強制連行・強制労働による中国人犠牲者を追悼

犠牲者追悼と日本・ドイツの戦争加害映画について講演

日中友好協会兵庫県連合会は、9月4日午後、大雨警報が出る中、神戸市兵庫区の宝地院本堂で、戦争末期、強制連行・強制労働による「中国人犠牲者を慰霊する集い」を開催し、神戸港と相生の播磨造船所(当時)での苛酷な強制労働により亡くなった中国人45人を中川正興住職の読経と出席者の焼香で追悼しました。

日本への中国人強制連行は全体で約3万9千人、犠牲者は6千8百人余りですが、日本軍侵略下の中国大陸での強制連行・強制労働は膨大な人数となります。要塞の構築や石炭などの地下資源の採掘略奪などに苛酷な労働を強いられ数えきれない中国の人々が犠牲になり、今も犠牲者の人捨て場「万人坑」が発見されています。

なぜ日本は加害に背を向けるのか?

慰霊の後、学習講演会を開催。大阪府立大学大学院で抗日映画論を研究している永田喜嗣氏が「戦争映画に観る戦争加害~なぜ日本は加害に背を向けるのか?戦後ドイツ映画の歩みと比較して」と題し講演しました。

永田氏は、戦後のドイツでは1946年から戦争映画をつくっています。その頃は、ナチへの反対を描く内容でユダヤ人についての映画はつくっていません。1950年以降のドイツの戦争映画を作品名をあげて変化していく内容を紹介。ナチからの被害を描いた映画が海外から入り出し、アウシュビッツ、ホロコースト問題への関心が市民の中に高まり、アイヒマン裁判やホロコーストはドイツの一般国民にも責任があるとしたダニエル・ゴールドハーゲン論争を経て、加害の実態を知った一般市民の中に加害責任を負わなければならないという意識が広がりました。

統一されたドイツでは数多くの加害映画がリメイクされました。一方日本は真逆で、戦争映画は日本の被害を描いた内容中心の作品がつくられました。1997年、横浜で日本の加害、南京大虐殺の「南京1937」が上映された際、右翼がスクリーンを切り裂く事件が起こりました。それ以後、映画館で加害映画の上映はなくなりました。加害の実態を知る人は少なくなり、加害抜きの映画は日本人にとっては心地よいのかも知れません。最後に永田氏の解説でドイツ映画「ベルリン1945」と日本映画「戦争と人間」の抜粋映像を鑑賞しました。

加古川で「中国を知る学習会」

加古川支部が4回連続の学習会を企画

2018年12月9日(日)、加古川市の東播磨生活創造センター(加古川総合庁舎)で第5回「中国百科検定」を実施するにあたり、日中友好協会加古川支部は、4回連続の「中国を知る学習会」を開催します。百科検定受験に関係なく、中国の各分野を詳しく知る機会として多くの方の参加を呼びかけています。どなたでもご参加頂けますのでお誘い合わせてお越し下さい。

● 9月14日(金)18:00~20:00 地理・民族宗教・世界遺産

● 9月22日(土)14:00~16:30 政治と法・経済と産業

●10月12日(金)18:00~20:00    古代文明・中世・近現代史

●11月24日(土)14:00~16:30     文化・芸術・風俗習慣

会場:サンライズビル5F 市民団体室 JR加古川駅南すぐ(南東側) 

会費:1回 500円

連絡先:日中友好協会加古川支部  ☎090-8753-5972(前田)

「河南省の歴史と世界遺産の旅」中止のお知らせ

「河南省の歴史と世界遺産の旅」(9月17日~22日)は関西国際空港の台風被害状況により中止します。参加申し込みをされた皆さまには誠に残念ではありますが何卒ご了解頂きますようお願い申し上げます。申込みされている方々には別途個別にお知らせさせて頂いています。

2018年9月10日  日本中国友好協会兵庫県連合会

中国「残留孤児」が記念碑建立めざす

苦難の歴史を碑に刻んで残したい

「先の戦争で、日本は中国を侵略しました、そして敗戦国となりました。両国民はこの悲惨な戦争の被害者でした。私たちも残留孤児になりました。幼い時に、両親、兄弟・姉妹と死別、生き別れとなりました。戦後40年以上経てようやく祖国日本の土を踏むことができました。しかし国は十分な日本語教育の支援を提供してくれず、早く仕事をするよう迫られました。多くの帰国者は日本語がわからないまま仕事を始めざるを得ず、汚い、危険、きつい「3K」の重労働に就くしかありませんでした」

「10数年前、老後の生活と尊厳の回復を求めて、全国の残留孤児たちは、国の責任を問うべく裁判を開始しました。裁判は敗訴が続きましたが、唯一神戸地裁で勝訴判決を勝ち取りました。そして2007年にようやく中国残留邦人に対する新しい支援策ができました。しかしその支援策も決して十分なものではなく、まだ様々な問題が存在しています」

