柳絮が舞う中国の春

幻想的でありながら、悩みも多い季節

日本の春といえば、まず思い浮かぶのはサクラです。近畿地方では3月下旬に開花し、数日を経て満開に。やがて花びらがひらひらと舞い、サクラ吹雪となって街を彩ります。川面や池に浮かぶ花筏もまた、春の風情として人々の心を癒してくれます。

一方、中国ではサクラの名所はそれほど多くありません。そのため、サクラが春の象徴になることはあまりありません。代わって春を代表するものといえば――私は「柳絮(りゅうじょ)」だと思います。柳やポプラの綿毛のことで、華北・西北の街々では4月中頃になると、まるで吹雪のように白い綿毛が舞い散ります。

柳と楊 ― 春に綿毛を飛ばす樹木

柳(しだれ柳)も楊(ポプラ)もヤナギ科の樹木です。どちらも春になると綿毛を飛ばします。 唐代の詩人・杜甫や女流詩人・薛涛も、柳絮の幻想的な姿や儚さを詠んでおり、古くから人々の心を捉えてきました。

しかし、この柳絮。見た目は美しいものの、実はなかなかの“厄介者”でもあります。

幻想的だが、実は困りもの

柳絮が舞う季節、街を歩いたり自転車に乗ったりすると、髪や衣服に綿毛がくっつきます。目や鼻に入りやすく、アレルギー体質の人は鼻水やくしゃみ、呼吸が苦しくなることもあります。そのため、この時期の中国の街では、ゴーグルやマスクを着けて外出する人が多く、日本の花粉症の光景とよく似ています。

さらに、綿毛が最盛期を迎えると、通りは落ちた柳絮で白く覆われます。清掃員が毎朝竹箒で掃き集めても、軽い綿毛は風が吹けばすぐに散らばり、元の状態に逆戻り。まさに清掃員泣かせです。

また、柳絮には脂分が多く含まれており、非常に燃えやすい性質があります。火のついたタバコの吸い殻が落ちると燃え上がることもあるそうです。洗濯物や網戸に付着したり、排水溝や空調機の室外機に詰まったりと、扱いづらく危険な面もあります。

なぜ中国の街には柳や楊が多いのか

柳絮が多いということは、街路樹や公園に柳や楊が多いということです。では、なぜこれほど多く植えられたのでしょうか。

理由は「成長の早さ」と「利用価値」にあります。 中国では建国当時、とくに華北・西北地方の森林率が低く、砂嵐に悩まされていました。そこで政府は、成長が早く建築資材としても使える柳や楊に注目し、1960年代から70年代にかけて積極的に植樹を進めました。

とりわけ文化大革命期(1960年代後半〜70年代後半)は大衆動員が容易で、「農業発展」「生活環境の改善」といったスローガンのもと、農民や労働者、市民が大量に柳・楊を植えました。

古代には人々に愛された柳・楊ですが、現代では経済的価値を期待されて大量に植えられ、その結果として柳絮の問題が生まれ、厄介者扱いされるようになったのです。 少し気の毒な気もしますし、後先を考えずに植え続けた人間側の問題とも言えるでしょう。

現在の対策と、少しの寂しさ

もちろん、現在の中国の行政も手をこまねいているわけではありません。

  • 綿毛がついた枝に注水して飛散を抑える

  • 綿毛の発生を抑える薬剤を樹木に注入する

  • 道路に堆積した柳絮をこまめに清掃する

  • 将来的には、柳絮の出ない樹木への植え替えも検討

こうした対策が進められています。 やがて北京や西安でも、柳絮が飛ばない春が訪れるかもしれません。

しかし、そうなるとまた少し寂しい気もします。 あの幻想的な光景が見られなくなるのは、どこか惜しい――そんな気持ちも湧いてきます。 これは、ただの感傷にすぎないのでしょうか。

