中国鉄路のきっぷたち①

中国鉄路では現在急速にチケットレス化が進んでいます。今年中には全国の高速鉄路でチケットレス化が完了する予定です。

ここでは中国鉄路が発行してきたきっぷを紹介しようと思います。まずは昔なつかしの硬券です。

この頃は「外国人料金」なるものが存在しており、同区間同座種で中国人民の約1.75倍の料金を外国人は支払わなければなりませんでした。まずは外国人料金の硬券です。縦型券です。

いずれも軟座(外国人料金)で青地で中国鉄路ロゴが印字されています。

次に中国人民の硬券を紹介します。横型券です。

なお硬座・硬臥は赤地、軟座・軟臥は青地で中国鉄路ロゴの地紋です。この地紋も日本の影響があり、かつての国鉄の三等が赤地、二等が青地とよく似ています。きっぷに赤鉛筆で線が入っていますが1本は普通快車(普快)、2本は特別快車(特快)、3本は直達(ノンストップ)特別快車です。

今もですが当時から座席は全席指定でした。硬券の裏に乗車日・車次・座席番号が書かれたペラペラの紙が貼り付けられていました。硬座は始発駅だけ指定で途中駅からは「無座」という座席指定なしのきっぷとなります。(まず座れません)

長春-天津の直通快車(直快)の硬臥の指定券

この頃の座席管理はコンピュータで管理されていません。よって座種によっては駅ではなくて市内の販売所で購入しなければなりませんでした。きっぷの発売は硬臥・硬座は概ね3日前、軟座・軟臥は2日前からの発売でした。当時の列車本数は少なく手ごろな料金の硬臥は発売開始後すぐ売り切れました。希望のきっぷを駅員に伝えても「没有!(ない)」と何度も連発されたのも今では懐かしい話です。

車内補充券(車補)を紹介します。

天津駅の窓口で発行された車補(天津-北京の軟座2枚分)もちろん外国人料金です。

次回はコンピュータ管理が始まってから発行される軟券について紹介したいと思います。

チケットレス化がすすむ中国鉄路

中国国家鉄路集団有限公司(以下『中国鉄路』)では、高速鉄道・動車組列車のチケットレス化が急速に進んでいます。

昨年(2018年)11月に海南島環状高鉄のチケットレス化を皮切りに今年(2019年)7月27日に上海-寧波城際鉄路の20駅で電子きっぷ化、8月1日からは広州南駅管轄の広珠城際線と江湛鉄路の32駅で電子きっぷ化、11月12日には杭州東、南京南、合肥南など45駅で、11月20日には上海虹橋、寧波連雲港など48駅と電子きっぷ化を進めてきました。さらに北京局、雲南、哈爾浜局でも11月にチケットレス化が始まりました。(この流れは今後も続くようです)

利用方法ですが、あらかじめ中国鉄路公式サイト(12306)や公式アプリで購入して、乗車時にはきっぷ購入時に使った身分証明書を改札機にタッチするだけで通過できます。外国人の場合はパスポートが身分証明書になりますが、パスポート対応改札機に記載欄を読み取らせれば通過できます。(ない場合は有人改札を通ります)

支付宝が外国人旅行者でも利用可能に

スマホ決済の支付宝(アリペイ)を利用するには中国の携帯電話番号と銀行口座が必要でしたが、2019年11月5日より外国人旅行者でも利用できる「ツアーパス(Tour Pass)」のサービスを開始しました。

これは支付宝と上海銀行が協力し、上海銀行の仮想口座を作成し、クレジットカードによりチャージして利用するものです。チャージ額は100~2000元、有効期限は90日です。有効期限経過後残金は返金されます。(チャージ時に5%の手数料がかかります、ただし年内はキャンペーンで無料とのこと)

使い方は支付宝のアプリをインストールしTour Passを起動、パスポートの写真のあるページを登録し、クレジットカードで必要額をチャージします。あとは中国国内で中国人向け支付宝と同様に買い物などに使うことができます。

「使いたくても使えない」人にとっては朗報かもしれません。

サービス一時停止のおしらせ

いつもお世話になっております。

さてサーバホスティングサービス会社より連絡があり、下記の日程でサーバメンテナンスを行います。

2019/11/10(日) 21:00 ~ 2019/11/11(月) 09:00

この時間帯は弊サイトへのアクセスはできなくなります。皆様にはご迷惑をかけますが、ご理解のほどお願いいたします。

復旧しました

月曜日(28日)早朝より弊サイトにアクセスができないという事象が発生しており、皆様にはご迷惑をおかけしました。原因は弊サイトを設置しているサーバのトラブルによるものでした。

本日、復旧にこぎつけました。今後ともよろしくお願いいたします。

追記:この記事を書いた後も断続的にアクセス不能の状態が発生しており迷惑をお掛けしました。ホスティングサービス会社より「症状は解消しつつある」と返事をもらっています。これに懲りず弊サイトを今後ともよろしくお願いいたします。

世界遺産・黄山の絶景と中国の古代農村の面影残す村落②

ツアー参加者が撮った写真で見る世界遺産「黄山と古村落」の素晴らしい景観&朱家角運河、上海抗戦紀念館

日中友好協会兵庫県連合会企画の中国ツアー「中国安徽省の黄山、雄大な自然と歴史の残る世界遺産の街と上海の旅」は天候に恵まれ、参加者は、世界遺産黄山の素晴らしい景観と歴史ある古村落の散策を楽しみました。引き続き写真の一部を紹介します。(写真はHHさん提供)

飛来石(黄山)

西逓村内の通路
西逓村内での民族パレード
朱家角運河
松沪抗戦記念館全景(上海)
記念館内部(上海)

