記念講演会「東アジアの平和と発展を考える」

ASEANは、中国とどう付き合おうとしているか?

 新型コロナウイルス感染症拡大は、世界に大きな困難をもたらしています。最初に発症した中国は、徹底した検査と医療資源の投入で抑え込みに成功しました。日本を含め韓国、台湾、ベトナムなど東アジアの国々は、比較的安定した状況となっています。

 こうした状況下で中国は、東シナ海、南シナ海への海洋進出を強めています。日本が実効支配する尖閣諸島への領海侵犯も激しくなっていますが、南シナ海の島々への軍事基地化はベトナムやフィリピンとの領有権問題も絡み複雑化しています。

 こうした中国の動きに対し、ASEANの国々はどう対応し、どう解決の方向を目指しているのか。フィリピンを中心とした東アジア、東南アジアを研究している太田和宏神戸大学教授を迎え、お話しして頂きます。

日時:2020年12月13日(日)午後2時~4時

会場:神戸市立東灘区文化センター 8階第1会議室

講師:太田和宏神戸大学教授

プロフィ-ル:東南アジア政治、アジア安全保障研究。主要業績「貧困の社会構造分析」法律文化社2018年、論文「アジアの中の日米安保ー南シナ海問題に」関連して」(「法の科学」第47号2016年)など。

参加協力費:500円 マスク着用でご参加お願いします。

主催:日本中国友好協会東神戸支部

Tel&Fax(078)412-2228 

E-mail:sps98kg9@kobe.zaq.jp(兵頭)

兵庫県連合会が第66回大会を開く

11月8日(日)午後、日中友好協会兵庫県連合会は神戸市内で第66回大会を開催しました。コロナ禍の下、会場の人数制限を受けながらも県内各地からの代表が参加しました。

今年創立70周年を迎えた協会の歴史を振り返り、中国国内や日中間の問題、平和に関わる問題など激動する情勢の下で協会が果たすべき役割、課題について真剣な討議を行いました。

2019年度の活動の総括と2020年度活動方針では、「不再戦平和活動」「中国帰国者支援活動」「文化諸活動」「中国百科検定」「組織・財政活動」などについて提案があり、9人が発言しました。

「毎月定期的に役員会を開催し、仲間づくりや行事開催を議論をし活動を続けてる。4年間連続で増勢を迎えている」「中国帰国者支援では一緒に楽しむことを企画し交流したい」。「機関紙配付や会費の集金を手分けして行っている」「協会の広報、宣伝力の強化を望む」など幅広い分野にわたる発言が続きました。(写真は発言後フルスを演奏する参加者)

各地、各分野の報告を踏まえ、提案された議案を採択し、新役員が承認されました。最後に、協会組織の強化、拡大と運動の発展を誓い合い、大会宣言と大会決議を採択しました。

晩唐の詩人・杜牧「山行」を読む

10月31日に開催した第24回「漢詩を読む会」は晩唐の詩人・杜牧の「山行」を映像を見ながら、丹羽博之大手前大学総合文化学部教授の解説で読みました。

杜牧(803~852)

字は牧之、号は樊川(はんせん)。京兆万年(陝西省西安市)の人。憲宗朝の宰相で「通典」の著者として有名な杜佑の孫にあたる。太和二(828)年、進士に及第、さらに賢良方正科にも及第してエリート官僚として第一歩を踏み出す。弘文館校書郎、左武衛兵曹参軍を経て、広西観察̪使であった沈伝師に招かれ、部下として洪州(広西省南昌市)へ赴く。太和四(830)年、沈伝師の転任により宣州(安徽省宣城県)へ移り、その地で3年間を過ごす。その後揚州、洛陽を経て都に戻り、再び湖州(浙江省呉興県)の刺史となり、約一年後に孝功郎中、知制誥に任命されて長安に戻り、大中六(852)年、中書舎人に進み、同年11月に50歳で没した。

杜牧の詩は、軽妙洒脱が持ち味でセンスがよい。特に七言絶句にその才が遺憾なく発揮された。盛唐から中唐へと洗練されてきた詩の美しさ、うまさの感覚が、風流な貴公子・杜牧の才をまって花開いた、と考えられる。杜甫を「老杜」というのに対し、「小杜」と呼ばれる。(石川忠久 漢詩鑑賞事典より)

山 行 杜牧〈七言絶句〉

遠上寒山石徑斜  遠く寒山に上れば石径斜めなり

白雲生處有人家        白雲生ずる処人家有り  

停車坐愛楓林晩        車を停めて坐に愛す楓林の晩

霜葉紅於二月花        霜葉は二月の花よりも紅なり

この詩の最大の妙味は、霜にうたれて色づいた楓の葉を、二月の春の盛りの花よりもさらに赤いと言い放った奇想天外さにある。

次回の第25回「漢詩を読む会」は12月19日(土)です。

テーマは「白楽天の新年」

11月の「中国茶講座」~花茶と茶外茶

「花茶」と「茶外茶」を紹介します

前回の10月は「六大茶類」について学び定員を超えるほどの参加者で好評を頂きました。11月は花茶と茶外茶を紹介致します。どなたでも参加頂けますのでお気軽にお申込み下さい。