参考資料

① japanesebeijing.gov.cn(2026.04.08) ② CGTN(2026.04.07) ③ 西部ネット(2025.04.12) ④ 北京人民政府ネット(2026.04) ⑤ 人民ネット日本語版(2025.05.17)

全長42km、長江河口を貫く

上海軌道交通22号線(崇明線)が全線で軌道貫通

【情報提供】申通地鉄建設集団 【動画】蓝爸爸 【写真】祁稼昊 【図版】居翀斌 【編集】程小程 【本期責任編集】蓝爸爸 【本期校閲】Shining灵感

4月21日午前、崇明島・陳家鎮駅構内で中鉄五局の作業員が最後のレール溶接を完了し、上海で初めて長江を横断する軌道交通プロジェクト——上海軌道交通22号線(崇明線)が、ついに全線で軌道貫通を達成しました。 これにより、今後のき電設備の設置、システム試験、電車の走行試験に向けた重要な基盤が整いました。

上海中心部と崇明区を結ぶ新たな大動脈

上海軌道交通22号線は、全長42km超・全8駅の大規模路線です。 開業後は上海地下鉄ネットワークとシームレスに接続し、崇明区と上海中心部の移動時間を大幅に短縮。 地域の交通利便性を高めるだけでなく、長江デルタ一体化の推進にも新たな力を与えると期待されています。

① 科学的な施工管理で、効率的に軌道敷設を推進

土木工事の引き渡し状況に合わせ、施工チームは長大な越江区間という難所に正面から挑みました。 現場スペースを合理的に配置し、複数箇所で同時に作業を展開。 さらに、

  • 道床基底のコンクリート打設

  • 軌道スラブの敷設

  • 自密実コンクリートの注入

  • レール締結装置の取り付け

といった工程を“流れ作業化”することで、施工効率を大幅に向上。 1日あたり最大135mの敷設を実現し、工期の重要節目を確実に守りました。

② 独自開発の工装・工法で、品質を徹底管理

現場のニーズに合わせ、複数の自社開発工装や専用工法を導入。

  • 伸縮継ぎ目専用工装で、継ぎ目の直線性と仕上がりを確保

  • トンネルセグメントを傷つけない水路型枠工装を開発

  • 中央水路には定型鋼製型枠を採用し、排水性を高水準で確保

これらにより、構造物の品質と安全性が一段と向上しました。

③ 精密な検測・調整で、走行性を向上

専門機器を導入し、TQI(軌道平順性指数)に基づく精密な管理体系を構築。 0級軌道検測器を用いて軌道精調を行い、

  • 路線の平順性向上

  • 将来の走行騒音・レール鳴きの低減

といった効果を実現し、乗り心地の向上につなげています。

④ スマート施工で、将来の保守も効率化

軌道マーキングロボットを導入し、レールへの標識塗装を自動化。 統一された表示、高い耐候性、長期の保持力を備え、 施工の標準化だけでなく、今後の巡検・保守・運営管理にも大きく貢献します。

今後の予定

22号線の各参画企業は、

  • 安全・品質管理の強化

  • 施工組織の効率化

  • 軌道精調、駅舎内装、システム調整

などの重要工程を着実に進め、年内の路線完成を目指して全力で取り組む方針です。 上海の新たな“長江を越える鉄路”として、質の高い都市交通インフラの実現が期待されています。

台湾・国民党・鄭麗文主席が訪中

習近平国家主席と会談

台湾・国民党の鄭麗文主席は4月7日、総勢13名の訪中団を率いて中国を訪問しました。国民党党首の訪中は約10年ぶりとなります。11日には北京の人民大会堂・東大庁において、習近平国家主席との会談が実現しました。

会談の中で鄭主席は、戦争を防ぎ回避するための制度的な解決策を模索し、台湾海峡を「紛争の平和的解決」の模範とすべきだと強調しました。また、制度的で持続可能な対話・協力のメカニズム構築の必要性にも言及しました。

