8・15平和のつどい

1945年8月14日、「ポツダム宣言」を受諾した日本は、翌8月15日正午、昭和天皇が玉音放送により国民に伝えました。それから今年は79年目となります。戦後、日本は二度と戦争の惨禍を繰り返さないと誓い、平和憲法を制定しました。しかし、今の日本は、再び「戦争国家」づくりが進められようとしています。敵基地攻撃能力の保有、空前の大軍拡予算、「安保関連法」は憲法の範囲内でしょうか?

2023年「8・15平和のつどい」

日時:2023年8月15日(火)午後1時30分~

場所:妙法華院2F(神戸高速新開地駅西口を上り南へすぐ)

講演:憲法九条と日本の現実(仮題)

講師:山本昭宏氏(神戸市外国語大学准教授)

参加費:500円(高校生以下無料)

※マスクの着用をお願いします。体調不良の方は参加をご遠慮下さいますようお願いします。

また、神戸市に気象警報が正午現在に発令されている場合は中止します。

主催:兵庫の「語りつごう戦争」展の会

連絡先:090-5896-6048(上野)

「日中友好平和の塔」50周年迎え記念の集い

中国駐大阪総領事や芦屋市副市長が来賓あいさつ

芦屋公園の「日中友好平和の塔」が建立50周年を迎えました。日中友好協会芦屋支部と同兵庫県連合会が共催し、7月8日(土)昼前、塔前で記念の集いを開きました。

集いは、前田清協会兵庫県連会長が主催者あいさつ(写真上)、福田千種芦屋支部長が塔建立に至る経緯を紹介しました。福田氏は、1969年1月、当時の協会芦屋支部は侵略戦争への反省の上に「日中不再戦碑」建設を提唱、翌年1月建設準備会を発足し取り組みを具体化、1970年10月に実行委員会を発足、「日中友好平和の塔」建設を確認し、広く市民に協力を訴えました。5000人余りの人たちの協賛を得て寄付金が寄せられ、3年に及ぶ取り組みを経て1973年7月7日に除幕式が行われたことを紹介しました。

集いには、来賓として中華人民共和国駐大阪総領事館の薛剣総領事(写真上2)、芦屋市長代理として御手洗裕己芦屋市副市長(写真上1)、協会大阪府連合会の渡辺武会長、平野貞雄芦屋市会議員があいさつしました。また、芦屋市議会・帰山和也議長、日中友好協会本部・井上久士会長、協会京都府連合会からメッセージが寄せられました。

ロシアによるウクライナ侵攻が続き、北朝鮮の大量破壊兵器や弾道ミサイル等の増強の下、中国の台湾周辺における威圧的な軍事活動の活発化を脅威とし、岸田内閣は、防衛費をGDP比2%へ倍増するなど大軍拡を進めています。昨年の日中国交正常化50周年に続き、今年は日中平和友好条約締結45周年の節目の年にあたります。日中共同声明の精神や「日中友好平和の塔」銘板に刻まれた「一大不幸をもたらした太平洋戦争は、日中戦争にさかのぼる。これをきびしく反省して、真の日中友好と永遠の世界平和を祈念し実践しよう」の言葉の意義はいま極めて重要です。つどいは記念撮影し、平和と友好を誓い合いました。(U)

2023年国民平和大行進・7日兵庫県入り

一歩でも2歩でもいっしょに歩きましょう!

平和行進は1958年に始まり、思想・信条の違いを越え、核兵器廃絶を訴え全国の市町村を結び8000キロ以上を行進します。国連や世界の代表が広島・長崎に集まる8月の原水爆禁止世界大会の成功めざし、雨の日も炎天下でも休むことなく歩きつづけ訴えます。

岸田内閣は、戦後の日本国憲法のもとでの平和の道を投げ捨て、「敵基地攻撃能力」を持つために長距離ミサイルの配備などで軍事費を倍増。アメリカ、中国に次ぐ世界第三位の軍事大国になろうとしています。その上に、アメリカの核兵器にたよる政策をとって、東アジアの緊張を高めています。軍事力で対抗するやり方は、逆に、日本の安全を危うくしかねません。日本政府は、核兵器禁止条約に参加し、東アジアの非核化、核兵器のない世界と非核の日本を実現する先頭に立つべきではないでしょうか。

平和行進の県内の予定、引継ぎ場所・行進コース、時間は下のチラシをご覧下さい。

国民平和大行進兵庫県実行委員会

1937年7月7日の盧溝橋事件から86周年

1937年7月7日、中国・北京郊外の盧溝橋付近で夜間演習中の日本軍が中国軍に攻撃されたとした盧溝橋事件をきっかけにして、日本は1945年の敗戦まで中国全土への侵略戦争を推し進め南京大虐殺をはじめとした数々の加害行為を重ねて、言語に絶する苦しみを中国の民衆に与えました。今年は盧溝橋事件から86年目を迎えています。今年はまた、日中平和友好条約締結から45周年の節目の年でもあります。