香りのよい福建省の高級ジャスミン茶数種と、茶以外の植物を原料にした「茶外茶」について神田貴子高級茶芸師・高級評茶員が紹介します。産地や製造法、香り、味、湯色、薬効など茶の特徴について解説を聞き、試飲で中国茶の素晴らしさをお楽しみ下さい。

日時:2020年11月18日(水)午後1:30~3:00

会場:日中友好協会兵庫県連合会「会議室」

※阪急「岡本」駅南口を西へ徒歩1分、鳥貴族さんが入るビルの3階

 JR摂津本山駅北口北へ徒歩約5分(光の園幼稚園・岡本教会東隣)

講師:神田貴子 高級茶芸師・高級評茶員

11月のテーマ:花茶と茶外茶

参加費:1,500(資料、茶菓子、茶のお土産

定員:15人 早めに下記へご予約下さい!

予約申し込み数:9人(11月17日現在)

主催:日本中国友好協会兵庫県連合会

Tel&Fax:078-412-2228

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net

中国を知る講座~文化・芸術・風俗習慣~

第5回「中国を知る講座」~文化・芸術・風俗習慣

9月から始めた「中国を知る講座」は今回で最終を迎えます。第8回中国百科検定は10月29日に申込みを締切り、11月29日(日)に加古川市で実施されます。第9回中国百科検定の申込期間は12月1日~2021年2月20日で、3月20日(土・祝)に神戸市中央区の兵庫県民会館で実施されます。

兵庫県連合会は、検定に向け9月8日から全5回の「中国を知る講座」を開催してきました。これまで、中国の地理・民族・世界遺産、政治・経済、歴史を学んできましたが最終回の今回は、文化・芸術・風俗習慣を学び、これまで百科検定に出題された初級~上級の試験問題活用し、参加者の希望レベルで学習の成果を試す機会を設けます。初めての方の参加も歓迎します。

第5回「中国を知る講座」開催日程

日時:2020年11月11日(水)午後2時~4時

会場:日中友好協会兵庫県連合会「会議室」

テーマ:文化・芸術・風俗習慣

講師:前田 清 協会兵庫県連合会会長

資料代:200円 ※マスク着用でご参加下さい。

主催:日本中国友好協会兵庫県連合会

   Tel&Fax:(078)412-2228

   E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net

11・3兵庫憲法集会

戦争させない、9条壊すな!ネット配信

コロナ禍のもと、働き収入を得て生活していくこと、人と人の出会いや移動が制限され、子どもたちは学ぶことさえ制限されています。感染の収束が見通せない中で「感染リスクを避けることが全てに優先する訳ではないこと」「普通の暮らしを取り戻すために何が必要なのか」を考えます。

  • 日程:2020年11月3日(火・祝)13:30~16:00
  • 会場:神戸芸術センター(定員500名 先着順)
  • 司会:小山乃理子さん(ラジオパーソナリティー、フリーアナウンサー)

■プログラム

新井深絵ミニコンサート

■パネルディスカッション「コロナ禍での憲法、平和、民主主義を問う」

寺脇 研さん 映画プロデュ―サー、評論家

上脇博之さん 神戸学院大学法学部教授

コーディネーター 津久井幸寿さん(弁護士)

※YouTubeのライブ配信を基本とします。視聴困難な方は神戸芸術センター会場へお越し下さい。

主催:戦争させない、9条壊すな!総がかり行動兵庫県実行委員会 連絡先:078-341-3332(中神戸法律事務所)

中国茶講座で六大茶類を学ぶ

製造方法を基に緑茶・白茶・黄茶・烏龍茶・黒茶・紅茶に分類

10月21日開催の「中国茶講座」は定員を上回る16名が参加しました。神田貴子高級茶芸師・高級評茶員が中国茶の分類について発酵や製造工程の違い、特徴を説明しました。また、中国茶4大茶区(江北茶区・江南茶区・西南茶区・華南茶区)の産地名や主に生産される茶類についても紹介しました。六大茶類の製法、生産状況、中国茶の基本の入れ方(茶葉、湯量、洗茶、抽出時間と回数、推奨茶器など)について詳しく説明し、緑茶の「西湖龍井茶」・黄茶の「君山銀針」・白茶の「花香白牡丹」・烏龍茶(青茶)の「安渓鉄観音」、「大紅袍」・黄茶の「君山銀針」・紅茶の「祁門紅茶」、黒茶の「谷庄普洱茶(熟茶)」について個々の産地、製造工程、味、香り、湯色など特徴を詳しく紹介し試飲しました。

