中国人画家が描く「満州」引揚絵図

国境を越えた愛と平和と人間愛の絵画展

米中協力で日本人難民105万人が帰国  

1945年の日本敗戦直後、中国東北部(満州)には約155万人の日本人がいて、ソ連進攻のもと、苛酷で悲惨極まりない状況におかれていました。翌年の1946年5月頃から漸く日本への引き揚げが始まり、中国遼寧省の葫蘆島から3年間で約105万人が帰国しました。しかし葫蘆島まで辿り着けなかった人たちは、逃避行の途中、飢えや寒さ、病気などで命を落としたり、残留婦人、残留孤児となり言葉に表現できないほどの悲惨な体験を経て中国大陸で生きることを余儀なくされました。

一人でも多くの人に絵と画家の心を!

その葫蘆島からの引き揚げの写真集を祖父から見せられた王希奇魯迅美術学院教授(写真下)は写真の中に母親の遺骨を抱えた子ども(絵の左側)を目にして衝撃を受け、自身の心の葛藤を乗り越え、中国への侵略戦争に加担させられた人たちであっても「戦争ではいつの時代も弱者が苦しむ、彼らも戦争の犠牲者だ」との思いに至り絵を画くことを決意、構想も含め約10年の歳月をかけ、油絵と墨絵の融合による独特の技法で乗船を待つ憔悴しきった数百人の日本人難民の姿を縦3m×横20mの超大型画面に描き出し「一九四六」と名付けました。この大作は「一九四六」神戸展実行委員会により今年8月31日~9月4日の5日間、神戸市灘区の「原田の森ギャラリー」で展示されます。「神戸展」には83人(5月4日現在)の国内外の著名人から特別サポーターとして協力を頂き、「神戸展」成功をめざし準備を進めています。

●開催期間:2022年8月31日(水)~9月4日(日)

時間:10:00~18:00 最終日は15:00まで

●展示会場:兵庫県立原田の森ギャラリー本館2F 大展示室

神戸市灘区「王子公園」西へすぐ

●入場料:大人1000円(前売りも同じ)大学院生以下無料

学生ボランティア募集中!

ご寄付のお願い!

・寄付口座名:「一九四六」神戸展実行委員会

・寄付口座番号:池田泉州銀行 逆瀬川支店

・普通口座 148583 

主催:「一九四六」神戸展実行委員会

特別協力:学校法人城西大学

特別サポーター:山田洋次映画監督、加藤登紀子(歌手)など著名人83人(5/4現在)、詳細は「神戸展」HPをご覧下さい。

後援:「中国」中華人民共和国駐大阪総領事館、遼寧省中日友好協会、魯迅美術学院、東北大学芸術学院 「日本」兵庫県、大阪府、京都府、神戸市、神戸市教育委員会、日本中国友好協会、立命館大学国際平和ミュージアム、立命館孔子学院

詳細は「神戸展」HPをぜひご覧下さい!

「『一九四六』神戸展」で検索または下記アドレスへ

https://free.yokatsu.com/koube/

「一九四六」神戸展事務局(宮原)

E-mail: smiyahara0405@gmail.com

中国初・海洋環境下の高速鉄道23年に開通

福建高鉄、全長277.42Km、設計速度350Km

中国鉄道によると、福建高速鉄道は福州から北へ、南は厦門と張州まで、全長277.42km、設計速度は350kmで、中国初の真の海洋環境下での高速鉄道であり、世界でも最も高速な沿岸/海横断鉄道です。

福建高速鉄道は85の橋と33のトンネルを有し、湄洲湾、泉州湾、安湾の3つの湾を横断しています。福建高速鉄道は2023年開通の目標に一歩近づき、「高速鉄道で海を渡る」という目標が現実のものになりつつあります。

福建日報は4月15日、福州ー厦門高速鉄道(以下「福建高速鉄道」)の新築が、湄洲湾の海を渡る橋の開通に成功したと報じました。湄洲湾横断橋は、全長14.7kmで、その内10.8kmの海域建設、350kmの設計速度、中国初の海横断高速鉄道低木塔斜張橋であり、福建高速鉄道の全線制御プロジェクトでもあります。(百度百科より)

初めて知る万人坑―ガイドブックを出版

「中国に現存する万人坑と強制労働の現場」を小冊子に

昨年(2021年)1年間日中友好新聞に連載された「中国本土に現存する万人坑と強制労働現場を訪ねる」に追加・加筆して標題の小冊子(ブックレット)にまとめ、4月10日付で出版しました。