一方、習近平主席は「国家は分かち難く、乱れてはならない。民族は散らばってはならず、文明は絶えてはならない」と述べたと報じられています。さらに「台湾独立に反対することは双方の共通の政治基盤である」との立場を改めて示したとされています。

双方はまた、「平和は不可逆であり、台湾海峡を紛争の駒にしてはならない」「民族復興、両岸の交流と協力、九二コンセンサスの堅持と台湾独立反対」といった点を再確認しました。

九二コンセンサスとは

「九二コンセンサス」とは、1992年に中国の海峡両岸協会と台湾の海峡交流基金会が確認したもので、「一つの中国」を認めつつ、中国側は国号を「中華人民共和国」、台湾側は「中華民国」と称することを当面は相互に容認するという「一中各表」の考え方を指します。

技術・社会分野での協力にも合意

さらに双方は、新エネルギー、疾病対策、人工知能とその倫理などの分野でも協力を進め、テクノロジーを人類の福祉に役立てるべきだとの認識で一致しました。

台湾国内の政治状況と今回の訪中の背景

台湾ではこの8年間、「台湾独立」を掲げる民進党の蔡英文総統が政権を担ってきました。しかし、新型コロナ対策の迷走、物価高、賃金の伸び悩み、不動産価格の高止まりなどが重なり、労働者・農民・市民の間で不満が蓄積。2024年の総統選挙では政権交代が確実視される情勢でした。

ところが、野党の国民党と民衆党による「候補者一本化」が選挙直前に破綻し、結果として民進党が辛勝。頼清徳氏が総統に就任しました。ただし、議会では与党が少数派となっています。

さらに現在、第二次トランプ政権による台湾半導体産業への強い要求や武器売却の圧力、自国防衛費の大幅増額の要請などが続き、台湾社会には不安が広がっています。

こうした情勢の中で行われた鄭麗文主席の訪中は、必然性をもって生まれた動きといえます。この時期に中台双方の指導者が直接会談したことは、台湾海峡の平和的解決に向けた期待を抱かせる出来事として、国際社会からも注目されています。

参考資料

  1. 山本恒人 Facebook(2026/04/04)

  2. 人民ネット(2026/04/10)

  3. 住友商事グローバルリサーチ(2026/04/10)

  4. 中央日報(2026/04/09)

  5. 西見由章(産経新聞・台北支局長、2026/04/10)

  6. 風伝媒(2026/04/08)

「中国平和ツアー」——壮大な歴史と大自然に抱かれた1週間

✈️ 心が震える瞬間の連続

20名で歩いた「中国平和ツアー」——壮大な歴史と大自然に抱かれた1週間

4月2日からの1週間、20名が参加した「中国平和ツアー」。 今回の旅は、敦煌・嘉峪関・西安——シルクロードの核心を巡る壮大なルートでした。 旅の間ずっと青空が広がり、まるで私たちを歓迎してくれているようでした。

🌙 【1日目】思わぬトラブルが、旅の絆を深めた

北京→敦煌便が突然の欠航。 一瞬ざわついたものの、長い乗り継ぎ時間を利用して空港で昼宴会が始まると、 「これも旅の醍醐味だね」と笑顔が広がりました。

夜10時半、ようやく敦煌に到着。 長い一日でしたが、旅の仲間との距離が一気に縮まった、忘れられないスタートとなりました。

🏜️ 【2日目】砂漠の風が運ぶ“悠久の気配”に包まれて

● 西千仏洞

1200年前の石窟に足を踏み入れた瞬間、 薄暗い空間に浮かび上がる仏画の色彩に息をのみました。 「こんなにも鮮やかに残るものなのか」——誰もが驚きの声を漏らすほど。

