新年のつどい開き日中友好を語り合う

「今の中国をどう見るか」思いを語り合い交流

1月12日(日)午後、日中友好協会東神戸支部主催の「2020年新年の集い」が開催され20人が参加しました。この日の話題は「今の中国をどう見るか」「日中友好運動はどうなるか」について語り合い交流しました。12月に京都で開催されたシンポジウム「中国は社会主義か!?」に参加した人がシンポジウムでの4人の学者の発言要旨を紹介、つどい参加者は中国や日中友好についての考えを新年のあいさつを交え語りました。

「中国が社会主義か資本主義かは日中友好とは別の問題である。今の中国が資本主義を歩む国と判断されても中国国民との友好を目的とする日中友好協会は友好運動を進めていかなければならない」「今の中国は国内外で強権的、覇権主義的な政策を行っているように思える。報道ではウイグルでの人権侵害、香港市民の民主的運動を権力で弾圧する香港行政府をバックアップしている。台湾の総統選では一国二制度を拒否した結果となっている。核兵器保有国の中国は、核廃絶の世界的情勢の下で核廃絶に背を向ける消極的姿勢にみえる。日本が実行支配している尖閣諸島領海へ公船が侵入を繰り返している。南シナ海では九段線を根拠に領有を主張し、島嶼で軍事施設を構築し周辺諸国に脅威を与えている」など

「日本ではこれらの情報が連日日本国民の目に触れ、中国への感情を悪化させる要因となっている」「中国のことは中国国民が判断すること、中国国民の良心を信じ、協会は侵略戦争の事実を認めようとしない安倍政権の下、不再戦平和活動でその実相を広く知らせ、憲法九条改悪を阻止し、中国を正しく理解し、友好交流活動を通じ中国国民との友好を進めていかなければならない」など参加者個人の思い、考えを語り合いました。

神戸地区中国留学生学友会が春節晩会を開く

ギター演奏やダンス、歌、変面などで春節を祝う

1月11日(土)夕、神戸地区中国人留学生学友会は御影公会堂で2020年「春節聯歓晩会」(パーティー)を開催し、中国人留学生や友人、友好団体など約150人が参加しました。開会にあたり中華人民共和国駐大阪総領事館教育部代表のあいさつに続き、協会兵庫県連合会の前田清会長がお祝いのあいさつをしました。

晩会の舞台では、神戸大学、兵庫県立大学、関西学院大学の学生がダンスや歌、楽器演奏などを披露、県外から京都大学、同志社大学、大阪府立大学の留学生も加わり独唱や漫才、ダンス、楽器演奏などで会場を盛り上げました。また神戸の中国料理店で働く中国人青年が変臉(変面)を演じ、客席を一周し参加者と握手しながら見事な演技を披露して会場を沸かせました。協会兵庫県連合会から会長はじめ役員、会員5人が出席し共に春節を祝い交流しました。

2020南京町第32回「春節祭」

獅子舞・龍舞・変臉・雑技などで春節を祝う

2020年1月24日~26日、19日にはプレイベントも

旧歴で節句を祝う中国では、旧歴の正月を「春節」として盛大に祝います。祝い事には欠かせない龍や獅子が舞踊り、おおいに賑わいます。南京町でも旧歴の正月に合わせ、1987年から「春節」をアレンジして「春節祭」として開催が始まり今年で32回目となります。

南京町広場では、1月24日(金)~26日(日)にステージイベントが行われ獅子舞や龍踊、変臉(変面)・雑技・中国史人游行・太極拳・中国の歌などが連日舞台で演じられます。また1月19日(日)にはプレイベントとして、神戸華僑総会舞獅隊による福州龍舞パレードや獅子舞演舞が元町商店街や三宮センター街を練り歩き、北野異人館街の風見鶏の館前広場や神戸アンパンマン広場でも獅子舞演舞が行われます。(公式サイトはこちら

中国戦線で撒かれた旧日本軍の「伝単」

日本が犯した戦争の醜さ、言葉巧みに投降を誘う

「伝単」とは、戦時において敵国の兵士、民間人の戦意喪失を目的として配布する宣伝謀略用の印刷物(ビラ)。

写真の「伝単」は、かつて中国で日本軍宣撫班に所属し、宣伝工作をしていた名古屋市の元日本兵の遺品で、遺族が「平和のために使って」と協会に寄贈されたもので協会兵庫県連がそのコピーを譲り受けたものです。1935年~1943年頃まで中国南部を中心に軍用機などからばら撒かれたそうです。

1935年から旧日本軍の特務機関で「伝単」を配ったことがあるという故・湯口智正さん(1914~2001)は生前、「この伝単を持って投降した中国人の多くが強制連行され強制労働に従事させられた、日本が中国に取り返しのつかない過ちを犯した」と語っていました。

「伝単に書かれた中国語」

:日本軍は中国の民衆を救うために戦っている。日本軍の後に着いてくる人は全て国民政府の毒牙から逃れ救われた中国の良民である。ほら、その笑い顔を見て下さい!

