第20回「加印平和のための戦争展」

20周年記念~再び戦争への道を歩まぬために

アジア太平洋戦争が終結して74年、戦後生まれの人達が大半を占め、戦争体験者が少なくなる中、戦争の悲惨さや平和の大切さを語ることが出来る人達が少なくなってきました。再び戦争への道を歩むことがないように、過去の歴史から学び、平和な未来を子どもたちに伝えていきましょう。(実行委員会)

日程:2019年8月15日(木)午後1時~17日(土)午後4時

会場:加古川総合庁舎1階「かこむ」JR加古川駅南」南東へ5~6分

加古川市加古川町寺家町天神木97ー1 Tel:079-421-1101

展示内容加印地域の戦争遺跡・日中戦争に従軍した位田さんのアルバム・   原爆写真・戦没者名簿・沖縄と基地・戦時中の遺品、物品・尾上飛行場から飛び立った特攻隊員の血書・子供の兵隊・曽根天満宮の梵鐘・太平洋戦争時の日中戦争湖南省廠窖事件など

講演と各種行事

記念講演「今、伝えたい戦争の悲惨さと平和の尊さ」

 日時:8月15日(木)午後2時~4時 「講座研修室」

 講師:安川昭雄氏(92歳)赤穂の小中学校中心に「語り部」活動を続けられ、兵庫県知事賞、赤穂市長賞を受賞

◇中国湖南省「廠窖鎮3万人虐殺事件」解説

 日時:8月16日(金)午後1:30~2:30

  講師:前田 清氏(日中友好協会)

記念講演「平和と人権」

 日時:8月17日(土)午後1:30~3:30

 講師:岩田健三郎氏(版画家)

◇「はだしのゲン」上映会 15日午後3時~、16日午前10時~・午後3時~

主催:加印平和のための戦争展実行委員会

後援:加古川市・高砂市・稲美町・播磨町、2市2町教育委員会

連絡先:080-6158-2371(菊本)

戦争映画で考える戦争の加害と被害

戦後74年目の8月15日に講演会を開催

今年は、日本政府がポツダム宣言を受諾してから74年目の8・15を迎えます。毎年この日に「8・15平和のつどい」を開催している兵庫の「語りつごう戦争」の会(上野祐一良代表代行)は、戦争は全ての国民を巻き込み、反対者を決して許さず、教育・マスコミ・近隣コミュニティなど全てを動員して行われるということを知り、そして戦争の惨禍を忘れることのないようにと今年も「平和のつどい」を計画しています。

  • 日時:2019年8月15日(木)午後1:30~4:00
  • 会場:妙法華院2F本堂(高速神戸「新開地」西口上る南側)
  • 講演:「戦争映画で考える戦争加害と戦争被害」
  • 講師:永田喜嗣氏(大阪府立大学人間社会学研究科大学院)

永田氏は、現在、同大学院博士後期課程で対日戦争映画を中心とした「抗日映画論」の研究」を行っている。

資料代:500円(高校生以下無料)

主催:兵庫の「語りつごう戦争」展の会

神戸市兵庫区永沢町4-5-8 妙法華院気付

Tel:078-575-2608

盧溝橋事件82周年

ご存じですか、7月7日は盧溝橋事件勃発の日

1931年9月18日に中国・瀋陽郊外の鉄道線路を日本軍が爆破し、これを中国軍のしわざとした柳条湖事件をきっかけに日本は中国東北部を占領し、事実上自分たちが支配する「満州国」をつくりました。

そして1937年7月7日、中国・北京郊外の盧溝橋(ろこうきょう、写真上)付近で夜間演習中の日本軍が中国軍に攻撃されたとした盧溝橋事件をきっかけにして、日本は1945年の敗戦まで中国全土への侵略戦争をおしすすめ、南京事件、731細菌戦部隊、戦時性暴力事件、儘滅掃討作戦(三光作戦)、強制連行・強制労働事件、重慶などへの無差別爆撃、遺棄毒ガス事件をはじめとした加害行為を重ねて、言語に絶する苦しみを中国の民衆に与えました。(写真は百度百科より)

第52回兵庫県平和美術展

平和を願う人ならどなたでも出品できる展覧会

兵庫県平和美術展は、異人館画家といわれた小松益喜さんらが発足させました。流派、会派を超え「平和の壁に花一輪を」を合言葉に活動しています。表現の自由は、世界の平和と生活の安全や安定が守られてこそ保障されます。平和を願い、毎年夏に展覧会を開催してきました。毎回、多彩なジャンルの優れた作品が多数展示されます。暑い時期ではありますが、ぜひお越しください。

期間:2019年7月17日(水)~21日(日)10時~18時

会場:兵庫県民アートギャラリー(県民会館2F)