● 陽関・玉門関

どこまでも続く大地。 風の音だけが響く広大な景色に立つと、 かつてここを行き交った旅人たちの姿が目に浮かぶようでした。

● 鳴沙山・月牙泉

砂山を電気カートで進む途中、突然現れた“ラクダ専用信号”。 思わず笑いが起きるユニークな光景でした。 月牙泉では、砂漠の真ん中に湧き続ける水面が太陽にきらめき、 「こんな場所が本当にあるのか」と心が震える美しさでした。

● 敦煌夜市

夜は人々の熱気に包まれた夜市へ。 屋台の香り、音楽、笑い声—— 旅の高揚感が一気にピークへと達しました。

🕌 【3日目】莫高窟——“千年の祈り”が息づく場所

莫高窟では、日本語ガイドの案内でいくつかの洞窟を巡りました。 洞窟に入るたび、時代ごとに異なる仏像や壁画が現れ、 まるで千年の歴史が静かに語りかけてくるようでした。

午後は嘉峪関へ向けて5時間の移動。 車窓に広がる大地の色が、夕陽とともにゆっくり変わっていく—— その景色もまた、旅の大切な一部でした。

🏯 【4日目】700段の階段の先に広がる“圧巻の世界”

午前は懸壁長城へ。 700段の階段を登り切った瞬間、 眼下に広がる大地の雄大さに、誰もが言葉を失いました。

午後の嘉峪関城楼では、 その圧倒的なスケールに「これがシルクロードの要塞か」と感嘆の声。 夕方の便で西安へ移動し、旅はさらに深みを増していきます。

🌸 【5日目】桜舞う西安で、歴史と春が交差する

青龍寺、大雁塔、小雁塔、西安博物館、古代城壁—— どこを訪れても歴史の重みが感じられました。

この日は清明節の振替休日。 満開の桜の下、家族連れの笑顔があふれ、 青龍寺では「桜まつり」が開催されていました。 歴史の街に春が溶け込む、心温まる一日でした。

🐎 【6日目】兵馬俑の“圧倒的存在感”に心が震える

午前は華清池へ。 楊貴妃と玄宗皇帝が過ごした浴場跡に立つと、 当時の華やかな宮廷文化が目の前に蘇るようでした。

そして兵馬俑博物館へ。 広大な展示館にずらりと並ぶ兵馬俑の軍勢は、 ただ“圧巻”の一言。 その迫力に、参加者の誰もがしばらく言葉を失っていました。

🛫 【7日目】帰国——胸に残るのは、旅の余韻

朝6時にホテルを出発し、西安空港へ。 北京経由で関西空港に到着し、全員無事に帰宅しました。

振り返れば、 壮大な景色、千年の歴史、仲間との笑顔—— どれも心に深く刻まれる瞬間ばかり。 “また旅に出たい”と思わせてくれる、忘れられない1週間でした。

全国最小級?蒲城駅が話題に

全国で一番小さな駅に迷い込んだ?
「待合室が家より小さい。出口も家の玄関より小さい」
先日、
ある陝西省のネットユーザーが
春運(旧正月の帰省ラッシュ)で列車に乗った際の写真を投稿し、
その何気ない一言が大きな話題を呼びました。
コメント欄は一気に
“最小の鉄道駅”をめぐる投稿大会のような盛り上がりに。

■ 話題の「全国最小駅」はどこ?
投稿者が言う“全国最小の駅”とは、
陝西省渭南市蒲城(ほじょう)県にある 蒲城駅 のこと。
この駅は中国鉄路西安局集団有限公司・韓城車務段に属する
四等の客貨扱い駅で、
待合室の広さは わずか133.5平方メートル しかありません。

麻雀は小さくても、五臓六腑はそろっている
蒲城駅は決して広くはありませんが、
サービスは必要十分に整っています。
・安検(手荷物検査)エリア
・サービスカウンター
・待合スペース
・公共充電コーナー
といった設備がきちんと備わり、
乗降の動線もスムーズです。
待合室は 同時に100人が利用可能。
冬は暖房、夏は冷房がしっかり稼働し、
お湯も24時間利用できます。
老眼鏡、裁縫セット、充電器などが入った
「便利サービス箱」も用意され、
細やかな心配りが感じられます。

