青木茂著「南京大虐殺から雲南戦へ」

日本の中国侵略から敗戦に至る足跡を巡る

青木茂著・新刊「南京大虐殺から雲南戦へ」が2月5日付で出版されます。日本による対中国全面侵略の初期に大虐殺が引き起こされた南京と、アジア太平洋戦争における日本の敗戦を決定づけた滇西抗戦(雲南戦)の舞台となった中国・雲南の今(現在)を本書で確認して頂ければと思います。

惨劇の舞台で見た、侵略に対する中国の人びとの思いは?日本による対中国全面侵略の初期に大虐殺が引き起こされた南京と、日本の敗戦を決定づけた雲南戦の舞台、拉孟・騰越・・・。日中双方に忘れえぬ記憶を刻んだ二つの地を巡り、日本人の歴史認識と戦争責任を考える。

本書は、早い書店では2月3日あたりから並び始めることもあるそうです。Amazonなどのネット書店では、すでに予約を開始しています。たくさんの方に本書を講読して頂けることを願っています。青木茂

青木茂著「南京大虐殺から雲南戦へ」―日本の中国侵略から敗戦に至る足跡を巡る」(花伝社)

本体価格 1,700円(税別)

日中友好協会兵庫県連合会でも取り扱っています。

 

2023年中国経済の動向と24年の展望

24年も5%台の成長目標か、内需拡大策が課題

今年は、いきなり能登半島地震、日航機炎上で幕を開けるというショッキングな展開。昨23年の世界経済は、アメリカによる米中対立・中国包囲網の形成、ウクライナ戦争の長期化とパレスチナ戦争の勃発で混迷を深めた。好調で世界経済を牽引しているのは、緒紛争の圏外にあるインドをはじめとするアジア経済である。

中国経済は、住宅・不動産危機の継続で難局下にあるが、それでもインドに次ぐ5・3%前後の成長達成の強靭を維持している。23年の11月までの統計では、工業生産4・3%増、小売高7・2%増、貿易5.6%減で、米中、日中貿易は2桁減である。中国経済の日本化(長期停滞)やソ連化(行政的計画経済への回帰)を語る向きがあるが、いずれもピント外れでしょう。電気自動車、再生エネルギー、航空機、半導体など、新興産業の高い成長が支えている。

しかし、中国経済が難局にあることは変わらない。住宅・不動産危機、地方財政危機解決の十分な対策は打ち出されていない。中期の経済発展方針を打ち出すはずの20期3中全会は意思統一が難しいためか、昨秋に開催されず延期となっている。24年方針を定める中央経済工作会議は12月中旬に開催され、かなり厳しい現状認識が示され、高質発展、有効需要・財政支出の拡大など9項目の経済回復策を打ち出している。今後の推移に注目しておきたい。

23年は、アジア競技大会、第3回一帯一路サミットなど中国の活躍が目立った。米中、日中間の首脳級会談が開催されているが、対立解消には程遠く、デリスキング(リスク回避)の動きは持続すると見られている。BRICSの11ヵ国への拡大、上海協力機構(SCO)の拡大(イラン加入)、ドル離れなど、戦争にのめり込むG7 諸国の影響力低下の流れとなっており、24年もこの趨勢が続くと見られる。

23年の異変は、出生人口の引き続く急減(900万人を割り込む可能性)、対内直接投資の1割減、米中および日中貿易の1割強の減少であろう。住宅・不動産危機は継続しているが、対策は小出しである。15年ほどは住宅価格が低下していないためであろう。自動車輸出が世界一に踊り出たこと、大型航空機の就航開始などは好調面である。今年も5%前後の成長目標を掲げそうである。住宅・不動産危機や地方財政危機は持続し、貿易の大幅拡大は期待できないため、内需拡大策が課題となる。(井手啓二長崎大学・立命館大学名誉教授、日中友好新聞2月1日号中国レーダーより)

(中国初のクルーズ船、全長324m、13万5500トン、乗客定員5246人商用運行開始、csscb=バルのウエブサイトより)

九条活かした平和外交の可能性―オンライン講演会

憲法九条を持つ日本に求めれる立場、外交とは何か

ロシアによるウクライナ侵略は続き2年を経過しようとしています。パレスチナのガザではテロ攻撃を受けたイスラエルが「自衛」を掲げ、大規模な軍事行動に乗り出すなど、世界各地で戦争が起きる時代に私たちは直面しています。ガザでは既に2万人を超える市民が犠牲となっています。アメリカのバイデン政権は停戦を求める国連安全保障理事会決議で拒否権を行使し、世界が、そしてアメリカ国内に広まる即時停戦を求める声に背を向け続けています。

全世界の国民が平和の内に生存する権利があると謳う日本国憲法前文・九条を持つ日本に求められる立場や外交とはなにか。国際関係の専門家である三牧聖子先生にお話し頂きます。ぜひ、ご参加下さい。

日時:2024年2月10日(土)16:00~

講師:三牧聖子先生(同志社大学大学院グローバル・スタディ―ズ研究科准教授)

参加方法:ZOOM(下記リンクよりお申込み下さい)

http://tiny.cc/bs8ivz

九条の会・兵庫県医師の会オンライン講演会

この件に関するお問い合わせは

兵庫県保険医協会事務局 ☎078-393-1807

能登半島大地震被災者救援募金のお願い

能登半島大地震被災者支援の救援募金にご協力を!