入場無料  21日は午後5時まで

出品募集中 1点2,000円 30歳未満は無料

絵画・書・写真・漫画・きり絵・版画・工芸・絵手紙・ちぎり絵など(グループ出品も可)。出品される方(18歳以上)は、ハガキかメールで氏名・年齢・住所(〒番号)・電話・作品名(12文字以内)・ジャンル(例:油彩、書、写真など)、サイズ(額縁含め縦・横)を記載し、7月5日(金)までに下記連絡先までお申込み下さい。

主催:兵庫県平和美術展 後援:神戸市・神戸市教育委員会

連絡先:〒657-0011 神戸市灘区鶴甲4丁目4-14-508

Tel:070-1749-0112(宇山さん)

E-mail:Yari58hotaka53@song.ocn.ne.jp

「日中戦争全史」著者・笠原十九司氏迎え講演会

 南京事件研究・日中戦争全史著者が語る

「日本は中国で何をしたか」

日中友好協会大阪府連合会は、2019年度「日中不再戦月間」(7月7日~9月18日)企画として、南京事件研究で名高い、笠原十九司氏を迎え、日本の侵略と加害の歴史を学ぶ講演会を企画しています。

従来の歴史書ではあまり紹介されてきなかった史実や、近著「増補  南京事件論争史」にも触れて講演されます。当時の状況が、現在の安倍政権の戦争への道と似ているかを知り、中国への加害行為を反省し、日中不再戦、平和運動をすすめていく上で絶好の機会です。フロアからの質疑応答なども予定しています。

日時:2019年8月25日(日)14:00~(受付開始13:30)

講演後、パネルディスカッション予定、フロアからの質疑応答

会場:エルおおさか南館 5階ホール

京阪・地下鉄「天満橋」西へ300m、「北浜」東へ500m

講師:笠原十九司 都留文科大学名誉教授

参加費:1000円

主催:日中友好協会大阪府連合会 ☎06-6372-8131

上海事変を展示する「淞滬抗戦紀念館」

上海市民と中国軍の抗日・抗戦記録を資料展示で紹介

9月の「世界遺産・黄山と上海」の旅は最終日に、上海郊外の上海淞滬抗戦紀念館を見学します。この紀念館は上海市宝山区の宝山臨江公園内に2000年1月28日に開館、11階建(53m)の塔と一体の建築で、建築面積は3490㎡、展示面積は1500㎡あります。塔の上からは長江を臨み、当時日本軍部隊が上陸した地点や呉淞砲台跡、黄浦江などを見渡すことができます。

1、2階の展示室には、主に「1・28淞滬会戦」(第1次上海事変・1932年1月28~や「8・13淞滬会戦」(第2次上海事変・1937年8月13日~)に関わる資料が展示されています。紀念館は、中国共産党抗日民族統一戦線の号令により日本軍に抵抗した上海市民と抗戦した中国軍を記念して建設されたもので、上海市愛国主義者教育基地、上海党史教育基地となっていて、2018年1月から全国中小学生研学実践教育基地となっています。(写真上:淞滬抗戦紀念館、中:展示室の様子、下:空爆により破壊された上海南駅で泣き叫ぶ中国人幼児・1937年10月4日)

心揺り動かされた12月の南京

95歳の女性が82年前の被害を突然告白

昨年12月、30年間平和活動を続けている「銘心会南京」のスタディーツアーに参加し、南京から瀋陽まで移動して色々学びました。ここでは、南京での印象的なことを紹介します。

12月12日、南京で日本軍による性暴力を受け、長年苦しんできた生存者で、最後の被害者かと思われる女性(95歳)の自宅を訪問しました。銘心会が18年来行っている「心のケア」で、証言の聞き取り、贈り物の贈呈を行いました。この女性は、13歳のとき、日本兵に強姦されたことを突然告白しました。声にならない呻きを発し、泣きながらの証言で、「今も胸の奥が痛く、この痛みがなくなる事はない」と言われました。銘心会代表も世話をしている彼女の姪も始めて聞いたと驚いていました。

たとえ82年前であろうと、100年、150年前であろうと消えることのない想像を絶する苦しみだろうと察します。レイプが女性にとり、いかに重い犯罪で、心身への暴力であるかを深く学ばせて頂きました。

12月13日には、初めて南京大虐殺死難者国家公祭儀式に出席しました。式典は、非常に厳粛で慰霊の音楽の悲しさ、美しさ、また電光ボードに映し出された詩の内容の鮮烈さとその圧倒的な朗読に魂が揺さぶられる思いでした。きっと、全世界からの出席者の胸にも響いたであろうと感じました。

中国政府代表あいさつは、日本で南京大虐殺を否定する言動があることに対し、「歴史の動かぬ証拠に世界が驚愕した」と訴え、結びは「共に世界平和と人類進歩に貢献しよう」と締めくくりました。式典は最後に、平和の鐘と共に真白なハトが青空に飛び発ちました。(S)  写真上:儀式出席者に贈られた書籍と記念バッジ、下:南京大虐殺死難者国家公祭儀式(百度快照)

