:2021年6月5日(土)午後2時~4時

会場:東灘区文化センター9階多目的ホール(JR住吉駅すぐ)

講師:井手啓二 長崎大学・立命館大学名誉教授

参加協力費:500円

主催:日本中国友好協会東神戸支部

連絡先:Tel&Fax:078-412-2228

E-mail:sps98㎏9@kobe.zaq.jp

写真は中国広東省深圳市