「私たちは2015年12月6日に兵庫県中国帰国者の会を発足させ、今も活動を続けています。しかしながら活動経費は少なく拠って活動する場所もありません。これまで安住の地である兵庫県に帰国者のための共同墓地建設を心から望んで運動を進めてきました。併せて残留孤児の苦難の歴史を記念碑に銘文(碑文)として刻み残したいと願っています。私たちのこの願いを実現するために皆さまのご支援、募金へのご協力を心からお願い申し上げます」

兵庫県中国帰国者の会 代表 植田恒陽

募金にご協力頂ける方は、お名前・住所・電話・メールアドレスをご記入の上、郵便振替用紙をご利用下さい。

郵便振替口座:00980-3-236555 

加入者名:兵庫県中国帰国者の会

中国語2018年度後期受講者募集!

10月9日(火)より各クラス順次開講

初級(3クラス)中級(6クラス)上級(1クラス)で受講者を募集しています。各クラス見学受講できます。(各クラス定員15人)

  • 初級Ⅰ(金)18:30~(夜間1クラス)
  • 初級Ⅱ(火)10:00~/18:30~(朝・夜
  • 中級Ⅰ(月)10:15~/18:30~(朝・夜)
  • 中級Ⅱ(水)10:00~/18:30~  (朝・夜)
  • 中級Ⅲ(木)10:15~/18:30~  (朝・夜)
  • 上 級(金)13:30~(昼1クラス) 

授業は1時間45分、全クラス中国人講師 

入会金:10,000円(学生・協会員は不要)

受講料:35,000円(6ヵ月、全20回分)

お問合せ:日中友好協会兵庫県連合会「中国語を学ぶ会」

☎078-412-2228   E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net

第5回・第6回「中国百科検定」

「初級コース」を新設~中国力で可能性を広げよう!

中国百科検定とは、中国語の能力ではなく、歴史・地理・政治・経済・社会・文化・教育・スポーツなど多方面の知識を問う、日本でも極めてユニークな検定です。

「受験コース」初級・3級・2級・1級・特級(試験は全国一斉)

特級は、地理・政治経済・歴史・文化、芸術、風俗習慣の4分野から1分野を選択。第5回から「初級コース」が新設されます。

「受験資格」―どなたでも受験可能です。年齢、国籍の制限はありません。日本語での設問となります。1級の受験は2級合格が、特級の受験は1級の合格が条件となります。2級・3級・初級はどなたでも受験できます。※併願はできません。

「試験日/試験時間/申込期間」全国一斉実施

2018年12月9日(日)15:00~15:50   申込:9月1日~11月9日

2019年3月21日(祝)15:00~15:50  申込:12月1日~2月21日

2018年12月9日は加古川市で、2019年3月21日は神戸市で実施

加古川会場2018年12月9日(日)東播磨生活創造センター1階講座研修室(加古川総合庁舎)JR加古川駅より南東へ徒歩約6分

神戸会場2019年3月21日(祝)兵庫県民会館10階「福」

◆申込票、リーフレットの請求は日中友好協会兵庫県連合会へ

◆問題集(株式会社メコン)1,000円、増補版200円(何れも送料別)

Tel&Fax:078-412-2228   (月~金 10:00~19:00)

E-mail:okmt50@nicchu-hyogokenren.net

主催:日本中国友好協会

後援:(公社)日本ユネスコ協会連盟、(公財)日中友好会館、(一財)日本中国文化交流協会、中国文化センター(東京)

協賛:中国駐東京観光代表処、中国日本友好協会、中国国際航空公司、日本華人教授会

お問い合わせ:日本中国友好協会事務局

〒111-0053  東京都台東区浅草橋5-2-3    鈴和ビル5階

E-mail:nicchu@jcfa-net.gr.jp 

Tel:03-5839-2140    Fax:03-5839-2141

台湾烏龍茶を楽しむ

「中国茶講座」で台湾烏龍茶4種をテイスティング

8月29日に開催された「中国茶講座」は、中国政府認定、高級茶芸師・高級評茶員の神田貴子さんが台湾茶の生産現状や台湾茶器、台北市内にあるお茶屋さん3店を紹介しました。神田さんは、台湾で購入した烏龍茶、阿里山金萱・凍頂烏龍茶・文山包種茶・東方美人の4種について生産地や香り、色、味、茶葉の特徴などを詳しく紹介し、その場で4種を順番に淹れ参加者全員が台湾菓子を頂きながら試飲しました。

台湾のお茶生産は、200年程前、福建省武夷山の茶の苗木を台湾北部に移植したのが始まりと言われています。現在では台湾のほぼ全域で生産されているそうです。台湾茶は元々海外向けに生産され、生産量の75%~85%を輸出していたようですが、1980年代に台湾内でお茶の需要が高まり1990年代には生産量の75%が消費されるようになり、現在では不足分をベトナムやインドなどから輸入していると言われています。