「姫路海軍航空隊の全容展」

鶉野飛行場の歴史と姫路海軍航空隊の全容を展示ー加古川市

「姫路海軍航空隊の全容展」が加古川市で開かれています。展示で紹介されている鶉野(うずらの)飛行場は、戦況が悪化し始めた時期、優秀なパイロットを養成するために、1942年に建設が開始され、翌年完成しました。1943年10月には姫路海軍航空隊が開設され、航空隊には、17歳から25歳までの若者が全国から320名集められて、飛行訓練を受けて各航空隊へ配属されました。1945年、練習生による神風特攻隊「白鷺隊」が編成され、終戦までの間に63名の命が失われました。飛行場跡は、現在、兵庫県加西市が国から払い下げを受け管理しており、周辺に残る掩体壕や防空壕、弾薬庫跡などとともに戦跡として見学者が訪れる場となっています。(写真上・掩体壕跡、下・鶉野飛行場跡に残る滑走路、飛行場跡見学に関する問い合わせは、加西市観光案内所 0790-42-8775)

「姫路海軍航空隊の全容展」 入場無料

  • 日程:2019年1月4日(金)~15日(火)
  • 時間:午前9時45分~午後6時(最終日は午後4時まで)
  • 会場:加古川市民ギャラリー(加古川加古川町溝之口503-2 TEL:079-456-0222   JR加古川駅 ピエラ加古川内)

主催:加古川飛行場を記録する会

事実を歴史に残さなければ

「慰安婦問題」―記憶が未来を作る

12月15日、日中友好協会東神戸支部主催の総会記念講演会が神戸市内で開催され、中学教員で子どもと教科書大阪ネット21事務局長の平井美津子氏が「慰安婦問題を考える」と題し講演しました。平井氏は、まず今年のノーベル平和賞は、アフリカのコンゴ民主共和国で性暴力の被害女性の治療と支援に取り組む医師デ二・ムクウェゲさんとイスラム国(IS)に家族を殺され、自らも拉致され性奴隷にされた被害者で、奇跡的に助かり世界に告発し続けているイラクのナディア・ムラドさんが受賞したことを紹介。ムラドさんは、賞金を使い、過激派組織ISの性暴力を受けた女性らを治療するための病院をイラクに建設する意向を表明していると伝えられています。

平井氏は、中学校の社会科授業で(従軍)慰安婦問題について、新聞記事を生徒に読み解かせ、生徒自身がこの問題についてどう考えるか、生徒との対話の内容を紹介しました。「先生、私らに責任あるの」「私ら関係ないやん」「慰安婦の人たちに、私らが何かしたわけでもないし、この時代に生きていないし・・」×『私らはこの人たちにごめんなさいという必要はないけど、知る責任はあるんじゃないかな、日本の過去を知る責任、私らは政治家じゃないけど、どうやったらこの人たちの問題を解決できるかな、っていうことを考えるっていうのが大切かも』

政治家による数えきれない問題発言、行動やフェイクニュースが横行する中で、歴史の本当の事実を教える場所は学校、学校の教師の役割っていうのは、ますます大きくなってきている。過去と今をつなぐ学習として、「慰安婦」問題と、アメリカ軍兵士による性暴力が絶えない沖縄などについてこれからも追及していきたいと語りました。

兵庫の戦争展~写真と史資料を展示

戦争を遂行する体制づくり

第41回兵庫の「語りつごう戦争」展が12月5日~9日、妙法華院で開催されました。「戦争する国の社会・戦争と子ども、学校・戦時中のくらし」をテーマに、空襲で焼け野原となった神戸市街、爆弾の直撃を受けた本庄国民学校の写真、戦争末期に使われた配給、購入キップ、会場一画には戦時下の模型部屋セットなどが展示されました。また、戦争に反対した人たちを弾圧、投獄し侵略戦争を遂行した状況を紹介する資料、兵庫県内から「満州」へ渡った満蒙開拓団の写真や地図、年表などが展示され参観者は熱心に見入っていました。

戦争体験を聞く集いが4日間連続で開催されました。12月7日には、1938年、3歳の時、一家11人で長野村開拓団に加わり「満州」へ渡った宮島満子さん(1935年生まれ)が体験を語りました。入植地で長兄が軍隊に応召され、1945年8月、ソ連侵攻により開拓地を離れ逃避行の途上父親がソ連兵に連行され消息不明に、母親、兄弟姉妹が寒さと栄養失調で次々と衰弱して亡くなり孤児となりました。中国人の家を転々として育てられた苦難の歴史を時折声を詰まらせながら語りました。(写真上、正面右が宮島満子さん)

12月8日夕、妙法華院で「12・8平和のつどい」が開催されました。山内英正氏(兵庫歴史教育者協議会)が「明治150年と教育勅語」と題し講演しました。山内氏は、政府主催の「明治150年記念式典」にふれ、明治100年の記念式典と比較し、明治賛美、空疎な言葉による形ばかりの高揚感なき式典の内容を紹介。教育勅語をめぐる最近の話題や勅語の現代語訳、イギリス人宣教師からみた「教育勅語」について語りました。