―日中平和友好条約締結45周年にあたって―

「戦争の犠牲になるのは無辜の市民」

ロシアの侵略によってウクライナの市民が犠牲になっているなかで、日本中国友好協会は、日本軍国主義が推し進めた中国侵略戦争で日本軍の兵士たちが加害に走る鬼と化した歴史事実をふまえ、戦争は多くの兵士の人間性を奪ってしまうこと、そして戦争で犠牲を強いられるのは常に罪のない市民であることを訴えています。

今年は日中平和友好条約締結45周年の節目にあたります。1978年の日中平和友好条約で日中両政府は、平和五原則と国際連合憲章の原則に基づいて「すべての紛争を平和的手段により解決し、武力又は武力による威嚇に訴えないことを確認する」と約束しました。ロシアのウクライナ侵略戦争をはじめとした全ての紛争を平和的に解決するために、国際社会が日中平和友好条約の精神に立ち返ることを強く訴えます。

「侵略戦争を体験した兵士たちの証言」日中友好新聞より

「私の思考は『一人の捕虜を斬った』で止まっているが、被害者」は将来の可能性の全てを奪われ、その被害者には親、兄弟、妻子があるだろう。息子、夫を失った家族の前途に何が待ち構えているのかと、その影響の大きさに慄然とした。(将校・富永正三さん)

「軍国主義教育というものに対して正しく判断する能力を持とうとせず、上から言われるままに動き、さらに自分から進んで飛び込んでいく。人を殺すことを当たり前と思い、全く罪の意識を感じない。これがかつての私でした」。(特務機関兵・湯口知正さん)

記念講演「ウクライナ戦争と15年戦争」

山田朗 明治大学教授がオンラインで講演

戦争の記憶を未来に活かすために、軍事史の第一人者、山田朗 明治大学教授・歴史教育者協議会委員長がオンラインで講演し解き明かします。どなたでも参加できます。

日時:2023年6月25日(日)講演会は13:30~

場所:神戸市立長田区文化センター講習室1(JR新長田駅すぐ)

講師:山田 朗 明治大学教授・歴史教育者協議会委員長

テーマ:ウクライナ戦争と15年戦争

参加無料

オンライン参加希望者は下記へメールでお知らせ下さい!

お申込み先:h_rekkyo2009@yahoo.co.jp

兵庫歴史教育者協議会

講師紹介(専門分野)

日本近現代の国家戦略史・天皇制・植民地支配・戦争責任の諸問題、歴史認識・歴史教育論。

「アジアから問われる日本の戦争」展

展示と講演会、映画上映会も開催

日本の侵略戦争・植民地支配の展示と、現在進行中の戦争準備について、沢山の展示をしています。過去の戦争、そして今起こりつつある戦争のことについて、一緒に思いを馳せて下さい。

日程:5月5日(金・祝)~6日(土) 午前10時~午後7時

会場:エル・おおさか  ◇入場無料

プレイベント 5月4日(木)午後6時~

◇シンガーソングライター 川口真由美コンサート

「すべての武器を楽器に」

プチ・エル(エル・おおさか地階)

限定 80人

前売:2500円(学生・障がい者1500円)

当日:3000円(学生・障がい者2000円)

前売お申込み https://qr.paps.jp/rHtHW

◇伊波洋一(参議院議員)講演会

「岸田軍拡・安保3文書で日本全国が戦場になるってホンマなん?」

日時:5月5日(金・祝)午後2時~(午後1:30開場)

会場:エル・おおさか6F大会議室

資料代:500円(学生・障がい者無料)

◇映画上映会 5F視聴覚室

10:30~ はだしのゲン2

13:00~ ナナイの涙

15:00~ 南京!南京!

17:40~シー・オブ・ミラクルス

※戦争展への協力金として1日500円

主催:「アジアから問われる日本の戦争」2023実行委員会

東アジア「平和の枠組み」日本が広げる役割を

周辺国が軍事力強化、日本の安全どう守る?

軍事に対して軍事で対応すれば相手国は更に強大な軍事力を持とうとして悪循環に陥ります。これが戦争へのリスクを高め最も危険です。一たび戦争になれば多大な犠牲が発生します。大事なことは戦争を起こさせないための外交に知恵と力を尽くすこと、これが政治の責任として求められています。

日本、中国、米国も包み込む包摂的な平和の、枠組み作る「外交ビジョン」が必要です。東南アジア諸国連合(ASEAN=10ヵ国で構成)は互いに友好協力条約を結び、徹底した対話により東南アジアを«平和と協力»の地域に作り変えてきました。ASEANはいま、プラス日米中ロなど8ヵ国を含む「東アジア首脳会議」という現在ある「平和の枠組み」を強化し、友好協力条約を東アジア規模に拡大し戦争の心配ない地域にしようという大構想「ASEANインド太平洋構想」(AOIP)を示しています。日本も米国も中国もこの構想に支持を表明しています。憲法9条をもつ日本がこの方向を強力に推進していけば一番の安全保障になるのではないでしょうか。

第52回「神戸空襲犠牲者合同慰霊祭」

3月17日(金)、兵庫区の薬仙寺で開催

今年も第52回神戸空襲犠牲者合同慰霊祭を行います!