2024年元旦早々、北陸地方を襲った大地震は、石川県を中心に富山県・福井県さらに新潟県等に膨大な被害をもたらし死者は災害関連死を含め221人にのぼり津波や山崩れ等、多大な被害をもたらしています。被害の甚大さから長期にわたる救援・支援活動が必要になっています。

日本中国友好協会は、1月13日に開催した第1回全国理事会で「被災者救援募金」を呼びかけることを決定しました。協会はこれまでに阪神淡路大震災・東日本大震災・中国四川省大地震救援活動に取り組み大きな成果を得て、被災者を救援してきました。多方面で救援募金が展開されていますが、会員・準会員の皆さまをはじめ多くの方々にご協力を心から呼びかけます。

この救援募金は協会本部がとりまとめ、被害の大きかった被災地の協会組織を窓口にして被災された方々の救援資金に充てさせて頂きます。

2024年1月13日

日本中国友好協会 会長 井上久士

「救援募金送付先」

日本中国友好協会本部

郵便振替口座

口座番号 00110-1-21176

口座名義 日本中国友好協会

※通信欄に「能登半島救援募金」と記入ください。

兵庫県連事務所へ来られる機会のある方は事務所でも受け付けています。兵庫県連合会から協会本部へまとめて送ります。

2024年神戸・南京町の「春節祭」

雑技や変臉、獅子舞などで春節を盛大に祝う

旧暦で節句を祝う中国では、旧暦の正月を「春節」として盛大に祝います。この時期の中国は爆竹が鳴り響き、祝い事には欠かせない龍や獅子舞が舞い踊り、大いに賑わいます。神戸・南京町でも旧暦の正月に合わせ、1987年から春節をアレンジし「春節祭」が始まりました。

今年の春節祭は、2月10日(土)~12日(月・祝)に南京町広場で行われ、期間中、変臉(変面)・雑技・獅子舞・舞踊・音楽・龍舞・太極拳など多彩なイベントが連日盛大に行われます。

期間:2024年2月10日(土)~12日(月・祝)

場所:神戸・南京町広場(JR/阪神元町駅を南へ5分)

主催:南京町春節祭実行委員会 ☏078-332-2896

南京町獅子舞
龍舞
変面

南京町へのアクセス

みんなで学ぶ「中国近現代史学習会」

清朝を打倒し、アジア初の共和国家を樹立

昨年5月から月1回開催を続けてきたみんなで学ぶ「中国近現代史」学習会は明末から清朝が衰退していく過程までを学びました。超大国だった清はアヘン戦争や国内の太平天国の乱、義和団事件などにより国内の混乱、欧米列強による港の開港、領土の割譲などに加え莫大な賠償金支払いが続き弱体していきます。

前回(12月23日)の学習会では、テキスト(中国史・下、山川出版社)第6章の復習とまとめを年表で確認しながら辿りました。現代の中国領土は清朝時代の版図が原型となっているとのこと。現在、習近平政権がスローガンとしている「中国の夢・中華民族の偉大な復興」の意味が学習により少し見えてきたような気がします。次回学習会は下記の日程で開催しましす。(写真はwikipediaより)

日時:2024年1月27日(土)午後2時~4時

会場:日中友好協会兵庫県連合会「教室」

JR摂津本山駅北口を東へ線路沿いに徒歩1~2分「甲南ビラ」201号

テキスト:「中国史・下」山川出版社

第7章:清末の改革から革命へ―中華復興の試み―辛亥革命・東アジア初の共和国樹立

プリント教材を用意しますのでテキストがなくても参加できます。

参加費:500円

主催:日本中国友好協会兵庫県連合会

参加予約は下記へ

Tel&Fax:078-412-2228

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net

1・17メモリアルのつどい

阪神淡路大震災から29年―ミニ長田ウオーク

29年前の1995年1月17日(平成7年)午前5時46分に発生した兵庫県南部地震(マグニチュード7・3)で建物の倒壊や火災により犠牲者6,434人、負傷者43,792人、全壊及び半壊棟数249,180棟の大きな被害が出ました。今年1月1日に発生した能登半島地震(マグニチュード7・6)は阪神淡路を上回る規模の大地震で、家屋の倒壊、火災、津波、土砂崩れなどが連日報道され被害の大きさが伺えます。被災地の皆様には心よりお見舞い申し上げます。