次回は10月17日(水)午後1:30~ 「台湾茶」その2

中国でスマホを使う方法

日本でもスマートフォン(スマホ)を利用されている方も多いと思います。また中国でも電子決済などスマホは必需品となっています。われわれ外国人には敷居の高い電子決済ですが、地図アプリやタクシー配車アプリなど現地でスマホを使うと便利な場面は多いです。ここではどのようにしたら使えるかを説明したいと思います。

方法としては下記があります。

  1. 日本の番号のまま現地で利用する(国際ローミング)
  2. Wi-Fiルータをレンタルして利用する
  3. 現地SIMを入手して利用する
  4. 香港系中国キャリアのSIMを入手して利用する

①番ですが一番手っ取り早い使い方です。SIMの入れ替えをすることなく利用できます。ただし料金は高くデータ定額サービスを利用したとしても24時間で最大2980円かかります。docomo、auでは980円/24時間で、国内無料データを使うことができます。詳しくは契約している会社にお問い合わせください。ただし格安SIMは国際ローミングサービスに対応していないところがほとんどですのでご注意を!(後述するアクセス制限はかかりません)

②番も比較的楽に使えます。料金は会社によってまちまちですので情報収集が必要です。注意する点は中国の方式に対応しているサービスを選びましょう。利用の度にいちいちモバイルルータとWi-Fi接続をするのは面倒かもしれません。

③番は一番堅実です。国際ローミングの場合、現地ネットワークが混んでくると接続規制がかかる場合がありますが、その心配もありません。また現地で銀行口座を開設しようとしている方には必須です。中国のネットサービスでは携帯電話番号をID代わりに使うことが多いですが、その際にもトラブルなく登録・利用ができます。料金プランの種類が多く、料金もプリペイド制で先にいくらか預けておけば残高がなくなるまで番号を維持できます。なお契約にはパスポートが必要です。しかし一番やっかいな問題もあります。日本で慣れ親しんでいるFacebook、Twitterなど中国国外のネットワークサービスの一部にアクセス規制がかかっています。その点ご留意ください。

④番が今のところ③のアクセス制限もなくコストパフォーマンスもいいです。SIMフリー端末かSIMロックを解除した端末があれば差し換えるだけで利用できます。SIM自体も香港で買わなくても日本の通販業者で扱っています。一番人気があるのは中国聯通香港の「内地及香港8日間2GBデータ通信」SIMです。定価は150香港ドルですが、日本国内で比較的安く入手できます。

ざっと説明してきましたが、皆さんも中国でも便利なスマホライフを送ってくださいね。

「加印平和のための戦争展」300人が参観

「3万人廠窖大虐殺」現地取材の写真を展示

第19回「加印平和のための戦争展」が8月11日~13日に高砂市文化会館で開催され市民300人以上が参観しました。実行委員会に加盟している日中友好協会加古川支部は、展示で日中戦争コーナーを担当、柳条湖事件(満州事変)以降の写真などを展示。

1943年、太平洋戦争期最大と言われる中国湖南省北部の揚子江(現・長江)南部で日本軍が行った「江南殲滅作戦」(4月~6月)の第1期作戦(同年5月)で、中国軍の敗残兵、地元住民、他地域からの避難民合わせて3万人以上が犠牲となった「廠窖大虐殺」事件を取り上げました。この事件は日本では殆んど知られていません。中国には日本軍侵略の爪痕が今なお各地に残っています。

2014年4月と12月、現地(湖南省益陽市南県廠窖鎮)を協会員が訪れ、被害者のべ8人から証言を聞き、地元の事件研究者からは長年の調査記録の詳細を聞き、虐殺が行われたとされる現場や犠牲者の遺骨が発見された千人坑、今も行われている国家考古学者による遺骨発掘作業の様子などを収めた写真を多数展示し、前田清加古川支部長が参観者に説明し質問に応えました。最終日の13日午後、高原脩支部事務局長が自作の詩三編を朗読しました。

澳門国際空港に新ゲート6ゕ所増設

新搭乗ゲート8月22日から運用開始

澳門国際空港の運用会社にあたるCAMは、8月22日から6ヵ所の新しい搭乗ゲートの運用を開始すると発表しました。新搭乗ゲートの増設はターミナルビル北側拡張に伴うもので、これまで搭乗ゲートは1F(日本の2Fにあたる)のみであったが新たにG階(1F)にも設置されました。ただ、G階のゲートにボーディングブリッジ(搭乗橋)はない。

澳門国際空港は、ポルトガル統治時代の1995年に開設され、近年、旅客数の増加が続いており、昨年の年間旅客数は対前年比8%増の716万人で開港以来最多となっている。CAMは、今年の年間旅客数の見通しについて800万人を上回ると予想している。

澳門国際空港では、需要増に対応するための拡張工事が進められており、今年に入って段階的にターミナル北側拡張部の運用を開始しているほか、南側への拡張についても準備が進められている

(澳門新聞より、写真はCAMより)