1995年1月17日の阪神淡路大震災に見舞われた私たちを、次々続く自然災害を日本中の人々が助け合ってきました。新型コロナウイルス感染症拡大も、医療現場の皆さまの努力や働く皆さまの努力で収束がくること、また、人が人を傷つけあう戦争は人間の思いや想像力、相互の信義と公正に基づき停戦へと進むことを信じたいものです。

78年前の2月5日、3月17日、5月11日、6月5日、8月6日と何度もあった神戸空襲を忘れないように、亡くなられた方々の無残な死や無念へ思いを新たにするために、亡くなられた方々を思うひと時を過ごします。だだ、今年も感染拡大に配慮し、マスク着用や消毒の徹底などと、密集を避ける形で行いますので、ご協力をお願いいたします。(「こうべ空襲だより」より)

写真は「神戸空襲を記録する会」が神戸空襲を忘れないようにとの願いを込めて2013年8月15日、大倉山公園に建立した「いのちと平和の碑」。

日時:2023年3月17日(金)午後1時30分~

場所:薬仙寺(神戸市兵庫区今出在家町4-1-14

当日JR兵庫駅から、市営地下鉄海岸線「和田岬」駅から案内板あり

空襲体験者のお話、戦災スケッチの展示など

お問合せ:神戸空襲を記録する会 ☎080ー1419-8208

戦争犯罪を見つめなおす、今問われている問題

日本の侵略戦争の闇「平頂山事件を考える」

90年前、1932年9月16日に何が起きたかご存じですか?日本の侵略戦争における住民大量虐殺事件の出発点、平頂山事件が起きたのです。事件が隠蔽された延長上に南京事件や東南アジアでの日本軍の住民虐殺があります。

平頂山事件とは、1932年9月16日、中国東北部の撫順市近郊にある平頂山集落で発生した住民虐殺事件です。当時、平頂山には、3000人以上の村民が住み、その多くは撫順炭鉱の労働者でした。撫順炭鉱を警備する日本軍の「撫順守備隊」が、その前夜抗日ゲリラに炭鉱襲撃を受け、その報復として日本軍は記念写真を撮るなどとだまし、住民を崖下の一か所に集め、村民が写真機と思ったのは実は機関銃でした。機関銃を覆っていた布が取り払われると、住民は逃げる間もなく機銃掃射されました。一斉掃射の後生存者がいれば銃剣で刺して回り、とどめを刺しました。遺体にガソリンを撒いて焼き払い、崖を爆破して遺体を埋め事件を隠蔽しました。(写真上:平頂山殉難同胞紀念碑)

ロシアがウクライナに軍事侵攻している今、平頂山事件研究の第一人者である井上久士駿河台大学法学部教授・日本中国友好協会会長が著書「平頂山事件を考える」で事件を解明し、警鐘を鳴らします。(写真:井上久士教授、日中友好協会会長)

 

第45回兵庫の「語りつごう戦争」展に市民250人参観

「戦争する国」日本から「戦争しない国へ」テーマに5日間開催、連日、戦争体験を語りつぐ会や平和色紙展も

兵庫の「語りつごう戦争」展の会は1978年の開催以来、毎年12月8日(太平洋戦争開戦日)にちなんで「再び戦争をおこさせない、世界から戦争をなくそう」という目標を掲げて戦争展開催を続けています。

12月7日~11日、神戸市兵庫区の妙法華院を会場に、「『戦争する国』日本から『戦争しない国』へ」をテーマに第45回兵庫の「語りつごう戦争」展が開催され市民約250人が参観しました。会場には学童疎開の写真や当時を記録した資料、戦時下の国民の暮しを紹介する資料など多数が展示されました。燈下管制の下、市民が暮す部屋の模型も再現され戦時下の国民が如何に厳しい生活を強いられていたかを示しています。原爆で被爆した衣類や額に入った絵画なども展示され核兵器の恐ろしさを伝えていました。平和色紙展コーナーでは、市民が応募した平和を願う色紙が46点展示され訪れた人はじっと見つめていました。

戦争体験を聞く集いは期間中毎日午後、同寺院会議室で開催され「元集団疎開児が戦争を想う」「77年前の私に出会って」「父の徴兵と国民のくらし」「8月6日の空襲で家消滅」のテーマでそれぞれ体験者が語りのべ80人の市民が参加しました。「12・8のつどい」は「いのちの足音」と題し、介護のすばる所長・小林リオさんが特別養護老人ホームに入所する人達から聞き取った体験談を本にまとめた「『きらくえん』の人々が語る戦中体験」をヘルパーの人達に読んでもらった感想文を紹介しました。小林さんは、今の社会は国民が安心して高齢を迎えられるだろうか、私たちが望む世界になるのだろうか、今の社会がこのままでよいのだろうかと自問する日々が続いていると自身の心境を語りました、集いには40人が参加しました。