その第一部では、万人坑と強制労働に関わる個々の現場の説明を見開きの2ページにまとめ、合わせて28か所の現場を紹介し、第二部に、中国本土における強制労働と万人坑の全体像を概観する解説を収録しています。これにより、「初めて知る万人坑」という副題に示すように本件主題に関する格好の入門書に仕上げることが出来たと思っています。さらに、参考文献を数多く示すことで、より詳しく知りたい人の要望に応えることができるように配慮しています。

それで、中国本土(大陸)における強制連行・強制労働は、被害規模(強制労働被害者は4000万人!)が甚大・膨大であるにも関わらず日本ではほとんど認識されていません。そして、そういう情況の下で発行する今回の小冊子(ブックレット)を多くの人に講読していただき、凄惨な史実を知ってもらいたいと願っています。青木茂(著者)

「中国に現存する万人坑と強制労働の現場」―ガイドブック・初めて知る万人坑―青木茂著(花伝社)定価:800円(税・送料別)

4月10日出版 各書店にて購入できますが、下記へご連絡頂ければお送りすることもできます。

E-mail:ms0918as@outlook.jp(青木茂)

またはokmt50@nicchu-hyogokenren.net(日中友好協会)

領土問題Ⅱ「ウクライナ問題と千島問題」

特別テーマ「領土問題Ⅱ」で問題の本質を話し合う

協会加古川支部の「中国近現代史研究会」は前回(尖閣問題)に続き、今回はウクライナと千島(北方領土)の領土問題をテーマに参加者の知見を徹底的に出し合い問題の本質に迫ります。どなたでも参加できます、初めての方歓迎です。

日時:2022年4月9日(土)午後2時~4時30分

会場:サンライズビル5階B(JR加古川駅南すぐ)

テーマ:領土問題Ⅱ―ウクライナ問題と千島問題

参加費:500円

お問い合わせ

日中友好協会加古川支部「中国近現代史研究会」

事務局:090-8753-5972(前田)

ロシアのウクライナ侵略に対し中国は?

ロシアをどう抑えるか、中国は「中立」の立場ー日中友好新聞より

冷戦時代と違い、米国と並び世界経済の牽引役になった中国。「暴走」するロシア・プーチン大統領をどう抑えるか。「平和の舵取り」への期待は大きい。

国連の対ロ決議に棄権

ロシアのウクライナ侵略に対し、中国はすでに2月24日「中国はロシアに武器は提供しない。ロシアは大国であり支援の必要もない(外交部報道局長)と「中立」の立場を明らかにした。
「ウクライナ領内から全ての軍隊を直ちに完全・無条件に撤退させること」をロシアに求める決議をした3月2日の国連・緊急特別総会でも、反対ではなく「棄権」した。
習近平国家主席は「欧米などの経済制裁は、世界の金融、エネルギー、交通、サプライチェーンの安定に衝撃を与える」と発言、経済制裁について警戒感を示している。

軍事支援報道に反論

いま侵略戦争が続くなかで中国が当惑し警戒しているのは、中国がロシアと同一視されること。外交担当トップの楊潔篪共産党政治局員は3月14日、ローマでサリバン米大統領補佐官と会談したが、中国がロシアを軍事支援しているとの報道に「中国の客観的で正当な立場に泥を塗り偽情報を拡散している」と批判した。
英紙「フィナンシャルタイムズ」が3月13日、米政府当局者の話として「ロシアが中国に軍装備品の提供などを求めた」と報道したことに対しても、趙立堅副報道局長が14日「虚偽情報」と反発した。
問題なのは、「中国は問題そのものの是非にもとづき独立した客観的・公平な方法で判断し主張してきた」(同氏)と言っても具体的なその姿が見えないこと。
「朝日」などによると、国務院参事室公共政策研究センターの胡偉副理事長は3月11日、「中国は世界で唯一プーチン氏を阻止する能力を持つ国。この優位性を発揮しなければ」と強調、「プーチンと早急に手を切るべきだ」と国外ウェブサイトで主張した。だがこの論文は消され、読めない。これも中国の「当惑」である。(丸山重威・ジャーナリスト・写真、日中友好新聞4月1日号中国レーダーより抜粋)

中国の近現代史を学び現代中国の問題点を考える

日米共同声明に「台湾海峡の平和と安定」の重要性強調

昨年4月、菅前首相とバイデン米大統領との間で「日米共同声明」が出されました。「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す」という一文を書き込みました。日米共同声明に台湾問題を明記するのは日中国交正常化以来なかったことです。