小さな駅でも、担う役目は重い
50年以上の歴史を持つ蒲城駅は、
甘鐘(かんしょう)鉄路の途中に位置し、
関中平原と陝北の黄土高原を結ぶ
重要な交通の結節点です。
駅では毎日、
公益性の“慢火車(スロートレイン)”
7005/7006列車 の旅客業務を担当。
さらに、
列車の行き違い、貨物列車の編成・解体など
多くの運行作業を担い、
路線の安全と円滑な運行を守っています。
駅の客運スタッフは わずか4名。
切符販売、安検などを分担しながら、
駅の日常運営をしっかり支えています。

小さな駅でも、地域の暮らしをつなぐ大きな存在
蒲城駅に停車する7005/7006次“慢火車”は、
西安と榆林を結び、
綏徳、延安、臨潼など 12駅に必ず停車。
料金も非常に良心的です。
・蒲城 → 西安:12.5元
・蒲城 → 延安:30.5元
沿線の住民からは
「家の前を走る便利なバス」
と親しみを込めて呼ばれています。
駅長の陳小虎さんはこう話します。
「周りのお年寄り、学生、果樹農家の方々は、
みんなこの列車が大好き。
気軽に街へ行けるんです。」
甘鐘鉄路には、蒲城駅のような四等駅がまだ多くあります。
大きな駅のような華やかさはなくても、
日々の変わらぬ支えが、
沿線住民にとって最も頼れる足となっています。

■ 旅客の声
「入ってみて驚きました。
こんなに小さい駅だとは思わなかったけれど、
設備はそろっていて、とても清潔でした。」
—— 旅客・韓さん
「駅は小さいけれど、
沿線に住む私たちにとっては欠かせない交通手段です。」
—— 旅客・安さん

小さな駅は、鉄道の“神経末梢”
列車は速くなくても、
そこには確かな生活の支えがある
あなたの知っている
“物語のある小さな駅”はありますか。
ぜひコメントで教えてください。

出典:
《人民鉄道》報業有限公司 陝西記者站(西安局集団公司 融媒体センター)
文章:申琦・柯航
写真/動画:王少華・孟浩・王晓剛
編集:謝琦
校閲:高珊

2025年中国・EV(電気自動車) 売上げ世界一に!

**2025年 中国EV(電気自動車)世界販売台数でトップに!**
2025年のEV(電気自動車)販売について、各メディアの報道によれば、中国メーカー BYD(比亜迪) の販売台数が前年比 28%増の225万6714台 に達し、アメリカの テスラ の 163万6000台(前年比9%減) を上回りました。
この結果、中国・BYDが世界のEV販売台数で首位 に立ったと伝えられています。
また、好調なEV販売に引っ張られる形で、BYDの PHV(プラグインハイブリッド車) も 460万2436台 と過去最高を記録したとのことです。

なぜ中国のEVが世界一になったのか
世界では今、「なぜ中国のEVがここまで伸びたのか」が大きな話題になっています。
背景には、以下のような中国独自の政策や環境があると指摘されています。

1. EV購入への手厚い優遇策
中国では、EV購入者に対して
• 税制優遇
• 補助金制度
が整備されており、結果として 欧米メーカーのEVの半額以下で購入できる ケースも多いと言われています。
この価格差が欧米の政府・産業界の強い反発を招き、中国との摩擦が高まっているとも報じられています。

2. ガソリン車のナンバープレート取得が困難
中国の都市部では、CO₂削減政策の一環として
• ガソリン車のナンバープレート取得が非常に難しい
• 取得費用も高額
という状況があります。
一方で、EVのナンバープレートは安く、簡単に取得できる ため、自然とEVに流れる仕組みになっています。

