「漢詩を読む会」を再開します

杜甫・絶句の「山青花欲然」を読みます

新型コロナウイルス感染拡大により緊急事態宣言が発出され、長期にわたる自粛を余儀なくされたため4月11日に開催を予定していた第22回「漢詩を読む会」は延期していました。5月中旬以降は新規感染者数も減少し、5月21日には関西3府県の宣言が解除され日常が戻りつつあります。延期していた「漢詩を読む会」を4か月ぶりに再開することとしました。当面、講義時間を30分短縮し、会場内が「3密」にならないよう十分気をつけながら開催して参ります。お誘い合わせてご参加下さい。参加に際しては事前ご予約をお願い致します。(写真は四川省成都市にある杜甫草堂)

日時:2020年6月13日(土)午後2:30~4:00(2:30から開始)

会場:日中友好協会兵庫県連合会会議室(阪急岡本駅南を西へすぐ)

講師:丹羽博之 大手前大学総合文化学部教授

テーマ:杜甫・絶句「山青花欲然」

資料代:1,000円 ※事前に参加予約お願いします。

主催:日中友好協会兵庫県連合会「漢詩を読む会」

Tel&Fax(078)412-2228

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net 

中国残留日本人の帰国促進運動の歴史

戦後、民間三団体により3万数千人の在華邦人引き揚げが実現

戦争中に中国へ渡った日本人、日本の敗戦当時、中国には400万人近い民間人、軍人がいました。300万人近くは、1945年の敗戦から1948年にかけて日本へ引き揚げましたが、当時まだ多くの日本人が中国に残留していました。また引き揚げの中で多くの民間人が死亡しました。

1952年12月、当時の日本政府が1949年10月に誕生した中華人民共和国を認めない中で、日本赤十字社、日中友好協会、平和連絡会(現在の日本平和委員会)の三団体が訪中、翌年3月、中国紅十字会と在華邦人帰国協定を結び、3月に第1次集団帰国が実現しました。その後1958年の21次まで帰国促進運動は行われ、合計3万数千人の在華邦人が帰国しました。

1972年の日中国交回復後、1975年から公開調査が行われ、残留日本人の帰国が促進され、1981年には「残留日本人孤児」の訪日調査が開始されました。しかし今日に至るもまだ帰国者の生活に関わる問題や残留日本人孤児を育ててくれた中国人養父母の問題などがあり、帰国者への支援活動は続けられています。(日中友好運動のあゆみより)

1400年以上の歴史がある中国剪紙

剪紙は人生のセレモニーには欠かせない装飾品

剪紙は中国で代々引き継がれてきた民族工芸品の一つです。「剪」は「翦」の字の俗字で「きりそろえる」の意味で、転じて「紙を切る」という意味になります。ハサミを使用して切ったものを「剪紙」、小刀などを使って彫り刻んだものは「刻紙」と区分した呼び方もありますが、現在では総称して「剪紙」と呼ばれています。

1959年、新疆トルファンのアスターナ古墳で幾何学模様のものと鹿、馬の図柄の剪紙の一部が発見され、別の墳墓では猿を図案化した円形剪紙の断片が発見されました。これが1400年以上前の最古の剪紙と言われています。千数百年の歴史を持つ剪紙は正月をはじめ年中行事の必需品、人生のセレモニーには欠かせない装飾品として受け継がれてきました。

まず春節の飾りに剪紙が使われ、門扉には紙像の絵を門神として貼り、門柱の両側には赤色の台紙に一対の吉祥句の春聯。出入りの門には剪紙を暖簾のように垂らす門箋、窓には吉祥物・花鳥・干支などの窓花、屋内天井には六角形、八角形模様の大きな団花を飾り、部屋の壁には剪紙と共に年画が貼られ賑やかな装いで春節を迎えます。(百科剪紙図より)

2020年度前期「中国語講座」6月開講

初級~上級の10クラスが6月1日~5日に開講

4月13日からの開講を予定していた2020年度(第65期)中国語講座は、新型コロナウイルスの感染拡大のため緊急事態宣言が発令され、受講者、講師の安全のため4月、5月を休講としてきましたが、5月に入り感染の拡がりが少し抑えられてきたようです。引き続き5月中を休講とし、教室内の予防対策を講じながら6月1日(月)~5日(金)に全10クラスを開講することとしました。

6月1日(月)中級Ⅰクラス 午前・夜間

6月2日(火)初級Ⅱクラス 午前・夜間

6月3日(水)中級Ⅰクラス 午前・夜間

6月4日(木)中級Ⅲクラス 午前・夜間

6月5日(金)上級クラス  午後

6月5日(金)初級Ⅰクラス 夜間

・午前クラス:火曜日、水曜日は10:00~

       月曜日、木曜日は10:15~

・午後クラスは13:30~

・夜間クラスは18:30~

前期は今期に限り9月までの15回(通常は18回)