阪神淡路大震災で建物の倒壊や広範囲にわたる火災などにより壊滅的な被害を受けた神戸長田地区では震災から29年目を迎え、震災復興長田の会/1・17長田メモリアル実行委員会が「長田 ひと・街・くらし 1・17メモリアルのつどい」を計画し多くの人々の参加を呼び掛けています。

日時:2024年1月17日(水)9時30分~

場所:ピフレホール3Fクラフト室(JR新長田駅南側)

内容:ミニ長田ウオーク、紙芝居「お地蔵さんとつなぐ絆」、みんなで交流(学生さんと一緒につくりました)

参加費:無料

主催:震災復興長田の会、1・17長田メモリアル実行委員会

連絡先:090-3626-4866(事務局・江口さん)

緊急集会!ギャンブル都市で大阪・関西の将来はどうなる!

テレビが伝えない真相 関西万博「本当の狙いはカジノ」

今なら止められる「大阪カジノ」「関西万博」

「大阪カジノ」ギャンブル依存症が高い電子賭博機6400台(マカオの10倍)を備え、世界でも例のない大型カジノ計画。ゲームにはまる若者がターゲット。こんなものを子どもの未来に残していいのか。

「関西万博」世論調査で、約70%が「不要」。膨れ上がる建設費は国民・市民の税金。大阪市民の負担は7.7万円(4人家族)の試算がある。今、止めれば違約金は350億円。建設予算2350億円が青天井に膨らむのを止められます。戦争の時代、万博・カジノに巨費を投じている場合か、という声は大きい。

日時:2024年1月21日(日)13:30(開場13:00)

会場:兵庫県民会館9F県民ホール

JR/阪神元町駅を北へ約7分、地下鉄「県庁前」駅東口1から東へ50m

「講演」西谷文和さん(フリージャーナリスト)

「報告」薮田ゆきえさん(カジノ問題を考える大阪ネットワーク事務局長)

―万博・カジノを止める府民の運動―

「文化行事」二胡演奏 李 亜輝さん

参加費:1000円(学生500円)

主催:NHKとメディアを考える会(兵庫)

電話:090-5054-7171(西川さん)

能登半島地震被災者の皆様に心からお見舞い申し上げます。

能登半島大地震による被災地、被災者へのお見舞い

1月1日夕方発生した能登半島大地震は震度7、マグニチュード7.6と発表され、被害状況が終日続々と報道されています。1995年1月17日の阪神淡路大震災(震度7、マグニチュード7・3)を上回る規模の大震災で、29年前の阪神淡路を体験した兵庫県民として被災地の皆様に心からのお見舞いを申し上げます。

2024年1月2日

日本中国友好協会兵庫県連合会

新年のごあいさつ

2024年の新年にあたり、皆様に心からのご挨拶を申し上げます。昨年は、ようやくコロナ禍をのりこえ、「日中平和友好条約締結45周年」を記念した各種講演会・学習会など記念行事を開催し、ご参加などご支援、ご協力を頂き有難うございました。

一昨年12月、日本政府の閣議決定による「安保関連三文書」によって中国を脅威とみなし、「専守防衛から、敵基地攻撃能力の保有と大軍拡」を宣言しました。これは米中対立のもとで、アメリカの対中戦略に日本を巻き込む危険な事態に他なりません。まさに「戦争する国」への歴史的転換であり、事実上の憲法改悪と言えます。安保関連三文書に断固反対を表明するとともに、私たちは、日本とアジアの平和を脅かす「台湾有事」にしてはならないし、「台湾有事を日本有事にしてはならない」決意です。同時に、ウクライナへのロシア侵攻による戦闘及びイスラエル・パレスチナ戦闘の即時停戦を求めます。

日本政府が強行した福島第一原発のアルプス処理水(汚染水)の海洋放出に対し、中国政府は日本産水産物の全面禁輸を発表、実施しています。こうしたことも関連して、日本と中国の民間レベルの人的交流が十分回復出来ていないのは残念です。

いま中国には、世界の厳しい目が注がれ、大国となった役割と責任が求められています。日中友好協会は1950年創立以来の原点、「日中不再戦・平和友好運動」を基本に、「日中相互交流・相互理解」、「中国を知る」「百科検定への挑戦」など学習活動をいっそう強める決意です。

2024年は、孫文最後の来神と旧神戸高女での「大亜細亜主義」講演から100年、また神戸が生んだ著名な作家・陳舜臣生誕100年にあたります。これらに関連した諸行事と共に、楽しい多彩な文化活動の継続発展の中で、「仲間づくり」運動に大いに取り組みましょう。本年も一層のご支援、ご協力をお願い致します。

2024年1月吉日

日本中国友好協会兵庫県連合会

 会 長  前 田  清