3. 充電インフラの圧倒的な充実
中国の都市では、
• バッテリー交換ステーション
• 急速充電設備
などのインフラが急速に整備され、数分走れば充電ステーションが見つかる と言われるほどです。
この利便性がEV普及を大きく後押ししています。

4. 若者に人気の“スマート機能”
中国のEVには、
• AI機能
• 音声操作
• スマホ連動
などのスマート機能が標準装備され、快適なドライブ体験が得られます。
価格も手頃なため、若者の支持が厚い のが特徴です。
若者のクルマ離れが進む日本とは対照的な状況と言えるでしょう。

まとめ
中国のEVが世界一になった背景には、
• 政府の強力な支援
• ガソリン車への規制
• 充実したインフラ
• 若者に響くスマート機能
といった複数の要因が重なっています。
今後、世界の自動車産業がどのように変化していくのか、引き続き注目が集まりそうです。

盲人マッサージ師・孫伍飛さん──「全国を旅したい」

福建省・寧徳市は三方を山に囲まれ、一方は海に面した土地。険しい自然環境は、地元の人々に外へ挑む気概を育んできました。
その地で生まれ育った盲人マッサージ師・孫伍飛(スン・ウーフェイ)さんは、鉄道開通をきっかけに故郷へ戻り、3台のベッドから始めた小さな店を、いまでは4店舗にまで拡大。30人以上の視覚障害者に働く場を提供しています。
「見えなくても、人生は輝ける」
孫さんは、サンダルと白杖、スマートフォンを頼りに、これまで29の省を鉄道で旅してきました。「世界は見えなくても、世界に自分を見てもらいたい」と語ります。

鉄道が変えた故郷と人生
かつての寧徳は、山が険しく交通が不便で、貧しい地域でした。福州へ行くにも半日、浙江省へ向かうにも山が壁となり、移動は困難でした。
2009年、温福鉄道が開通。人の流れが生まれ、経済が動き出しました。孫さんはそのタイミングで帰郷し、起業を決意します。
• 自宅の20㎡を改装し、3台のベッドで開業
• 障害者の起業支援制度により、手続きの優遇や所得税免除を受ける
• 技術が評判を呼び、2013年・2018年に新店舗をオープン
その後も鉄道網は拡大し、寧徳はリチウム電池やステンレス産業の一大拠点へと成長。地域の所得が上がり、健康志向の高まりとともに孫さんの店も繁盛しています。
孫さんはこれまでに20人以上の弟子を育て、「障害があっても社会に貢献できる」と胸を張ります。

「温かい世界だから、思い立ったら旅に出られる」
朝7時半、孫さんは白杖を頼りにバス停へ向かい、スマホの音声案内で路線を確認しながら福鼎駅へ。駅では、10年来の友人である駅員・葉耀君さんが必ず迎えてくれます。
葉さんは、豪雨の日に困っていた孫さんを助けて以来、「来る時は必ず連絡を」と約束し、10年間守り続けています。
鉄道沿線の駅員たちは「温福鉄道・愛心サービスグループ」を結成し、視覚障害者の移動を連携してサポート。孫さんは年間50回以上鉄道で移動し、「どこへ行っても温かい」と語ります。

旅と食を愛する人生
孫さんの趣味は旅とグルメ。
• 本場の蘭州牛肉麺を求めて30時間以上かけて蘭州へ
• 鍋包肉や鉄鍋炖大鹅を食べに黒竜江・ハルビンへ
• 2025年には浙江・台州の音楽フェスにも参加
これまで集めた乗車券は300枚以上。どの地でも、駅員やボランティアが自然に手を差し伸べてくれたといいます。
大連の海洋館では、職員が特別に海亀に触れさせてくれたことが忘れられない思い出だそうです。

「路は足元にある。全国を歩きたい」
孫さんのこれからの夢は、
• 子どもの日(6月1日)に杭州・西湖で舟を漕ぐこと
• 川藏鉄道が開通したら、布達拉宮を訪れること
そして何より、「障害があっても外の世界はどんどん良くなっている。勇気を出して外へ出て、人生を楽しんでほしい」と、仲間たちに伝えたいと語ります。