日本のメディアは中国の動向、脅威を報じ海峡の危機を煽る

昨年の自民党総裁選で、高市早苗氏なども中国の軍事的脅威を強調しながら、日本の防衛予算の大幅拡大を主張していました。また、日本のメディアは中国軍の動向や、その脅威を報じ、台湾海峡の危機が煽られています。

台湾政府が「台湾独立を正式に宣言」することが最も危険

中華人民共和国の立場は、台湾は中国の一つの省ということで、台湾を統一したいわけです。米国も日本もこの中国の立場を理解して国交を正常化し今日に至っています。台湾問題で最も危険なのは、台湾政府が中国から独立を正式に宣言することです。この時には、中国が本当に武力を使い、血が流れる可能性があります。

台湾の世論は「現状維持」が圧倒的多数

では、そんな恐ろしいことが起こる可能性が、にわかに高まっているのでしょうか。台湾の内閣にあたる行政院の大陸委員会が毎年、中国大陸との関係についての世論調査を発表しています。2021年9月の調査では、「すみやかに独立すべき」と答えたのは、6・6%にすぎません。過去の調査でも「すみやかに独立」が、台湾世論の1割を超えたことはないのです。85%は基本的に現状維持なのです。これが重要です。

台湾住民の多数は戦争の危機を感じていない

台湾の民意が、すぐに独立を求めているわけではありません。独立指向が強いといわれる民進党の蔡英文政権でさえ、「統一はしない」と主張していますが「独立する」とは言っていないのです。基本的に事態を冷静に見ているわけです。昨年10月に台湾民意基金会が行った世論調査では、「台湾海峡で遅かれ早かれ戦争が起き、大陸から攻めて来ると思うか」という質問に、64%が「そうは思わない」と答えている。「そう思う」と答えた人は28%にすぎません。台湾の人々は意外に戦争の危機を感じていません。

台湾問題は中国の国内問題、原点を忘れてはならない

確かに今日、中国の経済成長につれて軍事力も大きくなり、質的変化も見られます。私たちはもう一度、台湾問題の原点を確認すべきだと思います。それは、日本が日清戦争(1894~95年)から50年間、台湾住民の意思を無視して植民地支配をしてきたこと、ポツダム宣言を受諾して中国に返還された後の台湾の処遇は、中国の国内問題であるということです。この原点は決して忘れるべきではありません。(写真・井上久士日中友好協会会長、駿河台大学名誉教授、日中友好新聞2022年2月1日号より

中国江蘇省無錫市の「太湖隧道」が開通

昨年末に開通、全長10.79km、幅43.6m、湖底のトンネル

中国の鉄道、道路の交通網は年々新しく造設され大きく様変わりしています。「太湖隧道」は中国江蘇省無錫市の湖岸地区にあり、馬山街道と南泉地区の間に位置し、太湖の下を通る蘇錫常南高速道路の湖底トンネルです。2017年6月から事前の準備作業を始め、2018年1月9日、正式に着工し、4年の工期をかけて2021年12月30日に開通しました。「太湖隧道」は全長10.79km、道幅43.6m(各3車線)で通行料は昨年5月に決定され、50元(約900円)となっています。これは、中国の湖底を通るトンネルとしては長さ、道幅も最大だそうです。

「一九四六」神戸展 安斎育郎実行委員会代表の就任あいさつ

私はこのたび、王希奇先生の絵画の神戸展実行委員会代表を務めさせて頂きます安斎育郎と申します。どうぞ宜しくお願いします。私が終身名誉館長を務める立命館大学国際平和ミュージアムは、世界の大学に先駆けて、1992年に総合的な平和博物館を開設しました。立命館大学も戦時には約3000人の学生を戦場に送り、1000人近い学生の命を失っています。戦後、立命館大学は戦時の教学のあり方を深く反省し、「平和と民主主義」を教学理念として採用しました。国際平和ミュージアムは現在リニューアル休館中ゆえお招きすることは叶いませんが、2023年9月にリニューアル開館の折には機会を見てご訪問を歓迎致したく存じます。

国際平和ミュージアムは、太平洋戦争のもとで全土が戦場となった日本が受けた「被害」の側面だけでなく、それに先立つアジア・太平洋諸国に対する「加害」の歴史も取り上げています。侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館(南京虐殺記念館)とは協力協定を締結しています。私は2018年~2020年、「平和のための博物館国際ネットワーク」のGeneralCoordinatorを務め、2020年9月には成功裡に第10回国際平和博物館会議をオンラインで開催しました。同時に開催した「マンガ・パンデミックWeb展」には、中国の漫画愛好家から多数の応募をいただきました。文化は国境を超えるひとつの例でもありました。