※月曜日午前クラスを除き見学を受付します。

日中友好協会兵庫県連合会「中国語講座」

Tel&Fax(078)412-2228

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net

「中国は社会主義か」6月初旬刊行

シンポジウム「中国は社会主義か!?」の全記録

「資本主義だ」説、「社会主義だ」説、どちらでもない説。これほど見方の分かれる問題はないだろう。第一級の研究者5名が、長文の見解を提出し、それをふまえて質問と意見をやりとりし、その上で長時間の議論を重ねた。これらの到達を経て、新たに書き下ろしたのが本書である。世界と日本を左右する21世紀の大問題への手がかりがここにある。

「中国は社会主義か」A5判208頁 6月初旬刊行

  1. 「21世紀・社会主義のあり方」立命館大学名誉教授 芦田文夫
  2. 「中国社会・経済の制度的特徴をどうみるか」立命館・長崎大学名誉教授 井手啓二
  3.  中国は「社会主義をめざす資本主義」である 慶応義塾大学教授 大西 広
  4. 「資本主義・社会主義・大国主義」元参議院議員 聴濤 弘
  5. 「中国の体制規定とその変革の論理」大阪経済大学名誉教授 山本恒人

日中友好協会関係者限定申込みチラシ(添付のチラシ)、書店では通用しません。

価格:2,000円(送料無料) ご注文は下記へお願いします。

支払方法:お届けの本に振込用紙を同封します。

FAX:075-672-0035

E-mail:taro@kamogawa.co.jp(限定チラシ見たとお伝え下さい)

電話:075-672-0034 かもがわ出版

中国武術は伝統的な体育種目の一つ

中国武術は「文革」で「封建的遺物」と否定され、1980年代に新しい武術普及と制度を充実することになった

中国武術は中国の伝統的な体育種目の一つであり、多くの流派に分かれています。中国では一般に「武術」と言われるが、広東省などの南方では「功夫」とも称されます。

中国武術には、身体機能の向上を図り、専門技能を増強させるための「功法運動」、徒手による衝、撞、擠、靠、崩、挑、劈などの打法および蹬、踹、弾、纏、挂、擺などの踢法を様々な身(型)法や眼法と組み合わせて編成した「套路運動」、さらに散手、推手、短兵などの「格闘運動」があります。套路運動は型の組み合わせを演じる徒手拳法と武器類に分かれるほか、1人で演じる「単練」と2人以上が競い合う「対練」があります。

中国武術の流派は多く、「拳法は千、武器類は数百」と言われています。中国発行の武術事典などから、中国武術の流派は約430あり、各流派の拳法には単練套路が約640種、対練套路が約60種あるほか、22種の武器類にも約650種の単練套路と約10種の対練套路などがあります。

1982年の全国武術工作会議で、建国以来の武術活動を検討し、新しい武術普及とそのための制度を充実することになりました。全国的な調査活動では、中国武術の流派は129で、主な拳法として長拳、太極拳、南拳、形意拳、八卦掌、通背拳、劈挂拳、翻子拳、地躺拳、象形拳などがあります。また主な器械類としては剣術、刀術、匕首、槍術、棍術、太刀、双刀、双剣、双鉤、九節鞭、三節棍、縄標、流星錘などがあげられます。(写真は百度百科)

中国鉄路のきっぷたち③

2020年4月29日より高速鉄道全線でチケットレス化が完了しました!

いよいよこの連載も最終回になりました。この回ではきっぷ実名制からチケットレスへの流れを書いていこうと思います。

2011年6月1日より高速鉄道において「きっぷ実名制」が導入されました。(2012年1月より全列車で導入)以前から横行していたダフ屋対策として実施されたようです。きっぷ様式は青地に和諧号のシルエットが入ったきっぷになり、身分証明書番号(外国人の場合はパスポート番号)と名前が切符に記載されています。下記にサンプルがありますが、個人情報は消さしていただいています。

きっぷの購入もネットが活用され、中国鉄路公式サイト12306.cnや公式アプリでできるようになり利便性が上がりました。ただしそのサービスを利用する際には中国の携帯電話番号ならびに中国国内の銀行口座(または支付宝か微信支付のアカウント)が必須となり外国人にとっては敷居が上がってしまいました。

そして高速鉄道ではきっぷ自体が無くなりました。数年前から中国の二代身分証などを自動改札機にタッチするとそのまま乗車できるサービスは主要高速鉄道で実用化されていましたが、海南島を手始めに本格的に高速鉄道のきっぷのチケットレス化が開始しました。そして2020年4月29日より高速鉄道全線でチケットレス化を開始しました。

あらかじめきっぷは公式サイトや公式アプリで購入しておき乗車時に先述の身分証を改札機にタッチするだけで乗車できます。パスポートの場合は有人改札でチェックしてもらうかパスポート対応の自動改札機を通ります。乗車証明は駅の端末で自分で打ち出すか窓口で発行してもらいます。