中国駐大阪総領事館を訪問

薛剣総領事と懇談
1月29日午前、兵頭理事長と光斎理事の2名で中国駐大阪総領事館を訪問し、薛剣総領事と1時間あまり懇談しました。
今回の訪問は、兵庫県連が4月に予定している「甘粛省平和ツアー」への協力をお願いしたところ、総領事側から「直接懇談したい」との申し入れがあり、実現したものです。

日中関係をめぐる率直な意見交換
高市早苗首相の台湾有事発言により、日中関係が難しい局面にある中での懇談となりました。
私が「高市首相は日中友好平和条約や両国間の約束事を十分理解していないのではないか」と話したところ、薛剣総領事は「理解した上で発言している」と述べ、日中間の緊張を利用して国民に大軍拡を容認させようとしているのではないかとの見方を示しました。
また、日本はアメリカ一辺倒ではなく、アジア諸国との関係構築にも力を入れるべきだとの指摘も受けました。

人的交流の重要性と若い世代への期待
中国訪問については大歓迎であり、「お互いの人的交流を通じて信頼関係を築くことが大切」と強調されました。特に若い世代の訪中を歓迎したいとのことでした。
私からは、昨年、沖縄の青年代表団が福建省を訪問したこと、また7月に北京で開催された「世界青年平和大会」に協会の青年が参加したことを紹介しました。

中国の地域実態を見てほしいという提案
総領事は、習近平政権が経済成長を国内の貧困対策に活かし、少数民族地域を含む貧困地域の底上げを進めていると説明。
そのうえで、「観光地だけでなく、現地の市民との交流を通じて地域の実態を見てほしい」と述べ、地域コミュニティとの懇談の機会を設けることになりました。
日本では「中国は自由がない」「言いたいことが言えない」といったイメージがあるが、実際の姿を体験してほしいとのことでした。

光斎理事の中国体験に総領事も驚き
光斎理事は、会社からの派遣で中国に滞在した経験や、現地労働者との交流について語り、共産党員労働者の優秀さに触れました。
また、中国滞在15年間で世界遺産を50カ所以上訪れたことを話すと、薛剣総領事も驚いた様子でした。

中国、太陽光と風力が主力電源へ

■ 広大な中国を走ると見えてくる“再エネの大地”
中国横断高速道路30号線を西へ向かうと、甘粛省酒泉あたりから景色が一変します。
車窓の右手、ゴビ砂漠の中に白い風車がぽつりぽつりと現れ、やがて視界いっぱいに広がる“風車の森”へと変わっていきます。
酒泉・玉門地区には7,000基以上の風車が並び、1,000万kW級という世界最大級の風力発電基地を形成しています。
さらに西へ進み新疆ウイグル自治区の達坂城に入ると、ここでも1,000基以上の風車が天山山脈の麓に立ち並び、660万kWの発電を行っています。
日本ではまず見られない、圧倒的スケールの風景です。

■ 太陽光発電も“地平線までパネル”
敦煌市北西部の「敦煌太陽光発電産業園」では、太陽光パネルと反射鏡が果てしなく続きます。
まるで“光の海”のような光景で、こちらも桁違いの規模です。
中国ではこのほかにも、
• チベット高原
• 山西省の高日照地帯
• 四川省の山岳地帯
• 山東省の渤海湾沿岸
など、全国各地に巨大な再エネ基地が広がっています。

■ 新規発電設備の8割が再エネに
中国電力企業連合会の発表によると、2025年の新規発電設備は次の通りです。
• 総設備容量:5.5億kW
• うち風力+太陽光:4.4億kW(80.2%)
つまり、新しく作られる発電所の8割が再エネという状況です。