王希奇先生の作品が日本各地で展覧され、多くの日本人が(若い人たちも含めて)戦争の悲惨さ、非情さ、非人間性を理解する助けとなることは、何と有難いことでしょう。展覧会の機会を与えて頂いたことを、深く感謝申し上げます。神戸展の実行委員会代表を務めるにあたり、改めて心より御礼申し上げます。日本では落ち着いているかに見える新型コロナ・ウイルス感染症は、世界的に新たな感染流行の様相を呈しています。皆様十分ご自愛の上、ご健勝にてお過ごし下さい。

安斎育郎(立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長)

「一九四六」王希奇(魯迅美術学院教授)神戸展

●日時:2022年8月31日(水)~9月4日(日)10:00~18:00

(最終日は15:00まで)

●会場:兵庫県立原田の森ギャラリー本館2階大展示室

(https://hyogo-arts.or.jp/harada/)

●入館料 大人1000円(大学院生以下無料)

主催:「一九四六」神戸展実行委員会

事務局:☎090-3714ー6228

E-mail:smiyahara0405@gmeil.com

中国人画家が葫蘆島からの引揚げを描く

「一九四六」神戸展、10年半かけて描いた大作を展示

「一九四六」の作者は、魯迅美術院(遼寧省瀋陽市)の王希奇教授(61)。この絵は、1945年8月の日本敗戦後、「満州」に取り残され難民状態となった日本人が遼寧省の葫蘆島に集められ、1946年に始まった帰還事業の様子を描いたものです。作者の王さんは、祖父から話を聞き、着の身着のままの子ども達が写った当時の写真に衝撃を受け作品制作を決意したとのことです。この絵は縦3m×横20mの大作で引揚者の表情が繊細に描かれています。これまでに東京・舞鶴・仙台・高知で開催され感動と注目を集めています。今回計画している神戸展を最後に、現在建設中の葫蘆島引揚紀念館(仮称)で常設展示される予定です。

「神戸展の日時、会場」

日程:2022年8月31日(水)~9月4日(日)

時間:午前10時~午後6時(9/4は午後3時迄)

会場:兵庫県立原田の森ギャラリー2F大展示室(阪急王子公園駅西、JR灘駅北へ)

入場料:大人1,000円(大学院生、大学生以下無料)

詳しい内容は下記の神戸展ホームページをご覧下さい。

URL: https://free.yokatsu.com/koube/

主催:「一九四六」神戸展実行委員会

実行委員会事務局・☎090-3714-6228(宮原)

日中友好協会兵庫県連合会・☎078-412-2228

ドキュメンタリー映像「決壊~祖父が見た満州の夢」

講演「河野村開拓団と祖父と私」~胡桃澤伸氏

長野県河野村の村長であった胡桃澤盛の孫、胡桃沢伸は、大勢の村人を死に追いやった祖父、自責の念に苦しみ自殺した祖父のことを、どう受け止めていいかわからずにいた。手がかりになるのは10代の終わりから死の直前まで書いていた日記、青春時代は大正デモクラシーに触れ、自由主義に理想を求め、30代半ばで村長となり村のために奔走する日々の心情が、生々しく綴られている。家族のため、村のため、社会のために行きたい、常に正しくありたいと願っていた祖父は、気がつけば国のため、戦争遂行のために邁進していた・・・。

日時:2021年11月20日(土)午後1時~4時30分

会場:尼崎市中央北生涯学習プラザ1F大ホール

「尼崎医療センター」バス停から西へ徒歩約3分

入場無料(予約不要)三密を避けて椅子を配置します

●ドキュメンタリー「決壊~祖父が見た満州の夢」(信越放送)

戦争中、長野県河野村で村長を務めた胡桃澤盛は国策に従い、村人を満蒙開拓団として、満州へ送り出した。しかし、ソ連軍の侵攻で戦場と化した満州で、73人が集団自決。後に、盛は、罪の意識に苛まれ、42歳で自らの命を絶った。

●講演「河野村開拓団と祖父と私」~胡桃沢伸(精神科医・劇作家)

●対談交流:胡桃澤伸氏と大兵庫開拓団2世の皆さん

写真と資料で辿る「満州・移民」撮影・編集構成:宗景正

1Fロビー(大ホール前)

期間:11月17日(水)~20日(土)9:00~20:00(20日は17時迄)

主催:尼崎市(委託事業団体:コスモスの会尼崎日本語教室)

後援:尼崎市教育委員会

協賛:近畿中国帰国者支援・交流センター・大阪中国帰国者センター

問い合わせ:コスモスの会 090-7489-7091(石打)