:来い!来い! 1、投降者がこのビラを持って日本軍の方へ来て下さい 2、日本軍はこのビラを持ってきた人を敵兵と見なさず優遇します。

2020年中国の休日

「2020年中国の休日

中国政府公式発表の2020年中国の休日は以下の通りです。

元旦(Yuan dan)  1月1日(1日休暇)

春節(chun jie)    1月24 日~1月30 日(7連休)

清明節(qing ming jie)4月4日~4月6日(3連休)

労働節(lao dong jie)5月1日~5月5日(5連休)

端午節(duan wu jie)6月25日~6月28日(3連休)

中秋節(zhong qiu jie)10月1日~10月8日(8連休)

国慶節(guo qing jie)10月1日~10月8日(8連休)

2020年は中秋節と国慶節が重なり特例として8連休となります。「春節」の振替出勤日は1月19日(日)と2月1日(土)の2日間。「労働節」の振替出勤日は4月26日(日)と5月9日土)で「端午節」の振替出勤日は6月28日(日)です。「中秋節」「国慶節」の振替出勤日は9月27日(日)と10月10日(土)となっています。

戦争展で「中国人強制連行」について展示

中国大陸での強制連行・強制労働、数の多さに驚く

昨年12月6日~10日に神戸市内で開催された第42回兵庫の「語りつごう戦争」展で、日中友好協会兵庫県連合会は「万人坑と中国人強制連行」について図表や写真を数点実行委員会に提供し展示された。戦争展は期間中200人を超える市民が参観しました。

「万人坑⌉とは、15年戦争期、日本の中国侵略で犠牲となった中国人の遺体が埋められた「人捨て場」で、中国の人々は万人坑と呼んでいます。万人坑は中国の東北地方から南の海南島に至るまで数え切れないほど存在します。膨大な数の犠牲者の多くは、炭鉱や鉄鉱などの鉱山や軍事要塞、巨大ダムなどの土建工事などで強制労働させられ、主に過労と飢えにより衰弱死させられた中国人です。

「展示された写真」

■北票炭坑万人坑(遼寧省):中国人労工の遺体が大量に投げ込まれた深い谷、中央の白い建物(遺骨保存館)の手前。

■豊満水力発電所建設工事(吉林省):工事で強制労働させられる中国人労工。

■大同炭鉱煤峪口万人坑の遺体(山西省):廃鉱となった鉱脈に至る坑道に大量の遺体が捨てられ一部がミイラ化している。

(写真提供:青木茂氏)

恒例のコスモスの会「新年交流会」

餃子、料理を作り、食べて歌って踊ってワイワイ交流!

尼崎市の委託事業で中国帰国者向け日本語教室を開催しているコスモスの会は2020年「新年交流会」を開催します。

日時:2020年1月18日(土)12:30~4:00

会場:尼崎市立生涯学習プラザ1F 大ホール

参加費:コスモスの会会員500円 一般の方1200円

参加には申込みが必要です。(氏名・所属・連絡先)

問合わせ:コスモスの会 ☎080-8318-0858(田村)

2020年新年のごあいさつ

日頃は、兵庫県連合会と支部の諸活動に暖かいご支援を賜りありがとうございます。

いま世界は、かつての大国=米・英・露などの凋落と、中国をはじめ新興国の台頭が、米中貿易摩擦、英国とEU離脱問題、日韓問題、北朝鮮問題など先行きが見えない状況を生み出し、軍事領域でもNATOと米国、東アジアで韓国と日本への米国の米軍駐留経費負担問題などが浮上しています。米国の凋落と中国の台頭が背景にあり、正に大激動・動乱時代を迎えていることが懸念されます。こうした時代だからこそ、世界とりわけ東アジアと日本が平和の方向へ、友好と交流へ前進できるかどうか、また安倍暴走政治がたくらむ、戦争する自衛隊にする憲法改悪の道を許すかどうかが問われる重要な年になるでしょう。

日中友好協会は、「日中不再戦」の原点に立つ民間の平和・友好団体として、その役割は大きく、歴史を学び、草の根の相互交流・相互理解のために、更なる前進を目指します。兵庫県連合会や姫路支部などが企画する平和友好ツアー、全国で実施される「中国百科検定」の受験者拡大と「中国を知る学習会」に取り組み、絆を広げるために全力で取り組みます。特色を生かした楽しい多彩な文化活動を大いに進め、これらの取り組みの中で、尼崎支部の再建をはじめ、会員、準会員を迎える活動を広げて参ります。本年も一層のご支援とご協力をお願い申し上げます。

2020年1月吉日

兵庫県連合会会長 前田清

中国帰国者が新春を祝う生け花を体験

花材や生ける順序、正月飾りなどを学ぶ

神戸市の委託事業で毎月3回日本語教室、毎月1回生活講座を開催している中国「残留日本人孤児」を支援する兵庫の会「岡本教室」は12月26日の生活講座で新春を祝う生け花について紹介しました。これまで生活講座で生け花を始めて8年目となります。

講師の佳生流師範・石井敏子さんが、生け花用の松・柳・千両・葉ボタンなど正月を祝う花材一つずつが持つ意味を説明し、花を生ける順序や角度、茎の切り方など詳しく説明しました。

参加した帰国者は講師やボランティアの人たちからアドバイスを受け、一つ一つ考えながら生け花を体験しました。完成した生け花は参加者同士お互いの作品を鑑賞し合い日本の文化、生け花の生け方について学習しました。

第21回「漢詩を読む会」

梅の詩―林和靖(967~1028)の梅妻鶴子

北宋の時代、名勝西湖の孤山に隠棲し、梅と鶴を愛した詩人の代表作「山園小梅」を読みます。ほのぐらい夜に薫る梅を歌い、彼の代表作として有名です。彼のことは、あの芭蕉も句に詠んでいます。さらに林和靖は、白楽天から多くの影響を受けていることもお話し頂きます。

日時:2020年2月15日(土)午後2時~4時

会場:日中友好協会兵庫県連合会「会議室」

講師:丹羽博之  大手前大学総合文化学部教授

参加費:1000円 事前に参加ご予約お願い致します。

終了後、近くの中国料理店で講師との懇親会もあります(参加任意)

主催:日中友好協会兵庫県連合会「漢詩を読む会」

連絡先:電話:078-412-2228

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net