■ 2026年、太陽光が石炭火力を初めて上回る見通し
同連合会は2026年について、次のように予測しています。
• 太陽光発電の設備容量が石炭火力を初めて上回る
• 風力+太陽光の合計が、全国の発電設備の半分に到達
これは中国のエネルギー政策における大きな節目であり、専門家は「歴史的転換」と評価しています。

■ なぜ“歴史的”なのか
● 世界最大の化石燃料消費国が方向転換
中国は世界最大の石炭・石油消費国ですが、その中国が非化石電源を主力に据え始めたという点が重要です。
● 産業構造の変化
再エネ設備の製造・建設・送電網整備など、新たな巨大産業が急成長しています。
● 気候変動対策へのインパクト
中国の排出削減は、世界全体のCO₂削減に直結します。

■ まとめ:再エネ大国・中国の姿が鮮明に
高速道路を走るだけで、風車や太陽光パネルが地平線まで続く光景に出会う中国。
その圧倒的なスケールは、単なる“景色”ではなく、エネルギー転換のスピードと本気度を物語っています。
2026年には、太陽光が石炭火力を上回る見通し。
中国は今、世界最大の再エネ大国へと大きく舵を切っています。

2月1日から鉄道部門が「静音車両」サービスを拡大

旅客の移動体験をさらに向上させ、文明的で温かく、静かな旅行環境を共に築くため、鉄道部門は「静音車両」サービスの導入を積極的に進めています。
2月1日からは、動寝台列車を除く「D」字頭・「G」字頭の動力分散式高速列車にもサービス対象を拡大し、全国で「静音車両」を提供する列車は8,000本を超える見込みです。これにより、より多くの旅客の快適な旅へのニーズに応えていきます。

■ 「静音車両」とは
「静音車両」は、車内放送や映像の音量調整、旅客への静粛行動の案内などを通じて、より静かな乗車環境を提供するための車両です。
統一された静音マークや案内カードが設置され、乗務員は声を抑えたサービスを行い、希望者には使い捨て耳栓も配布されます。
運用にあたっては
• 自主的な遵守
• みんなで維持
• 必要に応じた適度な声かけ
という方針が取られ、旅客は自由に静音車両を選択できます。

■ 購入方法と静音ルール
静音車両を提供する列車は、鉄道12306の購入画面に「静」のマークが表示されます。購入時には静音に関する約束事項への同意が必要です。
静音約束には次の内容が含まれます。
1. 車内では静かに過ごし、物音を立てないよう配慮する
2. 携帯電話などの電子機器はマナーモードまたは振動に設定する
3. 通話や会話をする際は静音車両の外へ移動する
4. 動画・音楽などはイヤホンを使用し、外部スピーカーは使わない
5. 子ども連れの場合は、騒ぎや泣き声が出ないよう見守る
もし静音ルールに反する行為があった場合、乗務員が適切な方法でやさしく注意し、静かな環境を維持します。

■ サービス拡大の背景
「静音車両」は2020年12月に京沪(北京〜上海)、成渝(成都〜重慶)高速鉄道で試験導入され、その後、京広、郑渝、京哈、沪昆、西成、贵南などの高速鉄道、さらに香港との跨境高速列車へと拡大され、多くの旅客から好評を得てきました。
今回の拡大では、動寝台列車を除く「D」「G」字頭の動力分散式高速列車が対象となり、
• 8両・16両編成の単独編成列車:1両を静音車両に設定
• 17両編成の長編成「復興号」:2両を静音車両に設定
• 連結運転(重連)の場合:前後それぞれの編成に1両ずつ設定
より多くの旅客が静かな車内環境を選べるようになります。

■ 利用方法
旅客は、鉄道12306(ウェブサイト・アプリ)や自動券売機で、
「静音車両を優先的に割り当てる」
という項目にチェックを入れることで、静音車両の座席を優先的に取得できます。
静音車両を利用する際は、静音ルールを守り、心地よく静かな旅行環境をみんなで作り上げていきましょう。