神戸華僑歴史博物館で中学生からインタビュー

「中国はどんな国」中学生から次々質問

日中友好協会兵庫県連は、10月2日午前、「中国百科検定試験」の案内で、神戸華僑歴史博物館(蔡勝昌館長)を訪問しました。

神戸華僑歴史博物館では、神戸市内の中学1年生約40人が、団体で中国についての「自由研究」で、博物館を訪れていて、博物館職員にインタビュー質問を始めたところでした。協会兵庫県連の訪問メンバーが訪れ鉢合わせ。博物館職員が「君たちの質問は日中の人に聞いて下さい」と、日中メンバーは中学生にとりかこまれ、次々と中学生から質問を受けました。(写真上:2Fに博物館が入るKCCビル入口、写真下:中学生の質問に応える協会役員)

日中県連メンバーは、「いくらでも時間ほしいが、30分間質問受けよう』と、対応。質問は、「中国はどんな国」「華僑ってどうして」「日中交流の歴史を教えて下さい」「同じ漢字だけど違いはあるの?」等々、好奇心旺盛な中学生の質問は初歩的だがまさに「百科検定」問題。日中県連メンバーは、持参の中国百科検定リーフレットを手渡して、内容を説明、リーフ表紙の問題と裏に書かれた過去に出題された試験問題の初級・3級問題を全員で回答。そのあと生徒たちの質問に丁寧に説明しました。。三国志や、鑑真和上、遣唐使の話、中国56民族、14億の人口、日本の26倍の面積などなど、生徒たちは質問時間がなくなり、残念がっていましたが、「日本と中国はお互いに隣国。よく勉強して是非中国にも行ってください」と最後に前田県連会長が話し、楽しいミニ勉強会は終わりました。

高速鉄道・復興号乗車記

今回の県連主催の中国ツアーで私的に最大の目玉と思っているのは上海-黄山間の往復を高速鉄道で移動することだと思っています。ここでは簡単にレポートしたいと思います。

今回乗った列車は最新の復興号(CR400BF型)でした。最高営業速度350km/hを出し、車内サービスにも定評のある列車です。せいぜい従来の和諧号と思っていた私にとってホームに復興号が停まっているのを見た時は思わず興奮しました(笑)

以前も書いたと思いますが、中国鉄路では「きっぷ実名制」を採用しており、きっぷの購入、乗車時にはパスポートなどの身分証明書が必要です。また空港並に荷物検査もあります。

乗った車両は日本の新幹線の普通席にあたる二等座で、2+3人掛けのシートとなっています。もちろんリクライニングもでき席の間隔もゆったりしています。帰りの列車で気づいたのですが、シート間に電源がついています。なおこの列車は3クラス制でグリーン車にあたる一等座と最上級の商務座(ビジネス席)が連結されています。特に商務座は1+2配列の革張り調シートで座席がフルフラットにリクライニングします。

上海虹橋-杭州東間は最高速度300km/hの路線(杭州東-黄山北間は250km/h)で、最高速度まで出ていましたが、揺れもほとんどなく安定した走行です。ビールを飲みながらゆったりと列車旅を過ごせました。車内販売もありそこでビールを買いましたが15元と少々高い上に冷えてなかったです。ただ私たちの乗った5号車には売店が併設されており、そこでは同じ値段で冷えたビールがあることを帰りに知りました。この売店では弁当なども売っています。トイレは1両おきに設置されています。身障者対応トイレもあり、清掃も行き届いています。

高速列車はきっぷも比較的入手しやすいので皆さんも中国に行かれた時は是非とも乗ってみてください。

上海虹橋駅外観
電源はここにあります
商務座(参考)

第20回加印平和のための戦争展

戦争の悲惨さや平和の力を広げようと、日中友好協会加古川支部が加盟する第20回「加印平和のための戦争展」が加古川の東播磨生活創造センター「かこむ」で開催されました。

第1日目の8月15日はあいにくの台風で中止となりましたが、16日と17日には、20回記念の連続講演と、DVD「はだしのゲン」連続上映、加古川地域の戦争遺跡などの資料展示が共に実施され多くの市民が参観しました。

16日午後には日中友好協会加古川支部の前田清支部長が「日中戦争を考える―二つの事件から」と題し、「台湾出兵・牡丹社事件と和解」、「湖南省厰窖虐殺事件」について講演、17日は版画家の岩田健三郎氏が「平和と人権」と題して講演しました。(写真:加古川支部の廠窖事件に関わる写真の展示)

新疆に200本の旅行列車を運行

中国鉄路(中国国家鉄路集団有限公司←旧・中国鉄路総公司)は新疆ウイグル自治区の経済と旅行の発展のため、2015年より内地より新疆へ入る旅行専用列車を運行しています。需要の増加と共に年々運行列車本数は増え、2018年は170本、2019年は200本になる見込みです。

近年、新疆では旅行産業に力を入れており、観光客の受け入れ体制は整いつつあります。そこで敏捷な鉄道網を利用して旅行専用列車がますます便利になってきています。烏魯木斉局集団公司は他の鉄路局集団公司と協力し、より多くの人を新疆に引き入れるために「京和号」「龍泰号」などの快適な旅行専用列車を運行し内地と新疆を結んでいます。合理的な運行路線、豊富な観光資源、より移動して日中観光するというところが多くの旅行客から受け入れられています。

7月以来、全国各地と新疆を結ぶ列車は新疆の東西南北を網羅しており、1路線で複数の観光地を訪れることが可能になっています。烏魯木斉局集団公司は併せて鉄路建設をすすめ、設備の改善、駅での動線改善、運行速度の向上などに取り組んでいます。

今年4月27日に湛江-北屯の旅行専用列車を運行して以来、7月25日現在で運行本数は65本、その後も10月下旬まで運行する予定です。(中国国家鉄路集団有限公司サイトより抜粋引用)