次回中国茶講座は11月18日(水)午後1:30 テーマ:未定

参加予約を受け付けています。定員15人

菅首相の靖国神社への真榊奉納と安倍前首相の参拝に抗議

日本中国友好協会本部は10月21日、菅首相による靖国神社への真榊奉納と安倍前首相の靖国参拝に対する抗議声明を発表し、首相官邸に送付しました。以下はその全文です。

内閣総理大臣 菅義偉殿

菅首相による靖国神社への真榊奉納と安倍前首相の参拝に抗議する

 首相退任直後の9月に続き、安倍晋三前首相は10月19日に2か月連続となる靖国神社参拝を行った。この前首相参拝に先立ち、靖国神社の秋季例大祭にあたる17日、菅義偉首相が「内閣総理大臣」の肩書で靖国神社に真榊を奉納した。菅首相の靖国神社への供物の奉納は、安倍前首相の在任中の行為を踏襲するもので、首相による春秋の例大祭での真榊奉納と終戦記念日の玉串料奉納が毎年繰り返されている。

 靖国神社は侵略戦争に国民を動員する精神的な支柱であっただけでなく、A級戦犯を合祀し、侵略戦争を美化・正当化し宣伝する施設となっている。政教分離を定めた憲法に違反する行為は、国を代表する首相が侵略戦争を正当化し、「大東亜戦争聖戦論」の立場に立つことを示すとともに、憲法9条改悪の動きと相まって、日本が再び軍国主義の道を歩むのではないかとの国際的な疑念を生じさせるものである。

 日本中国友好協会は、侵略戦争の美化・正当化と宣伝につながる靖国神社への真榊の奉納と参拝に強く抗議するとともに、国際社会が共有する歴史認識を重視し、アジアと世界の平和と安定のために平和国家としての役割を果たすことを日本政府に強く求めるものである。

2020年10月21日  日本中国友好協会(会長 井上久士)

中国残留日本人の歩んできた道

理解を深める集いで中国「残留孤児」の手記を朗読

2008年4月に発足し、同年10月に尼崎市の委託を受け、支援法に基づく支援事業として日本語教室を開設しているコスモスの会尼崎日本語教室(宗景正代表)は毎年1回「中国残留日本人への理解を深める集い」を開催しています。今年は、中国「残留日本人孤児」の手記朗読、2世・3世の対談、写真展「ソ満国境に入植した開拓団」を開催します。新型コロナウイルス感染症対策として、会場内の三密を避けるための座席配置で開催されます。また参加の際はマスク着用を呼びかけています。

日時:2020年11月28日(土)午後1時~4時30分

会場:尼崎市立中央北生涯学習プラザ1階大ホール

入場無料

・宮島満子さんの手記「朗読」~八人の家族を満州で失って~

 朗読グループ「ま・どんな」の皆さん

・音楽のひととき

・対談「親たちの人生を語る」2世、3世のみなさん

・写真展「ソ満国境に入植した開拓団」(撮影:宗景正)

 同会場1階ロビー 期間:11月25日(水)~28日(土)

 午前9時~午後9時、28日は午後5時まで

主催:尼崎市(委託事業団体:コスモスの会尼崎日本語教室)

後援:尼崎教育委員会

協賛:近畿中国帰国者支援・交流センター、大阪中国帰国者センター

お問合せ:コスモスの会 石打謹也(090-7489-7091)

HP:kosumosunokai.sakura.ne.jp/kosumosu.html

日本学術会議会員任命拒否に協会本部が抗議声明

日本学術会議会員任命拒否に抗議し105名全員の任命を求める

菅義偉総理大臣は、日本学術会議が推薦した次期会員のうち6名の任命を拒否するという、これまでにない暴挙を行なった。

日本学術会議は、戦争に科学者が協力したことへの反省から、政府から独立した立場で学術の進歩に寄与する組織として発足した。便宜的に内閣府に設置されているが、独立して職務を行う機関と定められており、その時の政府の判断によって干渉を行うべきではない。

日本中国友好協会も、日本学術会議と同じ1950年に日本の侵略戦争が中国をはじめアジアと日本の国民に多大な犠牲を強いたことを深く反省して設立された。そして、自律的で多様な学術活動が互いの理解を深め、平和友好の基礎を築くとの考えから、学問研究を重視してきた。学術活動を平和友好運動に位置づけて70年間の歩みを刻んできた本協会として、菅首相の暴挙を見過ごすことはできない。

「日本学術会議が中国の軍事研究に参加する」等の根拠のない誤った噂が政府与党内に流され、一部の与党議員からは「反日研究に補助金を交付すべきでない」といった発言もなされている。こうした学問・研究の自由を脅かす動きは、2015年に安保法制が成立し、日本学術会議が軍事研究への協力拒否声明を出して以降、顕著になってきている。さらに今、日本学術会議への干渉が容認されれば、憲法23条が保障する学問の自由が脅かされる事態を招きかねない。学問の独立、自立を尊重しない社会に平和はないと本協会は考える。

6名を拒否した理由も説明せず、政府は「決定を変えるつもりはない」と述べている。それに対して、日本学術会議は、6名を拒否した理由を説明することと、任命権者である菅首相が日本学術会議の推薦した105名全員を会員として速やかに承認することを求めている。

日本中国友好協会は、日本学術会議の要望を全面的に支持し、政府に対して、直ちに105名全員を会員として任命するよう、強く要求する。

2020年10月12日 日本中国友好協会(会長 井上久士)