余談ですが今猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症肺炎の時に、きっぷ実名制のデータを活用し感染者が乗車した日にち・列車・席番情報が分かるので、濃厚接触の可能性を具体的に知らせることができました。

今は世界的に大変な状態ですが、皆さん力を合わせて乗り越えましょう。その後、一度中国鉄路の列車に乗ってみてください。日本では絶滅してしまった寝台車や食堂車もまだまだ走っています。

中国から県内自治体へ医療用防護物資届く

加古川市役所へ中国桂林市からマスク5万枚

4月25日、加古川市と友好都市提携を結んでいる中国・桂林市からマスク5万枚が届きました。今年1月末、新型コロナウイルス感染が拡大していた中国広西チワン族自治区桂林市へマスク1万2千枚を寄贈していました。加古川市は市内の学童保育や福祉施設などで活用するとしています。(加古川市、写真は神戸新聞より)

神戸市や西宮市にも中国から医療用防護物資届く

3月27日、西宮市と友好都市提携を結んでいる中国浙江省紹興市から「日本加油!西宮加油!」のメッセージが貼られた段ボール箱47個が届きました。贈られてきたのは、医療用マスク3万8千枚、防護服1千着、ゴーグル3千個で、西宮市内の医療機関などに配布されます。(西宮市)

4月10日、交流のある中国遼寧省大連市から新型コロナウイルス感染症対策支援物資として医療用防護服約3千着、医療用ゴム検査手袋約1万枚、一般用マスク約20万枚が神戸市役所に届きました。支援物資に添付されたメッセージには「瀟瀟春雨下、相約一把傘 神戸加油!日本加油!」(春雨を一緒に傘をさして身を寄せ合って乗り切りましょう。神戸がんばれ!日本がんばれ!)と書かれていました。神戸市は民間病院を含む市内医療機関等へ配布するそうです。(神戸市)

中国茶の起源と分類

中国茶の起源

新茶の季節となりました。中国茶について、その起源と分類を知るため中国百科検定公式テキスト「中国百科」より紹介します。

中国で生まれた茶は、中国国内で様々に変化し、世界中に広がりました。唐代に茶聖と呼ばれる陸羽が著した世界最初の茶専門書「茶経」の中では、一之源(茶の源)に「茶者南方之嘉木也」と記され、茶が中国の南方の木であると述べられている。また、七之事(第七章)の冒頭に「三皇  炎帝神農氏」と名前が挙げられている。農業の神様、本草学の始祖と言われる神農は、山野を駆け巡り、野草を食べては、食べられる植物を人々に教えていた。時には毒草にあたり苦しむが、神農は茶の葉を噛んで解毒したと伝えられている。

「茶を飲む習慣は、遠く神農の時代から(紀元前3400年頃)から始まり魯の周公旦によって世に広められた(紀元前1046頃)と記されている。最初は「薬」として飲まれていたと考えられるが、次第に庶民の飲み物として広まっていった。茶には特有のよい香りがあり、飲むと爽やかな気持ちになる。また、様々な成分が活力を増進し、疲労の回復に役立つ。その薬効作用と味、香りの良さからやがて世界中に普及し、それぞれの国の風土や文化に合った形で発展していった。

中国茶の分類

茶樹から若芽を摘み取り、各種の茶葉に製茶する。製茶した茶葉の種類を大きく分けると基本茶類(1次加工茶)と再加工茶類(2次加工茶)の2種類になる。基本茶類には緑茶、白茶、青茶、紅茶、黄茶、黒茶があり(6大分類茶)、発酵の度合いで種類が分かれている、再加工茶には花茶、緊圧茶、粋取茶、果味茶、茶飲料、薬用保健茶などがある。(中国百科検定公式テキスト「中国百科」より抜粋)

マスクの自動販売機登場

香港では自動販売機で1000万枚無料配布も

新型コロナウイルスによる感染拡大でマスク不足が続く中、香港市街や台湾台北市の保険センター、吉林省長春市の地下鉄駅などにマスクの自動販売機が登場しています。北京市の住宅地や欧州、日本の山形市でも自販機設置のニュースがあります。(写真:山形市内のニット製品などを手掛ける会社の前に設置されたマスク自販機。山形新聞より)

美術品収集家として知られるエイドリアン・チェン氏が特別製の自動販売機を香港の18地区に設置し費用や数量不足でマスクが買えずに苦しんでいる人たちのために1000万枚のマスクを無料配布する、その第1弾として社会的に弱い立場にいる人たちや低所得層が入手できるようにするとしている。自販機で入手するために使用されるカードには身元確認のためのQRコードが割り当てられ、カードを使えば自販機からマスクを受け取ることができるという。(CNN)